ありとあらゆる面がリファインされた新型PCX/150は欲しくならざるを得ない出来栄え #honda #pcx
2018.04.16人気の125ccスクーター、ホンダPCXがフルモデルチェンジして新登場しました。
フレーム一新、ワンランク上の走り
いきなり真っ黒なネイキッドな姿。ふつう車にしてもバイクにしてもカウル、外装をつけた綺麗な状態から見せるじゃないですか。ところが新しいPCXはむしろこの中、フレームに大きな秘密と違いがあるのです。だから正真正銘のネイキッド。
左が旧PCX、右が新PCXです。どこが違うの?
フレームがこれまでスクーターとしてふつうであるアンダーボーン、太いパイプがステアリングから下を通り後ろに回るタイプだったものから、ヨーロピアンタイプとして一般的なダブルクレードル(ゆりかご型)となりました。
パイプはむしろ細くなっていますが、縦横無尽に走り溶接個所が増えて結果的に全体的な剛性が上がっています。実はこのフレームが変更になったことで、ありとあらゆるシーンでの走りの質がアップしているんですね。やはり骨格は人間もバイクも大事なのです。
よく見れば全部違う
フレームが変わるんだから、全体に影響がないはずがありません。列挙すると、
・ステム形状変更(フロントフォーク取り付け部)
・リアサスペンション取り付け部変更(より縦に)
・トランク形状変更(より凸凹少なく、使い勝手アップ)
合わせてリアサスペンションはバリアブルスプリングのレートを2段階から3段階へ変更してます。
タイヤはより太く、安定感のあるものへ。
旧型のフロント 90/90-14、リア100/90-14から F100/80-14、R120/70-14となりました。
フロントホイールはスポーク数を多くして中空とした鋳型ホイールで軽量化と高剛性化。
他にもヘッドライトステーを樹脂化、軽量化を行い全体的に軽量に仕上がっています。
やっぱり全然違う!
クラスを超えた最新装備が嬉しい
驚いたのはクラス初のスマートキー採用。
このキーを身に着けているだけで、あとはダイアルを押して回すと電源ONになるんです。まじか! このスマートキーを採用しているのはホンダ二輪ではGOLDWINGとX-ADVだけ。まさにクラスを超えた豪華装備です。
フル液晶メーターは時計がついていて便利。
中にはスマホ世代にとって必需品の電源。シガーライターソケット形状のDCアダプタがあるのでいかようにでもなります。
バーハンドルなのでアクセサリーの取り付け時も便利。車載カメラにスマホホルダー、色々取り付けられますね。
デザインを見てください
押し出し感のある一体型ヘッドライトはフルLED。
安全性を高めるFACEデザインを継承した、カブキともいえる釣り上がった目はクラスを超えて存在感をアピール。
小さいわりに意外と早い125ccスクーターは見落とされがちなので、こういった押し出しの強さは必要です。
滑らかな曲線で包まれたサイドシルエットはまさに端正そのもの。筋肉質でもない、かといってダラッとたるんでもない、流麗な膨らみはメタリックカラーがよく似合いますね。
いざ試乗!
中身もいいし、外見もいい、じゃあ実際の走りはどうなのでしょう?
横浜の街中・山坂道を中心に走り回った動画でどうぞ。
普段あまりスクーターに乗らないので他との比較はわかりませんけど、なんというかスクーターっぽくないというか。アクセルに対して俊敏に対応して加速するし、特に150 ABSのフロントブレーキは強力でカッチリ感が高く握り心地が良いです。当然ABSなので雨の日など滑りやすい路面でも安心。
特に気に入ったのはロール。
左右に連続するワインディングでロールさせた時に低い重心とあいまって、すごく自然かつ軽快に曲がれていくんです。その安定感たるや、ワンランク上を思わせるほど。
また渋滞時、低速時のノロノロ運転でも安定感は高く、フラフラせず微速前進できるんですね。
高速走行時は大きなバイクのような安定感のある振る舞い、低速走行時は小さな車体で取り回しがよいという、すごくいいバランス。
なにより走っていて超楽しい。スクーターはトランク容量であったりCVTなど実用重視なパッケージですけど、このPCXはさらに乗っていて楽しい、安心感がプラスされているので全然アリですね。
悩ましい125ccと150cc選び
いやこりゃいい、じゃあ買おうとなったときに悩むのが125ccか150ccかという問題。
125ccは十分に走れて街の移動、通学通勤にベスト。自動車保険に入っていればミニバイク特約で保険代が安くなり、維持費が全体的に安いのが嬉しいポイント。もちろん燃費もいいです。
唯一の悩みどころは高速道路に乗れないところ。
PCX150は何がいいかというとまず、パワーがある、ブレーキがしっかりしていること。ABSなしは試乗していないので分かりませんが、125ccのコンビブレーキと比べると明らかに軽い力で強力なフロントブレーキがかかります。125ccはしっかり両手でブレーキをかけなければならないところを、150 ABSならフロントだけで余裕。しかもかっちり感があって、フィールもよいです。
パワーはまさに排気量通り。平坦路なら差は少ないですが、坂道では明らかに2割増しトルクで走りに余裕があります。
走る、曲がる、止まるという基本性能が全体的にアップしているPCX150 ABSは多少の価格と維持費アップを許容できるというならぜひオススメしたいところ。
普段高速に乗らないという人でも、たまのツーリングで遠出したくなったり、下道が渋滞でどうしても高速に乗りたい、アクアラインを通って千葉に行きたいとなったときに重宝します。
走りの面でも、強風の中ベイブリッジを渡って大黒ふ頭PAへ行けるほど安定感が高いと某モーターサイクルジャーナリストが太鼓判を押していましたので。
まとめ
125ccクラスはここ最近競争が激化。王者PCXといえどもうかうかしていられない、ということで全力でフルモデルチェンジをしてきました。すべての面がリファインされており、これまた王者として君臨しそうな勢いです。
お値段は多少張りますけど、それに見合った装備と走り。これは注目ですね。
公式サイト PCX | Honda