はじょうろ!! やっぱりバイクが好きだった(10) #バイク女子
2016.08.26ヤマハ発動機主催「初めてでも安心! 超初心者向けバイク講習会」でバイクの楽しさに触れた筆者は、普通二輪免許取得を目指し、コヤマドライビングスクール二子玉川校に入校。
意気揚々と教習に臨むも、初回からエンストや転倒を繰り返して身体は痣だらけ、おまけにミラーやブレーキレバーを破壊したり、駐車中の教習車に傷をつけたりと、散々な状態......。はたして筆者は無事に免許を取得することができるのか?
本連載は女子高生バイクアニメ『ばくおん!!』(2016)ファンの筆者が、普通二輪免許取得を目指して奮闘する様子をレポートしています。
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二輪免許のススメ!
第2段階で使う教習車は、青のCB400SF。『ばくおん!!』の教習所のエピソードで使われていたものと同じです。『ばくおん!!』が好きなので、これだけでテンションが上がってしまうほど嬉しい。バイ太と同じ色!
ここで、ヤマハ発動機さんが『ばくおん!!』とコラボした、二輪免許取得をサポートする「二輪免許のススメ!」を見つけたので、ご紹介します。本編の『ばくおん!!』でもバイクのコツをいろいろと学ぶことができますが、「二輪免許のススメ!」は二輪免許に即し、必要な項目がコンパクトに纏められています。
二輪免許のススメ! - バイク スクーター | ヤマハ発動機株式会社
バイク部の紹介動画を撮影しに訪れた新聞部の学生が、個人的に興味のあったバイク免許の取得について、恩紗ちゃんに詳しく教えてもらう......という筋立ての漫画です。
羽音ちゃんも、アニメ『ばくおん!!』3話で「オートバイのことなら恩紗ちゃんのことを信じてる!」と言っていました。筆者も、恩紗ちゃんを信じる!
恩紗先生に教わる「免許取得のススメ」では、教習のポイントとなる「引き起こし」「坂道発進」「一本橋(平均台)」「スラローム」「急制動」「クランク」の概要とコツを、キャラクターのやりとりを通して理解することができます。免許取得を目指すなら、ぜひ目を通しておきたいコンテンツ。これなら、楽しみながら、実践に即した知識を得ることができます。
危険走行
1時間目の教習は危険走行。例えば、これまでの走り方よりも、少しスピードをあげるとどうなるのか......。同じカーブを時速20km、25km、30kmと速度を変えながら通過することで、スピードが早いと、車体の制御が難しくなること、そして自分の限界を知る、というのが目的。なので、はじめから「できなくてもいいです」という但し付きでの教習でした。
通過するコーナーの中に点線が引いてあり、指定された速度でそのラインを通ることが課題。しかし、筆者はそれまで、ほとんど徐行くらいの速度でカーブを曲がっていたので、時速20kmでもちょっと怖い、25kmはギリギリ点線をはみ出さずに通過できる、30kmは、曲がる前にブレーキをかけてしまって、そもそも挑戦できず......という状態でした。
しかしながら。カーブに差し掛かる前に、きちんと減速して「時速25kmくらいでカーブに入れば、バイクをコントロールしながら曲がりきることができる」という自分に合った指針を得たことで、やみくもに怖がらずに、直線でスピードを出せるようになりました。
教習では「状況に合わせた加速ができること」も大事な要素なのですが、恐怖心からいつもカーブで徐行まで減速しており、速度を出すべき場所で、十分加速することができずにいたのです。
波状路
次いで、大型二輪では必須になる波状路の体験です。波状路ではシートから腰をあげ、膝と肘で衝撃を吸収しながら、凸凹道を通ります。段差のある場所を通るときや、砂利道を通過するときなど、この姿勢をとったほうがバランスを取りやすいそう。これから教習所の外で運転するようになれば、嫌でも出会うシチュエーションということで、普通二輪でも体験することになっているようです。
大型二輪免許の場合は、この波状路を5秒以上かけて、バランスを取りながら通過することになりますが、筆者は体験するだけなので、ニュートラル※で速度を気にせずに通過します。
