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ヤマハFZ250 PHAZER(フェーザー)1985年式 レストア記

S2000オーナーが新型ロードスターに試乗して唸った話(2) 人馬一体の走り

2015.08.04

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今回は注目のND型ロードスター6速マニュアル、スタビ、ブレースバー、LSDが付いている S Special Packageの試乗です。コペンRobe Sや S660を試したいつもの山坂道での試乗、さてそのインプレッションやいかに?

抜群のハンドリング

とにかくワインディングで驚いたのは、その素直なハンドリング。私は独自に「ハンドリング市民革命」と呼んでいるものがあり、それは

1)ハンドルをちょっと回す、ちょっと曲がる
2)ハンドルをさらに回す、さらに曲がる
3)ハンドルをもっと回す、もっと曲がる

という3段活用なのですが、それがきちんとできているんです。

通常のクルマはだいたい(1)は出来ても(2)でつらくなってきて、だいたい(3)までいくとアンダー、曲がりません。ですのでこの3段活用ができるのは簡単なようでいて実は簡単ではなく、それがこの山坂道でできるのはカングー、ルノースポールくらいでした。

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タイヤは 195/50R16のアドバンスポーツ。決して太くなく、グリップもそこそこのレベルですが、このタイヤの性能をきっちり使い切り、4輪でバランスよく曲がっていくのですから脱帽です。表現する言葉は「スムース」以外見つけられないほど、スムースかつリニア。

上りも下りも、S字も回りこむJコーナーも、ありとあらゆる局面で素直に曲がっていきます。テクニック不要、ただただカーブの曲率にハンドルを合わせていくだけ。


走らせる実感のあるエンジン

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アメリカ仕様は2リッターエンジンを搭載するのに、日本仕様は1.5リッターのみ。マツダは「日本にはベストマッチ」「アメリカではモアパワーの市場要求があったので積んだ」といった説明で、日本においては自動車評論家であっても2リッターの試乗すらさせてもらえません。

そんな状態なので「やはり1.5リッターは非力だろう」「2リッターに乗ったら1.5リッターが売れなくなる」「あとから2リッターを出すのでは」といった噂も出るくらい。

ロードスターの歴史をみると、最初1.6リッターでスタートし、後から1.8リッターを追加したものの、NB型になっても1.6リッターは価格面から併売。NC型で2リッターに統一し、今回ND型で1.5リッターとシリーズ最小となっています。

実際に乗ってみると、大人2名乗車、エアコン全開(外気温38度オーバー)、上り坂といった状況でもまずまずの加速感。オープンスポーツとしての最低限の動力性能は確保されており、悪くないんじゃないかと思います。

とはいえ余裕もないし、加速Gでの高揚感があるわけではありません。

速度はでてなくとも排気音とあいまって、走らせる「実感」があるんですよね。そうリアリティがあるんです。なので目的地に速くつくとか、タイムを短縮するといった要求がないワインディングでの楽しいドライブであれば、十分でした。

みんなが「いい、いい」と手放しでほめている新型ロードスター、特にエンジンについてパワー不足なのではないかと懐疑的でしたけど、悪くないです。

そりゃS2000のF20C、250馬力とかいう「イカレタ」エンジンと比べれば凡庸ですけど、1.5リッターと考えれば健闘していると言っていいでしょう。そもそもタイムを求めるのであれば、このクルマではなくRXシリーズに期待すべきところ。

気になるハンドルの中立

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ワインディングで抜群のハンドリングを見せて無敵かと思われた新型ロードスターにも弱点が。それがステアリングの中立付近の曲がり過ぎ。簡単にいうと、真っ直ぐ走らないのです。常にチョロチョロと左右に動いてます。

普通クルマというのはハンドルを真っ直ぐにしたら、真っ直ぐ走るもの。ところがこのロードスターはなぜかどっちかに必ず曲がっていってしまうんです。高速道路にのって80km/h以上だしたらその傾向は顕著。

少し左に曲がるからちょっとハンドルを右に修正すると、今度は行き過ぎて右へ曲がってしまい、じゃあまた左にと戻すとまた左に曲がり過ぎてといったりきたり。常にハンドルを調整しなければなりません。

このハンドルの座りの悪さは長距離移動の時には致命的。疲労、気苦労が蓄積される原因に。この傾向は(新型)デミオの時にも指摘されてましたが、その悪癖が乗り移ったかのよう。アライメントがトーアウト気味なのか、パワステが過剰にアシストしてオーバーシュートしているかもしれません。

