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ヤマハFZ250 PHAZER(フェーザー)1985年式 レストア記

速くて獰猛(FAST & FURIOUS)・硬派なスーパーカー:Audi R8 Spyder GT 試乗レポート(4)

2012.12.20

シンプル&レーシーなインテリア:Audi R8 Spyder GT 試乗レポート(3)」のつづき。

見た目はジェントル、オープンカーで爽やかな風を受けて流す、といった佇まいですがひとたびエンジンをかけるとチューンナップされたV10 5.2リッターエンジンがブワンと吠えます。

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おれはやるぜ! おれはやるぜ!

なんだか、ただならぬ雰囲気。とはいえ街中でオートマモードで乗る分には非常に大人しく、回転数も2000回転前後でシフトアップしてアクセルのツキも柔らか。繊細さや獰猛さはありません。

ところがアクセルをひとたび踏み込めばそこはワンダーランド。

オレを忘れちゃいけないぜ! オレは世界のスーパーヒーロー!

とばかりに、「フォワーーーン!」と甲高いサウンドを奏でて猛ダッシュ。ああ、世界すべてを後ろに追いやりますよ。

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この静と動、このふたつがどちらも綺麗に両立しているのです。

570馬力を4輪で駆動する動力性能になんの不満があるというのでしょう、十分すぎるそのパワーと高い音を奏でるエキゾーストサウンドにウットリ。

さらに嬉しいのがこれがオープンカーということ。クローズドではエンジン音が車室内にこもりがちですが、オープンではこもり音は当然なく、心地よいエキゾーストサウンドだけがダイレクトに飛び込んできます。

エキゾーストノートをきいたうちの子(9歳)いわく、

F1みたいだね!

今はV8ですが一世代前のF1はV10で、確かに構造は同じ。特徴ある甲高い音が出やすいのでしょうかね。

SPORTモードにするとアクセルのつきがよくなり、シフトスケジュールもより高い回転数を維持するように変更されます。ただし、この「フォワーーーン!」という甲高い音を堪能するため、のんびり走っていていざトンネル! となった時は自分で左のパドルシフトを操作して、シフトダウンしてしまいますので余りSPORTモードにすることはなかったですね。

ひとたびマニュアルモードにするとオートマモードに戻すにはシフトレバーを内側(運転席側)に倒す必要があるのですが、ずぶといトルクなのでまったく問題なく走ってしまうためうかうかしているとすっかり忘れてしまうことも。

動力的にはジェントルからパワフルまで自由自在、フレキシブルに対応してもらえるのですが、うって変わるのが足回り。いやこれが硬いのなんのって。

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走りだした瞬間からコツコツ、道路のペイントや継ぎ接ぎでそのまま上下動します。首都高速横羽線の間断なく続く継ぎ目なんてもう凄いです、ずっとゴトン、ゴトンといってくるのですから。

一言でいうと「ハード」。運転手はまだハンドルを握っているので入力が予想できるのですが、助手席側はあまり段差を意識しないので、よりガタゴトが気になってしまいます。これほどまでハードとは予想以上です。

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とはいえ路面のいい湾岸線は快適快適。オープンエアを楽しみつつ、話が弾みます。

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ロール量は少なめ、制限速度内ではもはや徐行状態でまったくロールしていないかのよう。サーキット走行もこなすGT、サーキット路面は基本的にフラットですからね、ロールを抑えていくのも自然です。

全体的な傾向はAudi TT RSも同じだったので、低速で硬質なのはAudiの考える乗り味なのかも知れませんし、ターゲットとする速度域が200km/hオーバー、果ては300km/hを目指すとするとこうなっちゃうのかもしれません。つまり日本の首都高速が継ぎ接ぎだらけで超高速移動に向いてないということかも。最新の技術で作られた新東名高速道路であれば、湾岸線と同様楽しく快適にいけそうな気配です。

【fast & furious】

Audiのラインアップの中で最高峰のAudi R8 Spyder GTですが、全体的な品のよさ、質の高さはまさにAudiといったところ。それでいてサーキット走行もこなせる速さ(fast)と猛々しさ(furious)を兼ね備えている「ジキル博士とハイド氏」的二重人格的要素も。決して派手ではないけど、内に秘めたる闘志をもっている人が似合うのではないでしょうか。出来ることならAudi R8 Spyder GTが似合う男になりたいです。

次回はお待たせしました、ワンドラ・ガールズの出番です。

(つづく)

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