第五回メディア対抗レース~前日編【ネオマイティフロッグで走る】
2014.12.1812月のある日、いよいよクリスマスムード一色の街並みをぼーっと眺めながら筆者は考えていた。
「勝ちたい」と。
タミヤRCモデル発売40周年を記念したイベントタミヤRCカーフェスティバル。メディア対抗レースにチームワンダードライビングとして出場している筆者。
過去4戦で3度のポールポジションを獲得するも、あと一歩(?)のところで優勝を逃し続け、気がつけば次回が最終の第5戦。
過去のレポートはこちらからどうぞ
3月・第一戦(予選1位・決勝2位)
6月・第二戦(予選2位・決勝2位)
8月・第三戦(予選1位・決勝2位)
10月・第四戦(予選1位・決勝5位)
タミヤの最新2WDバギーモデルDT-03シャーシ、ネオマイティフロッグで争われるメディア対抗レース。オプションの装着は自由とはいえ送受信機まで含めたワンメイクで争われるこのレース。パーツで他人を出し抜こうとするのは限界があります。
そこで、様々な施策を考えてみました。
ショットキダイオードの装着
RCユーザーから「ショッキー」の名で呼ばれるこのパーツ。ラジコンに使われる直流モーターは、惰性で回っている間は発電機の役目をしてしまい、生み出した電気が抵抗になってしまいます。ダイオードは一方向にしか電流を流さないため、アクセルONの時は何も起こらず、アクセルOFF時にモーターが生み出した電力をダイオードでバイパスさせてあげることで、モーターの回転抵抗を減らし、回転数を上げるのが目的です。
モーターの+極と-極の間に取り付けます。ただし、バックが使えなくなるという大きな欠点が。スタックした際に脱出できなくなる可能性が高くなるため、フェンスで仕切られた特設コースを走るレースでは諸刃の剣となるでしょう。
コンデンサの装着
コンデンサ内部に電気を溜めておき、急な加速などで電圧が降下した時に溜めていた電気を放出することで電圧降下を最小限にします。
特にストップアンドゴーのコースレイアウトで威力を発揮します。スピードコントローラーのバッテリー供給端子に接続するのが一般的です。
サーボ電源のバッテリー直結
ステアリングサーボの動作電源は、受信機に差したコネクタから供給されています。その電圧は6V。
受信機に内蔵されたレギュレータで常に安定した電圧が保たれていますが、この電源供給を走行用バッテリーから直接行うことでサーボの電圧が7.2Vにアップし、ステアリングのスピードが大幅アップします。ただし改造にあたりますし、サーボの動作保障電圧を超えるため故障のリスクを伴いますから自己責任で。
さぁ、以上の施策をやってもいいか、タミヤさんに質問だ!
(ポチッとな...シュン!)
メールを送信することしばし、返信されてきた回答には...
『茂手木さんも「最強のNo.2」のままでは納得できない部分もあるかもしれませんが、メディアレースの主旨、規定に沿わない為、全てNGです』
「全てNGです」
「全てNGです」
「全てNGです」
ですよねー(苦笑)。
と、いうわけで他人を出し抜くズルは通用しないことがわかったので、いつも通りのメンテを行いました。
レース前メンテナンス
モーターは低電圧でカラ回しし通電部分を綺麗に、バッテリーは充放電をくりかえし、内部物質を活性化させておきます。
オイルダンパーにはライトブルーが美しい1000番のオイルを注入。過去最高にガチガチに固めて挑みます。
足回りのセッティングはほぼ完成した感があるのでノータッチ。当日のレイアウトを見てからの小変更にとどめることにしましょう。
さぁ、いよいよメディア対抗レース最終戦。筆者を待っているのは悲願の初優勝か?それともそれ以外か?
(レース編につづく)
今回最初に紹介した改造はレースによっては許可されている場合があります。今回NGなのは「メディアレース」という主旨、イコールコンディションの維持の見地からとなります。レギュレーションを確認の上、改造、カツって下さい。
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