ファルコンウィングにノックアウト! テスラモデルX雨天試乗レポート
2017.04.22
雨男として名高い私ですが、今回のテスラモデルXの試乗も雨。実は前回モデルSの試乗も小雨だったので実に2連続です。ちなみにヤマハMTシリーズでいえば、MT-25/03試乗、MTミーティング、MT-10試乗と3連続で雨です。そして今では「ノマウェザー」として定着。
試乗モデルはモデルX 90D、前後デュアルモーターの4WD、90kWhバッテリー装備で最大489kmの航続距離です。
以下試乗メモ。
テスラロードスター、モデルS試乗に続くテスラ第三弾。基本はモデルSと共通ながらも、最新モデルだけあって洗練されている。特に目を引くのが・こんな動き初めて! 電動、折り曲がってせり上がるファルコンウィング
・え、そこまで? 電動で開閉するフロントドア。ブレーキペダルを踏むと自動で閉じる
・当然トランク(ハッチバック)も電動
・フロントトランク装備、こちらはさすがに手動だが、6人乗りでそこまで収納があるのはEVならでは。
・90D、デュアルモーターの4WDは雨中の加速も0-100km/h 5秒は伊達じゃない。
・フル加速すると夜空がみえるほど(ピッチング)
・アクセルオフの回生ブレーキはかなり強力
・アクセルペダルの操作が荒いひとの運転は酔うだろう
<自動運転機能(運転支援機能)>
・むしろオートクルーズを使っての機械任せの加速・減速がよい
・オートクルーズは当然アダプティブ(前走車に追随)
・大雨夜間にも関わらず車線認識は優秀
・ただし車幅が広すぎて、首都高の車線から常にはみでそう
・大型車の横を追い抜きしていくときでも車線の中にとどまろうとするので、コワイ。そこははみでようよ。
・首都高のコーナーは苦手。ハンドルの切り方が荒い
・前走車がいると視界が悪いのでそこまでしかみてない。その先、コーナーの出口をイメージしてハンドル切れよ、という初心者向けアドバイスをしたくなるほど、初心者マーククラスのハンドリング
・何度でもハンドルを切り足したり、戻したりするので、車高が高いためにユラユラする
・まあ首都高C1で使うもんじゃない
・オーナー曰く「ハイテク肝試し」
・機械とイーロンマスクを信じて首都高速のブラインドコーナーに突っ込んでいく勇気、前走車にどこまで接近できるか度胸試しのチキンレース的なスリルを味わえる
<手動運転>
・モデルSよりもハンドリングはしっかりしている。へんな介入はない
・モデルS同様、接地感がない。首都高の継ぎ目ではツルっといく
・全体的に乗り心地が固い。運転席では感じないが、後部座席(2列目)だと結構リアサスのバタバタ感がつよい。サスストロークがない、剛性がたりない感じ。
・横風の影響を受けやすい(上物がユラユラする)
・日本の高速道が平たんじゃなく凸凹しているのがよくわかる。目線は高いのに速度感がある。
・でかくて重いクルマなのに、軽快に走るのがよい。が、私の運転は電費が悪いらしい
動画レポート
実際の動画による試乗インプレッションはこちらからどうぞ。とにかく電動のファルコンウィングには感動。運転席・助手席もスイッチひとつの電動です。
まとめ
モデルSよりも明らかに洗練された乗り味は、年月の進化を感じさせます。
1960年代風アメリカンマッスルカー。テスラ・モデルS 首都高速試乗レポート【ワンダードライビング】
とはいえテスラ特有の接地感のなさ、バタつく足回りは健在。
しかしアダプティブオートクルーズ、自動ステアリングといった運転支援機能(自動運転とはあえて書きません)は完成度が高く、それを使う前提ならもうステアリングのフィールとかどうでもいいといえばどうでもいいです。
そういう意味で、新しい乗り物、地平を目指していることは明らかです。まさにSFの世界。