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ヤマハFZ250 PHAZER(フェーザー)1985年式 レストア記

こんな日本車に誰がした? メーカーそれともユーザー? 評論家・メディアを巻き込み大激論

2011.09.11 寄稿者: のま元記事

日本車の最近の傾向について、物議をかもしたエントリーを寄稿します。「スピードは本当に悪か? 「実用性」という言葉に翻弄された日本車」とあわせてどうぞ。

クルマメディアといえば普通、カーメーカーに遠慮して悪いことは書かないのが通例。にも関わらず新型ヴィッツに対して痛烈な批評を加えたレビューが公開され、twitterを交えて物議を醸しています。

元記事はこちら。

【トヨタ ヴィッツ 試乗】自動車好きを唸らせるのはもう無理?...河村康彦 | レスポンス (試乗記、国産車のニュース)

初代モデルの誕生以降、2度のフルチェンジを経験して昨年末に3代目となった『ヴィッツ』。しかし、そんな世代交代ごとに個性を失い続け、今や「特に乗ってみたいとも思わないモデルになってしまった...」と表現したら言い過ぎか?

(中略)

装備的にも、リアワイパーには必須の間欠モードがなく、フロント・シートベルトも高さ調整機構はナシといった侘しい状況。開発者に問えば「そんな装備は、付けても評価されないので省きました」と答えが返って来るけれど、リアの間欠モードは欧州向けには"全車標準"だったりするのだから、ナメられているというか、「後ろの出来事なんか知ったこっちゃない」(?)というユーザーの方にも問題がアリというか...。
 
乗れば乗ったでツッパリ気味できれいにストロークしないサスペンションのお陰で、これもまた終始安っぽい乗り味。それでも、首都高に上がった途端にフラフラして不安感いっぱいだった『パッソ』に比べれば、「恐くはないだけまだマシ」という事か。
 
そんなこんなで、「もうコスト低減以外には興味はアリマセン」という無言のメッセージが聞こえて来るかのような今度のヴィッツや、やはり同様の日産『マーチ』のようなモデルを目にすると、もはやそれに愛着を抱くどころか、"単なる移動の道具"としてしか見て貰えなくなるのもさもありなん。VW『ポロ』のような「自動車好きをも唸らせるベーシック・モデル」の登場を日本メーカーに期待するのは、もう無理なのか!?

これに対してのTwitter上での反応は様々。

メーカートヨタを叩くもの、ジャーナリストを叩くもの、掲載したresponse.jpのツイッターアカウントの反応を叩くもの、さらにはクルマ好きを叩くもの、もう三つ巴を越えてまさに大混乱の様相を呈しています。

この評価をしたジャーナリスト、河村さんは私も20年くらい前から雑誌ドライバーでよくレビューを見かけた方。分け隔てなく、非常に冷静な語り口であったのが印象的だったのですが、その河村さんが猛り狂ったかのように一刀両断したこのレビューは、積もり積もった何かがあったんじゃないかと拝察します。

物議をかもし、ある意味誤解を生んでいる「自動車好きをも唸らせる...」のくだりですが、私の理解はこうです。

クルマというのは「自動車」であり、自分が動かす車、つまりドライバーが運転する車であるべき。それにも関わらず、どうせ後方視界なんて気にしないだろうとまず日本車ユーザーを見下している点。そして首都高速での走行ではハンドリング(操縦安定性)が悪く「恐くないだけマシ」くらいの安っぽい作り味でベーシックモデルで安いからこうしかできませんでした、と作り込みをさぼっている点。

一方VWポロはベーシックモデルでありながらもきちんとハンドリングを確保して、「自動車はドライバーが運転するもの」という基本を通している、ということが言いたかったのではないかと思います。

安いからできない、というのはママあるのですけど、それもセッティング次第。冷蔵庫の残り物でウマイ料理ができなかというと、そこがシェフ(メーカー)の腕の見せ所。

私の知っている「自動車好きをもうならせるベーシック・モデル」の例はこちら

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ハンドリングの市民革命! ルノー・カングー・エクスプレス・コンパクトは切れば曲がる魔法のクルマ #renault_jp ([の] のまのしわざ)

どっからどうみても速そうに見えない、働く男のクルマ、カングー・エクスプレス・コンパクトで奥多摩周遊道路を走ってきましたよ。背高商用車だし、曲がるわけないとおもいきや。

とにかくよく曲がるんです!

アンダーステア、何それ? という感じで切れば切るほど曲がる。

ロール?

ロールなんてもう盛大です。助手席の子供がシートからこぼれおちそうになるくらい。

ロールしたらアンダーにならない?

ならないんですよ、ロールした分曲がっていくという、もしかしてこれが噂のハンドリングがいいという奴ですか!?

(中略)

ここで美味しんぼなら「素材にこだわり」「新鮮なうちに」「惜しげもなくふんだんに」とか出てくるんでしょうけど、このクルマはいわば定食屋のカツ丼みたいなもの。そんなものはありません。

つまりヒミツはないんです。

クルマをごくごく普通に作ったらこうなった、というやつです。ハンドルを切ったら曲がる、それが普通でしょ、。切り足したらさらに曲がる、それが当たり前じゃない、それともオタクの国の車はハンドル切っても曲がらないのかい? というシニカルなフランス人の顔が浮かびます。

そうだった、そうでしたよ。車はハンドル切ったら曲がるものでした。でもそれってもはやごく一部のスポーツカーでしか味わえないものだと思ってました。

ところがこのカングーエクスプレス、値段でいってもかなりお安く日本でいえば軽バンみたいな位置づけの商用車。その商用車がスポーツカー顔負けのハンドリングなのです。

ちなみにお値段は円高もあり100万円前後...値段だけでいえばヴィッツより安いんです。でも柔らかい足が荷重移動を的確にして車全体で曲がっていくんですね。加速も遅いし、サスはポヨンポヨンするのに、コーナーだけビシっ! まさに唸ります。

日本車であれば前述したように、ハンドル切っても曲がらない、アンダーステアが強くてスピードを落とさざるをえないということになったでしょう。しかしここはフランス、アルプス越えがある国。

「峠で曲がらなくてどうする!」

「ハンドリングがいい車が高級車だけなんて!」

「我ら(市民)にハンドリングを!」

そうです、これは

ハンドリング市民革命

だったんです。

世界で初めて市民が自らの手で自由を勝ち取った国フランス。働く男のクルマであろうと、高級車であろうと、ハンドリングは平等であるべき、という気概が伝わってきました。なにせ今でも議会で何かあるたびに農民が怒ってトラクターで国道を封鎖するお国柄ですからね。

それに比べるとまだまだ日本は階級社会。安いクルマでは

「ハンドリングが欲しいだなんておこがましい、貧乏人は乗れるだけで幸せと思え」

ばりにおざなり。まさに

ハンドリング封建社会

です。

本来クルマって楽しいものなんです。そこには自由があります。移動の自由、時間の自由、音楽の自由、それにプライベート空間。運転が楽しい以前に、自由だから楽しいんだと思いますよ。小さくて安いクルマだからこんなもんでいいでしょ、的なやっつけ感はメーカーの姿勢としてどうかと思いますし、そういったことを続けていくとみんなクルマのメリットではなくデメリット、コスト高や渋滞ばかりに目がいって、最終的に離れて行ってしまうのも仕方ありません。いわば自業自得。

クルマ離れじゃなく、日本車離れが激しくなっちゃいますよ~。そういえば最近外車しか乗ってないような...

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