硬質で忠実なスポーツカー、ポルシェ・ケイマン プチ試乗レポート
2015.07.01ポルシェといえば911。しかしいまのポルシェのラインナップは911以外も充実しており、すでに販売台数として911はメインではないといえます。911のフロア、フロント回りを流用して作られたボクスターは3代目、ケイマンとしては2代目となり熟成。
その最新型ケイマン(981型)をミッドシップスポーツとして街中試乗させてもらいました。
以下感想メモ。
・硬質。とにかく堅い。ペダル系ブレーキ、アクセル
・ブレーキはタッチ、フィールともによい。堅い。
・ステアフィールはまさにポルシェ、911譲り
・エンジンは2.7L 275馬力の標準的なものの、PDKとの組み合わせで十二分
・エンジンサウンドは水平対抗6気筒そのもの。意外と聞こえる。
・乗り心地も硬質
・もはや911でなくてもいいと思わせるほどの完成度を感じる
・インパネは981型になって高級スポーツカーらしい、メッキをあしらったインテリアへ
硬質・精緻・敏感
街中だったので少しだけでしたが、まさに「ポルシェ」というフィールでした。なにがポルシェらしさを形作っているのかはなかなか言葉にはできないのですが、多分操作にたいしてとにかく正確、精緻、ということでしょうか。
ハンドルの中立一つとっても、1mmでもステアを入れれば反応してくれるダイレクトさ、かといってそれが高速域では過敏でシビアなハンドリング、汗をかくといったこともないようになっているところ。
アクセルは重く、反力があるもので、こちらも数ミリ踏み込むといったアクセルワークであっても、敏感に感じ取ってアクセルをあけてくれるところ。
このレスポンスでいて、燃費はよく10km/L前後。高速主体だと12km/hほどいくとか、いやいやいや、275馬力のクルマでですか?
ドライバーの意思を感じ取って、忠実にそれを再現する道具、まさに僕(しもべ)といっていい存在。だから逆にアンダーやオーバーステアを出した場合、それがドライバーの意思と違うのであれば、それはクルマが悪いんじゃなくて、ドライバーが悪いということ。きちんと操作できていないことの証明。
そんな硬質さ、正確さがポルシェにあります。
だからエモーショナルな部分とは対極にあるので、それをつまらない、と感じる人がいるのも分かります。それはもはや好みの問題なので、好きな人にはたまらんでしょうね。
助手席レポート
おなじケイマンを助手席でレポートした記事はこちらでどうぞ。