公道最速試乗インプレッション。GT-R開発責任者・田村さんと行く、ドイツ・ニュルブルクリンクの旅【4】
2016.06.23最速といっても最高速トライアルをしたとかではありません。田村さんが初めて量産モデルの2017年モデルGT-Rをアウトバーンで走行しましたが、それに引き続いてなんと私も運転させてもらいました。撮影のお手伝いでニュルブルクリンク周辺の公道、そしてアウトバーン。もちろん200km/hオーバーの高速走行も体験。さて、そのインプレッションは?
オフィシャル動画
こちらは日産のオフィシャル動画、2017年モデル GT-Rの開発趣旨、今回の国際試乗会の様子がまとまっています。
実はこの撮影の裏で、お手伝いとして一部私がハンドルを握って運転しているところがあるんですね。ということで、その公道試乗で感じたことをインカービデオで喋っております。
助手席には同行した youtuberのジェットダイスケさんはもちろん、田村さんにまで助手席に乗ってもらいました。これは流石に緊張しましたね。
公道なので限界走行はしませんが、2017年モデルGT-Rがもつプレミアム性、乗り心地のよさとワインディングでのスムースな荷重移動とコーナリングは体感できました。
面白かったのは田村さんのマイカーはR32 GT-R、当然マニュアルなのですが、R35 GT-Rに乗るときはオートマでマニュアルシフトはよっぽどのことがない限り使わないということ。その方が「塩梅がいい」そうです。開発者としてはそうあるべきですよね。マニュアルシフトはサーキットで積極的にコントロールしたいときに使うとよさそうです。
ちなみにこの2017年モデルからパドルシフトはハンドルコラムではなく、ハンドルについて一緒に回るタイプとなりました。
NVHはしんどい
NVH=ノイズ(騒音)、バイブレーション(振動)、ハーシュネス(突き上げ)が年をとるごとに「しんどく」なっている今日この頃。風切り音もなく、スムースに250km/h巡行ができるGT-Rの素晴らしさはあまりに自然すぎて、逆になかなかわかりません。
帰国後、その真逆である24年落ちのシティに乗って改めて気づきました。
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「正直、しんどい・・・」
競技車として改造してあるため、大きな吸気音、排気音、吸音材とフロアカーペットの除去、エンジンマウントの強化、ガッチガチのジムカーナ仕様のショックと、まさにNVHの玉手箱。
R35 GT-Rと価格帯的には競合するアルファロメオ4CのNVHも相当なもので、オーナーも「しんどい」と漏らしていました。
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いくらご馳走でも、毎日食べていると食べ飽きちゃうわけで、毎日食べる主食としてはやはり「普通」のごはんと味噌汁が一番なんですよね。とくにオッサンになってくるとよりそう感じます。
GT-Rがすごいのはアウトバーンを200km/hで走っているのと、シティで100km/hで走っているのでは、GT-Rの方が安定して、静かという点です。ですので速度感は約1/2といっていいでしょう。
200km/hオーバーなんてとんでもない! と日本人の感覚で思いがちですが、まあ実際走ってみるとまったく問題なく、誰でもそれくらいの速度で走れる、まさにスーパーカーでした。
日本でその性能を発揮する場所は?
残念ながら日本にはアウトバーンがありません。
日本のアウトバーンを目指し、設計速度140km/hで作られた新東名高速道路でも依然 100km/h制限のままで、現在制限速度を上げる検討がされているとのことですが、交通取り締まりを行う警察官にインタビューしても
「(80km/hで走行する)トラックとの速度差があるから、当面実現しないだろうねえ」
とのこと。特に夜は3車線トラック横並びになるから、法整備の前に走行マナーが必要です。
そんな状況なのでGT-Rのマルチパフォーマンスを発揮するにはやはり、サーキットにいくしかなさそうです。
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