またRX-8ではステアリングラックが左右に動いており、スティフナーをつけると軽減されるといったことも。

ワインディングではハンドルを切りこむ方向なのでこの動きは気にならないですが、そこに行くまでの高速道路がちょっとツライです。

身体に合わないシートとポジション

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ステアリングの中立以外にも気になる部分、それはシートとシートポジション。

シートのクッションが柔らかすぎて、特にランバーサポートが弱いので走って10分ほどで背中、腰に違和感が。元々ジムカーナをやっていてシートを立てるのが好みですが、腰痛緩和の面からもシートは立て気味です。

ところがシートを立て気味にしてシートポジションを合わせると、足はそんなに短くない方なのですがペダルは遠く、逆にシフトノブは近いという状況に。

もう1ノッチ、シートを前にしたいと思っても、シフトノブが近過ぎるので妥協せざるを得ません。そうでないと2、4、6速といった手前側のギアに入れるときに手前でちょこっとした手の動きになるためです。

このシートポジションの合わなさはRX-8のときとまったく一緒で、フロントミッドに置かれたエンジンの影響でキャビンにミッションが進入、シフト位置も後ろになってしまうことが原因です。特にRX-8はリアシートのニースペースを確保する必要があり、シートは前に行かざるを得ません。

ロードスターは2シーターなのでそうならなくてもよかったはずですが、スペースが限られているためか、結果的に同じような印象です。

なお、この印象は体格(171cm、62kg)およびシートポジション由来なので全員がそうというわけではありません。ご注意を。

S2000も腰痛シートだったので、すぐにレカロに変更しましたが、もし私がロードスターを買ったとしたら早々にレカロシートに変更することでしょう。

操作しにくいアクセルペダル

シート位置はクラッチに合わせるのですが、クラッチミートの位置が奥のために特にペダルが遠く感じます。オルガン式のアクセルペダルはブレーキよりもかなり奥まっており、右足が届きにくい状況。

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そのためヒール&トーをしようとしても、ちょっとアクセルが踏みにくいです。

もちろんできなくはないし、実際にやっているのですけど、やりにくいからだんだん億劫になってしまい、シフトチェンジをさぼり気味に。

シート位置、シフト位置と合わせて見直してほしいところです。

素晴らしいけど...埋まらない溝

ロードスターを乗ったのはNA型以来25年ぶり。あの時乗った感動がよみがえるほど、やはり素晴らしいハンドリングでした。人馬一体の走りには唸らされましたが一方でユーザーインターフェースの要であるシートとシートポジションが自分には合わないこと、そして高速道路で特に左右にチョロチョロ動くステアリングのオーバーシュート、これは気になります。

どちらもマツダの他のクルマに共通するところなので、もしかしたらこれが「ザ・マツダ」なのかもしれません。マツダも万人受けではなく、一部のマツダ党に向けてその姿勢を崩すことなく突き進んでいる結果ですから、そういう意味でも私とマツダの間の深くて暗い溝は埋まらないままな気がします。


マツダ党の方は是非どうぞ。

追記:2リッターモデルは出るの?

マツダは頑なに否定していますが、私が掴んだ情報によると日本でも2リッターモデルが出るとのこと。

ここからは推測ですが、アメリカで2Lが出た後に「市場からの要望に応えた」という形で2Lモデル追加を発表するのではないかと。時期的には来年でしょうか。

なら最初から出せばいいじゃない、と思うのですけど、2Lモデルだと300万オーバーですからね、いくらなんでもそりゃ高過ぎと思われるのを回避するためだったのでは。あくまでも推測ですけどね。


動画インプレッション

試乗直後の感想メモ

インプレッションを忘れないうちにメモったものはこちら。

NDロードスター試乗メモ

<シート>
・シートが小さい、座面の当たる面積が少ない
・クッションが薄い? 柔らかい。お尻が少し痛くなる
・ランバーサポートが弱く、背中まるまる、腰が少し痛くなる
・背筋をぴんと伸ばして、座面につける感じにして対策
・シートを起こしてハンドルに位置を合わせるとペダルが遠く、シフトノブが近過ぎる
・本当はもっとシートを後ろにして、ハンドルも伸ばして合わせたいが、アクセルが遠くなりすぎる
・シートの座面は前にして、シートを倒すのがよさそうだけど、好みではない
・理由はエンジン+ミッションをフロントミッドシップにおいたのでミッションの位置がキャビン後方に入り込み、シフトの位置も後ろに移動したせい。RX-8のときと同じ。
・シートの小ささ、座面のあたらなさはデミオと同じ感じ

