快適な室内、インテリア編:日産GT-R 2012年モデル試乗レポート(5)
2012.11.03「うわっ、コンソールのボタン多すぎ? メカ少年の心をくすぐるコックピット:日産GT-R 2012年モデル試乗レポート(4)」のつづき。
今回はディティールを見ていきます。
いきなり室外ですけどカーボン・リアディフューザー。ここにハイマウントストップランプのようにLEDが埋め込まれていますが、こちらはリアフォグランプ。
スイッチは右レバー、ライトスイッチの内側をひねると点灯、消灯することができます。もちろんライト点灯時のみON。
手前の(+)マークがついたレバーがシフトレバー、(+)がシフトアップ。左側には(ー)マークがついたレバーがあり、こちらはシフトダウンです。レバーはハンドルコラムについており、ハンドルを回転させて手の位置がずれるとレバーを操作しにくくなりますが、ハンドルを切った状態でシフトアップ、ダウンするのは危ないよ、というメッセージともとれます。ちなみにフェラーリも同様。
GT-Rは今時のクルマなので当然のようにUSB端子がついており、アームレスト内のUSB端子にケーブルを使って iPhone/iPadを接続するとオーディオコントロールで再生可能。充電も同時にされるし、ナビソフトを立ち上げておけばBOSEスピーカーからナビゲーションの音声案内が流れるのでとても聞き取りやすいです。
センターコンソールの前にはカップホルダーが2つあります。通常のスポーツカー、マニュアル車であるととても邪魔な位置なのですがGT-Rはオートマでほとんどシフトノブは操作しないためここのジュースを入れていてもさほど気になりません。
後部座席には1つしかカップホルダーがありませんが、これはやはり後部座席に2名も人を乗せないだろう、ということでしょうね。
エアコンの吹き出し口は回転、開閉がフィンで可能なタイプ。エアコンの温度設定は左右独立式、ドライバーズシートとナビシートで別々に温度設定可能です。
ドアノブは非常に標準的なタイプ。スピーカーの横に小物入れがあり、お財布や携帯などここに入れることができます。そしてやはり気づくのはボタンの多さとそれが必ず目に入るところにある点。エレガントなデザインをするためボタン類を隠す、といった配慮は皆無です。そのため初めて乗っても迷わず使えるところが素敵。
サンバイザーには左右とも照明付きバニティミラー。女性ドライバーも安心です。
非常にシンプルなルームミラー、その裏側は。
なにやら配線が巡っていました。ルームミラーの中にアンテナが入っていそうですけど、この配線はなんとかならなかったのでしょうかね。
フロントガラスには同じくアンテナが貼付けてありました。色々なアンテナがあってもう、何がどれ用なのかよくわかりません。こういう場合は西川善司さんに聞くといいのでしょうね。
キーはキーレスエントリータイプ。リモコンボタンでドア、トランクの開閉ができますが、キーを身につけていればドアノブ横のボタンでもロック・アンロック可能です。
室内でキーを入れる場所はなく、そのままブレーキペダルを踏みながらエンジンスタートボタンを押してエンジン始動させます。こちらも今時ですね。
トランクはキー、またはインパネの右下、ETCカード挿入口近くのボタンであけることが可能。トランクのボタンだけはどこにあるのか最初分からず、迷ってしまいました。同じく給油口の開閉ボタンが見つからなくて困惑しましたがなんてことなく、蓋を押せば開きます。
エンジンがかかっていたりすれば自動的にロックされ開閉不可になるので安心です。ガソリンは当然ですが、無鉛プレミアム指定です。
この無鉛プレミアムガソリンを3.8Lツインターボエンジンにぶちこんで、550馬力を絞り出すのです。すごいなあ。
トランクは上側だけ開く、クラシカルなタイプ。ただ室内に出っ張りがないよう、ダンパーがついてます。ちなみにフロントボンネットはダンパーはなく、これまた昔ながらのフック式。重量バランスのためでしょうか。
トランクはスルーはなし、奥行きもある程度しかありませんが深さはたっぷり。R32で批判された、「ビールケースが入らない!」というのはクリア。ただ位置が高いので出し入れは大変かもしれません。なおかつ、ブレーキング時のGはもちろん加速Gも1Gほどかかることを考えると、ビールのような炭酸系飲料を乗せるには向いてないでしょうね。
ドアにはALCOA社のアルミパネルを使っているとのこと。そのためか大きなドアなのに女性でも軽々操作できますよ。もっとも助手席ドアは男性が開け閉めしてあげるのがジェントルマンの嗜み。
次回はエクステリアに迫ってみます。
(つづく)
[試乗車:GT-R Black Edition 2012 model、試乗車提供:日産自動車]