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GT-Rとはレジェンド:日産GT-R 2012年モデル試乗レポート(8)

2012.11.06

スーパースポーツ界の庶民派、ハンドリング編:日産GT-R 2012年モデル試乗レポート(7)」のつづき。

今回はスカイラインGT-Rとは、日産GT-Rとは何か、改めて考えてみます。

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ハイパフォーマンスカー、スーパーカーなのに飾りっ気ゼロ。イタリアの美しい形とはまったく異なる、理論の積み重ねによるエボリューション。値段もパフォーマンスもスーパーカーの部類なのに、ビューティフルなデザインを目指さなかったところが、GT-Rの出自をきちんと定義できています。

日本は江戸時代の終焉とともに階級社会が崩れます。明治時代では華族、貴族が残りますが、それも昭和時代、特に戦後の日本国憲法下では平等であり、一億総中流時代となります。日本のモータリゼーションの発展と、庶民の所得増加は密接な関係にあり、日本経済が成長し、賃金が増えるとその使う先は憧れのマイカーへと向きます。

ヨーロッパでは所属する階級によって乗れるメーカーが異なります。車のよしあし、値段の前にそもそもそのメーカーはどのクラスなのか、が重要なのです。例えばベンツ、BMW、ポルシェ、アウディは上流階級、VW、OPEL、ルノーは中産階級といった具合です。

その点日本は憲法のもとに保証された平等、階級制の撤廃と戦後アメリカ化していくことで経済力がそのままクラス化していきました。それが富裕層と中流といった分け方です。

しかし階級ではないので、日本ではお金を積めばなんでも買ってよくなります。まわりに「身分不相応」と言われることがありますが、「階級や身分」を理由に購買を断られることはありません。なぜなら憲法で平等が保障されているからです。経済的に維持費がつらかろうが、親類に後ろ指さされても平民が憧れのスーパーカーを買ってよいのです。

そんな経済成長に合わせてレースシーンを彩ったのが、国産車と外車の戦い。スカイラインはその中でレースエンジンをぶち込んだGT-Rを投入、ハコスカGT-Rと呼ばれるように、流麗なレースカーデザインではなく無骨な四角い箱のままでした。

普通のセダンにとびきりのエンジンを載せてレースカーにする、これがGT-Rの原点です。そして走りはスーパーであっても、見た目は普通のセダンのまま、「羊をかぶった狼」とよばれましたが、これはもう一つの大事なポイントです。

流麗な真っ赤なスポーツカーを買うと親類縁者に「身分不相応」と後ろ指をさされますが、羊を被った狼カーならぱっと見分からない点です。

いくら階級社会ではないといっても、衆人監視社会。その中にあって見た目地味というのは実は隠れた性能のひとつです。ある意味「光学迷彩(カモフラージュ)」といっていいかも知れませんね。

「羊をかぶった狼」カーとしてのGT-Rとすると、今のR35 GT-Rはちょっと狼が過ぎるかもしれません。ただ、ぱっとみてこれが世界トップレベルのパフォーマンスを出すとは思えず、「脱いだらすごいんです」ばりに「競争したらすごいんです」と。つまり「いざ、ニュルブルクリンク」です。

普段はスカイラインベースのクーペとしての使い勝手、しかしひとたびアクセルを踏めばありとあらゆるものを後塵に排す動力性能。能ある鷹は爪を隠す、街乗りカーとして使っても普通に使えて、なにも不便がありません。

ちなみに気になる燃費。

・一般道、高速道路を燃費を気にせずガンガン踏んで走った時

 195.4km/37.22L = 5.25km/L

・日光への往復、渋滞路、高速道路を含む

 573.7km/81.21 = 7.06km/L

なんと予想以上の大健闘。特にFD3S RX-7に乗っていた西川善司さんにとって、この燃費はかえって向上したといいます。ガンガンに踏んだときと、普通のペースで走ったときとで余り燃費の差がないといってもいいかも知れませんね。そうであれば気兼ねなくアクセルを踏み込んだ方が満足度が高いかもしれません。高速道路を燃費走行すればもっと燃費は伸びそうな気配でした。

Car Watch 【連載】西川善司の「NISSAN GT-R」ライフ

R35 GT-Rの場合は、同じく満タン法で6~8km/Lといったところ。6km/Lになることは殆どないが、あまりにも長い渋滞にはまってアイドリング状態が長いときにはそのくらいになることもあった。しかし、渋滞などがなく巡航できる状態で、トランスミッションモードをSAVEモードにしていれば8km/Lに近い燃費を示す。8km/Lに近いときの燃費は、賢いエンジン制御とトランスミッション制御によって実現されているのだと思う。

ガンダム世代の我々ももう40台、いい年したオッサンとなりました。エアコンなしのガチガチの競技車にバケットシートを入れて乗る、というのもつらい年頃だし、コンマ何秒を競ってサーキットをタイムアタックするのも反射神経の衰えでままならなくなってきています。しかしエコカーやミニバンでは物足りません。収入も余剰資産もそうあるわけではありません。外車、高級スポーツカーというのも憧れですが、行き先を迷ったときに行き着く一つの答えが国産のスポーツカー

そう考えるとGT-Rという選択肢は強力にアリといっていいでしょう。さすがにお値段が1000万円近く、新車をおいそれとは買えませんけど、初期型の中古車は5年落ち、タマ数も増えはじめています。次のGT-R、というのは現実味がなくこれが最後のガソリン車となる可能性もあること、そして自分たちの老化現象を考えるとこの旬な時期に体験するのは、老後の昔話(自慢話)のネタになること間違いなしです。

そして20年、30年と乗り続けてクラッシックカーパレードに並ばせるとかっこいいお爺ちゃんになれそうですよね。そういうのもいいなあ。やっぱり日本にGT-Rというのはレジェンドです、よくぞ出してくれました。

2012/09/01-23

・・・

長く続いてきたGT-R試乗レポートもここで一端終了。毎年GT-Rはリファインされていきます。ちょうど2013年モデルが発表されたことですし、人生最後のガソリン車として、モビルスーツとして気になっている方は是非試乗なり、触れてみる価値はありますよ。

(おわり)

[試乗車:GT-R Black Edition 2012 model、試乗車提供:日産自動車]

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