ぼこん、ぼこんと上下しつつ、調子よく波状路を進んでいたのですが、「あら......。わたし、こういうの得意かも。もしかして、クロスカントリーもできちゃうんじゃないかしら!」なあんて考えてしまったのが運の尽き。
大型免許でもないのに、5秒以上かけて通過してみようと、クラッチを握って速度を落としたのが間違いでした。勢いがなくなった前輪は、最後の凸部分を登り切れず、転倒。
サポーターもしていたし、グローブもしていたので、とくに怪我はありませんでした。しいて言えば、心が痛かった......。クロスカントリーの野望は、一瞬で消えたのでした。
編集部注※ 波状路は1速で半クラッチを使いながら走行します。
40km/hからの急制動
気を取り直して、残りの時間は急制動。第1段階までは、30km/hまでスピードを上げた後、ブレーキをかけはじめた位置から15m先のラインの間で止まればよかったのですが、卒検では必ず40km/hのスピードを保ったまま、ブレーキから11mのラインまでに停止する必要があります。
そこで、しっかり加速することと、前後ブレーキを使って指定の位置で止まる練習をすることになりました。やはり、加速はなかなか上手くいかないし、アクセルを戻してブレーキをかけるまでの一連の動作が遅い。11mのラインに間に合わせるために、どうしてもフロントブレーキを効かせすぎてしまうのです。
フロントブレーキはとても強いので、右手のブレーキレバーを徐々にぎゅーっと締めていくことで、停止位置を調節することになります。このフロントブレーキは、一気にかけてしまうと前輪がロックし、転倒しやすくなるそうです。
様々な体型のひとが使う教習車の場合、クラッチレバーやブレーキレバーは、女性の手に合っていないことがあります。自分のバイクであれば、スロットルとブレーキレバーの距離を調整することができるのですが、教習車の場合は、そうはいきません。
女性のインストラクターからは、アクセルを戻す動作とひとつづきに、上からブレーキレバーを掴んで前方へ絞るようにすると、ほどよくブレーキレバーを握りこむことができる、と教わりました。手が小さくてブレーキの調節ができない場合は、試してみてください。
この時間、最後までなかなか速度は上がりませんでしたが、ブレーキはかなり上達しました。
検定コースで交通ルールを学ぶ
2時間目は、インストラクターの先生からひとつひとつポイントを聞きながら検定コースを走行します。生け垣で左右の見えないT字路は、一時停止した後、少しタイヤを出して視界を確保し、車の往来がないかを確認する。一時停止の場所ではしっかり一時停止、見通しの悪い道路に右折して入る時は、前方のミラーで車が来ないことを確認する、といった風に。
シミュレーターの授業で学んだばかりの、合図の仕方も復習しました。「ウインカーを出すタイミングは?」という先生の質問に、「はい! はい! 3秒前!」と『ハリー・ポッター』のハーマイオニーのように応える筆者。こういうときばかりは、やる気にあふれています。
進路変更の3秒前にウインカーを出し、右左折の30m前で進路変更を完了するためには、どれくらいの位置でウインカー出し始めたらいいのか、といったことを再確認しました。
合図を出したり、進路変更をスムーズにできるようになるには、検定コースを覚えている必要があります。地図の読めない女にして、地形や道路を覚えるのが極端に苦手な筆者は、もちろんまだ検定コースを覚えていません。コース図は待合室にずっと貼りだしてあり、シミュレーターの授業でもコースの説明をしていただいたばかりだったのに......。
気がつけば、残り2日で教習は終了。次の週には卒検です。それまでに、教習科目全部入りの、しかも似通った2種類のコースを覚えなくてはいけません。ブレーキも上達したし、先生の質問にも答えられて上機嫌だったのもつかの間、卒検コースを覚えることができるのか、不安な気持ちを抱えて帰路につきました。
次回予告
引き続き、卒検コースの練習。地図の読めない筆者は、はたしてコースを覚えることができるのか!? お楽しみに!
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