<ステアリング>
・高速道路100km/h前後から真っ直ぐ走らない
・常に右か左に曲がっていく。チョロチョロ左右に動く、修正舵を当て続けなければならない。
・高速コーナーで一発で舵が決まらない。思ったよりも切れ込み、修正舵をあてるといきすぎてヨロヨロする
・ステアリングラック剛性がたりない?RX-8ではステアリングラックが左右に動いて中立がでない、ラックスティフナーを付けると多少改善するというのがあった。
・電動パワステが過剰アシストでオーバーシュートしている?
・ラジコンでいえば、ノーマルのサーボホーンを使っていて中立が出てない感じ、ステアリングトリムがあってない
・アライメントがフロントトーアウトになっている?
・峠、中低速コーナーでは直進性の悪さは気にならない。なぜなら切れ込み、切り足すシチュエーションが多いから。

<ハンドリング>
・峠のハンドリングはこれまで同じコースを走った中でベスト、ルノースポールに匹敵、カングー並み。
・とにかくタイヤ、サスペンション、車体のバランスがいい。
・4輪すべてを使って曲がっている感じ。タイヤはアドバンスポーツ195/50R16
・多少フロントが弱いけど、それでも手応え、対話性が抜群。
・コーナリングのリニアリティがある。切っただけ曲がる。ハンドリング市民革命。
・ステアリング操作とロールスピードがマッチ。
・思ったよりも速度がでてない、速度感はある。
・タイトコーナーでちゃんとアンダーステア、オーバーステアのリバース特性がでている、FRらしい動き
・トルセンLSDはあまり効いていない。そもそも峠の上りではパワー不足。1速使っちゃうほど。

<ブレーキ>
・タッチがほんわか、曖昧で弱い感じ
・ハードブレーキはしなかったので減速G、限界時コントロールは分からず
・ハードブレーキが必要ないほど、ハンドリングがよく曲がって行けたので。

<エンジン>
・心配してたほど非力ではない
・排気音の盛り上がりがあって、スポーティな雰囲気
・でも有り余るほどのパワーはなく、譲ってくれたクルマをズバッと抜けず申し訳ない気持ちになる
・シフトダウンしても回転数が上がるだけでそんなにパワーがどんと出て来ない
・シフトダウンをさぼっていると、ほんと加速しない
・でもアクセルペダルがオルガン式でヒール&トーがやりにくいため、ついついさぼりがちに。
・アクセルペダルが相当奥にあり、ブレーキとの段差がある。フルブレーキで奥までブレーキを踏まないとやりにくい
・アクセルレスポンスはまあまあ。ただちょっと踏んでもほぼ全開になっているような気がする。
・燃費は13km/L以下(おそらく10~12km/L程度)
・ガソリンタンクは小さく、残り走行距離16kmとなって給油しても31Lほどしか入らない。ハイオク指定

<乗り心地>
・峠の路面の悪い凸凹、スピードバンプがあってもきちんと吸収。ピッチングも大きくなく、欧州車よりも当たりが柔らかいけど、欧州車っぽい動き。
・ハードさはないが、ソフトでもない。高速道路の継ぎ目でも「タタン」と綺麗に収束、高級車っぽい。好みの味。

<オープン>
・手動だけど、シンプル操作の幌は開けやすく、閉めやすい。しかも速い。座ったままでもできる。
・風のマナーもよく、整流されている。
・エアコンはすごい効く。クローズにすればあっという間に冷え冷えに。
・騒音は相当ある。色々な音が入ってきて、クローズにしているとそれが室内にこもるのは宿命。オープンにして走る方が爽快、快適。
・そう言う意味でも、高速での長距離移動には向かない。下道、峠ごえといったところを楽しく流すのが向いてる。



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のりものブロガー

野間恒毅

スーパーカーと美女が好き。 日々RR, FR, FFと駆動方式を選ばずドライビングスキルを磨き、ドライビングプレジャーを追い求めています。リターンライダーとして大型二輪免許取得、大型バイクに乗っています。ミニ四駆、ラジコン、ドローンなどホビーも幅広くカバーしボート。個人ブログはこちら(のまのしわざ


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