タミヤ・メディア対抗RCロードスター耐久レース【マツダ・チーム突撃インタビュー編】
2015.11.15新型マツダ・ロードスターのRCモデル発売を記念して行われた「タミヤRCカーグランプリ メディア対抗ロードスター耐久レース」。いつものメディアの面々に加えて、本家本元、ロードスターを開発、製造するマツダがエントリー。ホビーの帝王アカザーさんを擁する電撃ホビーWEB、RCには自信をもつ我がワンドラと強豪揃いの中でどれほどなのかとマークしていたら、さっくりと優勝をさらっていってしまいました。
レースの模様はこちらからどうぞ ワンドラついにロードスター耐久レースに出場(ただしタミヤRCカー)【レースレポート】【ワンダードライビング】
これはぜひお話を聞かねばなるまい、と直撃インタビューを敢行したのでぜひどうぞ。
マツダ・チーム、メンバー紹介
お揃いの黒のレーシングスーツに身を包んだマツダ・チームは4名でエントリー。
野間 幸治(のま こうじ) 商品本部 副本部長 55歳
菊野 孝(きくの たかし)グローバル広報企画部 アシスタントマネージャー 52歳
下川 祐輝(しもがわ ゆうき)エンジン設計部 27歳
新出 和雄(にいで かずお)インフラシステム部 53歳
ベテラン・ドライバーが集まるマツダ・チームの中にあって光る若手エンジニア。さて優勝の秘訣はなんだったのでしょう。
直撃インタビュー
ーー ずばり戦略、勝因はなんでしょう?
マツダ・チーム(以下マツダ) 勝因は「うまいひとに長いバッテリー、下手くそに短いバッテリー」ですね(笑)
ーー バッテリーの使用本数は?
4名でそれぞれ支給された4本を使いました。順番はニッカド、ニッカド、LF1600、LF2200です。上手い人に一番長いLF2200を使って走ってもらってます。
ーー 走行順にメンバーのお名前と、普段の業務やラジコン歴について教えて下さい
新出さん インフラシステム部の新出です。日夜社内のIT環境整備をしていますが、たまにドローンを飛ばしてます。
ーー おお、いま話題のドローン!
マツダ でも落としちゃうんだよな(笑)
新出さん し、しーーーっ
ーー 大丈夫です、私もドローンを墜落、水没させてます(笑)
菊野さん 広報の菊野です。25年前にタムテックF1で遊んでました。今回は久々にラジコンするので、練習してきました。週末1日使いましたよ。
野間さん 商品本部・副本部長の野間です。仕事は主査の元締めといったらいいでしょうか、主査は商品開発の中心となりますが、副本部長はそれをとりまとめる役割です。
ーー すると上から主査の仕事ぶりをチェックするのですか?
野間さん いやいやいや、そんな上からなんてことはないです、謝るのが仕事です。ラジコンは昔やっていたのですが、お金がなくて余りできず、大人になってから大人買いしちゃうタイプです。
ーー そういう人、このへん(ワンドラ・チーム)にもいます(笑)
野間さん (タミヤの)ブラックポルシェとか買いたくても買えなかった反動でしょうね。今回はチームで休みの日に集まって練習しましたよ。最初は朝だけのつもりが昼過ぎまでみっちり、電池ありったけ使って。
マツダ いやぁ、楽しくってねえ(笑)
ーー では最後の走者の方、お願いします。
下川さん ガソリンエンジンの開発を担当しています、下川です。
マツダ SKYACTIVね! うちのエース!
下川さん ラジコン歴ですが、実はタミヤ主催のワールドチャンピオン戦岡山代表として、2週間後の大会に出場予定です。
ーー でた~、ガチの人だ!(驚)
菊野さん (広報という仕事柄)人脈が広いので、社内をあたってみたら世界2位がいるよ、ということで入ってもらいました。
ーー ちなみにワーチャン(ワールドチャンピオン)戦※のクラスは何ですか?
下川さん 世界2位になったときはクラス3で、今年はTRFクラスで出場します。
※ワーチャン戦 ホビーのおまつり 今年も開催!タミヤフェア2015
ーー まさかの飛び道具来ましたね。練習はされましたか?
下川さん 事前練習でバッテリーが持たないのがわかったので燃費走行を心がけました。タミヤさんの公称走行時間※は無理ですね。
※タミヤ事前資料によると本コースにおいての走行時間目安は「LF2200が約27分、LF1600が約20分、ニッカドが約10分」と記載されていた。
ーー 下川さんの走行時間はどれくらいでしたか?
下川さん LF2200を使い、23~24分ほど走行しました。まだ余力はありましたがペースダウンしたので、残り8分のところで急遽急速充電したLF1600バッテリーに交換しています。フル充電ではありませんでしたが、ここは臨機応変に対応しました。
ーー その他、気を付けた点はありますか?
下川さん 雨対策ですかね。
野間さん 年寄りは昔に経験あるよね、特に電気系統が弱いから、水気ですぐダメになっちゃう。
下川さん そこでビニール袋とガムテープで対策しています。
ーー なるほど、優勝する理由がここにありますね。次回は参加されますか?
野間さん 広報経由でお声がかかれば出ます(笑)
菊野さん 次回はマシンを改造できるということなので、マツダ内で本気で予選をしてから出ましょうか(笑)
ーー 今回無改造のタミヤRCロードスターを使いましたが、いかがでしたか?
マツダ 吊るし(無改造)の状態で、すごく楽しめました。これでバッチリ、エントリーモデルですが運転していていて、とても楽しかったです。
ーー NDロードスターの志※に通じるものがあるということですね(笑)
※ロードスターのキャッチフレーズは「人馬一体」
マツダ 10年ぶりに(RCを)やったけど、緊張感が楽しかったなあ。
マツダ 20年ぶりにやると、(ハンドル操作とは)逆にまがっちゃう。直線が長いと危ないね、どっちか分からなくなっちゃうから(笑)
ーー ぜひ次戦でもお会いしましょう。優勝おめでとうございました!
インタビューを終えて
実車であればともかく、RCの操縦であれば相当なものと自負していたワンドラ・チーム。そのガラスの自信は簡単に打ち砕かれてしまいました。しかも事前練習、バッテリー持続時間のテストや、直前降った雨対策と、ありとあらゆる面で「大人の本気」を見せたマツダ・チームの団結力。ワールドチャンピオン戦2位のエース下川さんの実力だけではない、総合力が光りました。
次戦は2016年1月、同じタミヤサーキットで改造無制限で行われる予定です。
我々も打倒マツダ・チームを合言葉に、練習を重ねて改めて挑戦しますよ。実車もRCもどちらも楽しいですね、ロードスター!
S2000オーナーが新型ロードスターに試乗して唸った話(2) 人馬一体の走り【ワンダードライビング】
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