2014年モデルNISSAN GT-Rと GT-R NISMOへの非難轟々は伝統芸能、人気のバロメーター
2013.11.227分08秒679.
これが2014年モデル GT-R NISMOの叩きだしたラップタイムです。動画でも上がっています。
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Juke NISMOのハンドリングも担当し、そのストロークを活かした乗り味はとても好み。ついでにいえば日本総支配人をやっているコーティング、ペルマガードも施行していて、隠れクルムファンなのです。
さて今回の2014年モデルGT-R、大きな変化はミスターGT-Rこと、水野氏が退社した後作られた初のマイナーチェンジ版ということです。
記者発表会に現れたのは、ラップタイムを樹立した実車に乗ったゴーンCEOと、ミハエル・クルム選手でした。
これだけでもすでにこれまでのGT-Rと事情が異なる、というのが伝わってきます。
そしてタイムアタック車両とGT-R NISMO生産車との違い。
もっとも大きな違いはこのリアウィングの高さ。ゲタを履かせて高めている他、フロントフェンダースポイラーやボンネットエンドにガーニーフラップを装着するなど、空力チューンが施されています。
また足回りもオプションのオーリンズ、ブレーキもフローティングローターを装着しており、GT-R NISMO生産車にオプションを装着した広報チューンであることが分かっています。なお、これらのオプションは2014年夏頃発売予定で、広報チューン化することが可能です。
水野氏が不在となったことで、これまでこだわっていたベースモデルでのタイムアタックではなくなりました。また今回ベースモデルでのタイムアタックは行われておらず、2013年モデルからどれくらいベースモデルが変化したかの「定点観測」は不明です。
この点でいえば、タイムアタックドライバーが鈴木氏からクルム氏に変わっていることも手伝い、直接比較することはそもそも難しいです。
これらのことから2014年モデルに対して批判的な意見も見受けられ、先週のスカイライン発表会と同じく賛否両論渦巻いています。
とはいえ、GT-Rといえばとにかく批判される、というのは伝統芸能となっており、じゃあ水野体制の時はどうだったかといえば、そりゃあもう非難轟々、社内からは独善的、社外からはこんなのドライバーが操るクルマじゃない、昔は良かった、などとバッシングにあっています。
そもそもR32 GT-Rが出た時も、四輪駆動となりフロントが重い、曲がりにくい、マッチョすぎる、値段が高いなどなど。ベースモデルとなっているR32スカイラインに関してもライバル車であったトヨタ・マークIIと比べて後部座席が狭い、トランクが狭いとそりゃあもうヒドイ言われようでした。
そこでR33の時にユーザーからの声を取り入れ、ホイールベースを伸ばし後部座席を広くし、3ナンバー化により幅広、トランクも拡大して、さあどうでしょうとしたら、これまたでかい、重い、ボディがやわいと非難轟々、販売も散々。
つまりスカイラインとは、GT-Rとは常に非難轟々に晒される宿命なのです。
あのポルシェ911だってそうです。モデルチェンジするたびに昔は良かった、良かったと言われ続け、特に水冷エンジンとなった996/997の評価は散々。高評価な991であってもGT3にマニュアルがないと、エンスーからはクドクドと非難されてます。
つまり非難轟々は人気のバロメーター。
一番の敵は無関心。話題にならなくなったときが、存在感がなくなったときが危険なのです。
関係各位においては大変だとは思いますが、受け流して我が道を行ってほしいものです。とにかく今回はモノサシが変わった、というだけの話。いいじゃないですか、クルムファン、オーリンズファンの私としては、GT-R NISMOのハンドリングを是非体験してみたいです。
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