日産リーフNISMOで気になる電費を全開テスト #nissanjp #leaf #nismo
2018.12.10昨年モデルチェンジした新型リーフ。これまで何回か試乗しましたが長距離テストはまだでした。今回は数日お借りして富士スピードウェイのニスモフェスティバルに往復、充電も数回こなしたので実際の電費を含めてインプレッションをお届けします。
日産リーフNISMOとは
日産リーフの標準車をニスモがセットアップしてよりスポーティに仕上げたモデル。そのため電池容量やモーターパワーなどのカタログスペックは標準と変わらず。パワーの出し方をチューンした結果、航続距離「一充電走行距離」は標準が400kmに対し、350kmと減っています。
ガソリン車がカタログ通りの燃費が出ないように、電気自動車も同様。実際の使用ではどれくらい走行できるのでしょうか?
横浜~調布
さすがは試乗車、最初は100%充電状態で受領。この時点での走行可能距離は235kmと表示されました。あれ、この時点で結構短め? おそらくこれまでの平均電費からの推定で、試乗車なので相当皆さん踏み込んでいるようです。しかもニスモですからね、これは致し方なし。
高速道路ではプロパイロットを利用し、オートクルーズ。速度設定は115km/hまで可能で、前走車がいればもちろん一定の距離を保って追従します。また車線を検出すれば自動でハンドルの微調整も行い、同一車線自動走行が可能です。
これがあると面倒な長距離移動もかなり負担が減りますね。
調布についたときのバッテリー残量は75%、25%を消費しました・・・ん?
この距離は約30km、この調子では残り90kmしか走行できない計算。踏みすぎですかね。
近くの三菱ディーラーで急速充電
初代リーフができたときと違い、今では充電器があちこちに設置されています。200Vの普通充電と急速充電と選べ、うちの場合は徒歩1分圏内にある三菱ディーラーに急速充電器、同じく徒歩1分圏内のトヨタディーラーに200Vの普通充電器が見つかりました。
今回は充電カードが使え、しかも24時間対応の三菱ディーラーに設置してある充電器を選択。
30分の急速充電で74%から92%まで回復しました。後からしったのですが、急速充電は20%から80%の間は急速対応ですが、80%を超えると電池を労わるために充電電流を減らすようです。そのため100%にはなりませんでした。
充電の詳細は動画でどうぞ。
東名高速で移動
ニスモフェスティバル当日。充電量92%でスタートし、一路富士スピードウェイへと移動します。
片道100kmなので余裕だと思ったのですが、やはり途中の山坂道区間で踏み過ぎたのでしょうか、24%まで減少。
そのあと試乗車として他の方がプロパイロットパーキングなど体験するので、念のため途中で充電していきます。
24%から77%まで回復、走行可能距離は159kmまで伸びました。
富士スピードウェイから調布
無事ニスモフェスティバルも終了し、帰宅です。残り44%、走行可能距離115km あるので安心かと思い、ナビをセットしてみるとこんな表示が。
親切ですw
さすがにギリギリなのでこれは安心のためにも途中で充電していくことにしました。
ところが一つ問題なのは経路上に充電スポットが見つからないと出てしまったこと。結局富士五湖道路の谷村PAの充電スポットを探し当てて立ち寄りました。
この時点でもう残りは30%以下、そりゃ辿り着くはずもありませんね。
充電30分の間に、ドライバーと同乗者も休憩、アイスクリームで充電です。本わさびをすり下ろしてトッピングするわさびソフトは、ピリッとしててまさに「わさび」味でした。好みは分かれそう。
充電完了、71% 走行可能距離 171kmまで回復。これなら安心して調布まで戻れます。
帰りの中央高速渋滞は短かったですが、プロパイロットを利用してリラックスしながら走行。一旦停止すると再始動はハンドル上のボタンを押す必要がありますが、それでもらくちんですね。
帰宅したら30%の残量となりました。
調布~横浜
試乗車返却の日、残りは29% 走行可能距離 76km。来るときは25%も使ったからかなりギリギリではないか? と思ったのですがよく考えるとあの時はかなり踏み過ぎていたので、今回はECOモード、暖房は最小限エアコンOFF、シートヒーターのみ作動させるエコ運転で行くことにします。
そのかいあってか、到着時の残り 16% 走行可能距離 42kmとかなり余裕がありました。また走行距離予測と実際の走行距離もほぼ同一。やはり踏みすぎだと電費が相当悪化するということで、普通に走れば距離は予測通りとなります。
走行性能
NISMOバージョンということで、アクセルを踏み込むと相当ピックアップよくトルクを立ち上げる、スポーティな味付け。アクセル全開にすればトルクステアを感じるほどで、実際加速もよくあっという間に100km/hを超えさらに加速し続けるほど。
以前リーフのCMで180SX、2リッターターボ約200馬力との加速勝負で辛勝していましたが、このNISMOなら圧勝しそうですね。
とにかくいいのはそのアクセルレスポンスとトルク。中間加速でパッとドライバーの意思に即応して立ち上がるトルクにより、ドライバビリティはよいです。
また電池をフロア下に敷き詰めた低重心パッケージのおかげで、想像以上に路面への接地感が高く、4輪で路面をつかんでいる感覚が強いです。なので高速コーナリングも得意、コンチネンタルのコンチスポーツ5というハイグリップタイヤを生かして正確にラインをトレースすることができました。
見た目は相当車高が高くて、ファミリーカー的なんですけど、乗り味はスポーツ。せっかくここまで走れるのなら、クーペなどカッコいいデザインが出てきてほしいほど。
気になるブレーキ
乗り味は相当いいのですが、唯一気になるのがブレーキペダルのタッチと効き。
普段はePedalによる制動力で十分まかなえるのですが、ハイスピードで走るとさすがにフットブレーキが必要になります。このときペダルに足をのせるとすごいフィールが「ばね」っぽいんですね。バインバインするというか、これゲームのペダル、と思うほどのスプリング感。
で踏んでもあまり制動力がこない、こないからあわてて踏み増す、するといきなり制動力が立ち上がって効きすぎるということに。しかもその効きが急なものだから4輪の路面状態の違いによってグリップが変わってきて車体が不安定になりそうになるということが何回かありました。ABSやDSCが介入するほどではないので、そんなに無茶な急ブレーキではないと思うのですが、ちょっと気になりました。
あとで教えてもらったところ、そういう場合や高速走行時はePedalをオフにし、Bレンジを使うといいそうです。
Bレンジは回生ブレーキが強く働き、ePedalほどではないですがエンブレのような軽い制動力が得られるモードとのこと。
まとめ
日産リーフNISMO、スポーティな走りはかなり好みでした。あとはブレーキのフィールと、クーペのようなかっこいいモデルがでてくることを期待しています。レースカーのNISMO RC_2みたいなのがいいですね! 日産さん、ぜひ市販化をよろしくお願いします!