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衝撃のハンドリングカー! Audi Q2 1.4TFSI 1st edition 試乗レポート

2017.05.16

SUVにはこれまで興味がなかったんです。Audi Q2に乗るまでは。

今回試乗したのは発表されたばかりのAudi Q2。いわゆるスポーツユーティリティヴィークル、SUVです。SUVというのはピックアップトラック、クロカン4WDをそのルーツに求めることができますが、今では都会での足用途やちょっとしたお出かけのマルチパーパスカー的な意味合いとなり定義は曖昧です。

ヘビーデューティなイメージからはかなり遠くなり、アーバンライフを想起させる洗練されたデザインが主流。このAudi Q2も例外ではありません。

Audiの型を破ったデザイン

AudiといえばA1からR8まで、そのデザインアイコンは統一されており、どれをみてもAudiとすぐわかるもの。しかしその金太郎飴的デザインは一方で平凡に感じる人もいるのも事実。特に昨今ドイツでも若者のクルマ離れは深刻で、平均ユーザーの高齢化が進む社会情勢。そのためこのAudi Q2では若い人に受け入れられるために大きくデザインをチャレンジしました。

その一つがポリゴン。

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これまで丸みを帯びた平面で構成してサイドビューを、ざっくりと六角形で削り落とした大胆さ。特にこのショルダーラインはこれまでのどのアウディとも似ていません。

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フロントのグリルもQ独自の形状とし、リアビューの張り出し感はフットボール選手のプロテクターをモチーフにした力強いもの。

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太いCピラーはシルバーにカラーチェンジされており、目を引きます。

確かになにかを予感させるデザイン、しかしまだこのときは気づいてませんでした、Q2の本当の末恐ろしさに。

衝撃のハンドリングカー

このQ2は1.4Lターボ150馬力、7速Sトロニックを組み合わせた車高の高い5ドア車。しかもquattroではなく、フツーのFF。それだけに走りはまったく期待していなかったんです。

ところが走り出して3秒で気付きました、これはただ者ではないと。運転ポジションの良さ、そして視界のよさは言うまでもなく、ステアリングを切ったときの接地感、これはいいクルマのソレだとすぐに直感しました。

一般道に出て、高速道路に乗った最初のコーナリング、ハンドル通りにグイグイとインに向く動き、これは完全なるハンドリングカーの挙動です。そしてその挙動はタイトなワインディングでも真価を発揮。

とにかくハンドルの舵角に対して素直にクルマがコーナリングをするんですよ。これはひとえにサスペンションのおかげ、荷重移動が本当に綺麗に動いてリアでもコーナリングフォースを出してくれます。

Audiの広報の方いわく、ターンイン時にブレーキ制御でイン側のブレーキをかけて回頭性を高める機構があるからなんですよ~、といってましたが、そんなレベルではないです。確かに最初にそういったキッカケがあるかもしれないけれども、舵角を切り足していったときの動きは明らかにサスペンションがよい仕事をしているから。

フロントの沈みと対角のリアの浮き上がりがマッチしていて、そして外側リアの沈み込んでいきながら姿勢を作っていく、まさにコーナリングの伝道師、教科書通りのスムースな動き!

そしてそれを支えるのが、なんと215サイズのミシュラン PRIMACY3! ハイグリップタイヤじゃないですって!?

そう、荷重でタイヤを押しつぶしてグリップを稼いでいるんですね。それだけに限界域が分かりやすくコントロールすることが出来ます。この衝撃は商用車のルノーカングーエクスプレス(商用バン)以来。

ワインディングのS字コーナーに合わせてハンドルを右に左に回すだけで、綺麗にロールしてスラロームしていくAudi Q2。まるでスキーのパラレルターンを綺麗に決めたときや、バイクでスラロームをしたときの爽快感があるんです。

完全にこれ、ハンドリングカー。自動車評論家の山本シンヤさんは「ホットハッチ」といっていましたが、その言葉が本当に似あいます。

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ブレーキも普通のブレーキですがディスクの径は大きく、タッチも制動力も十分以上でした。

SUVで峠を攻めるなんてことは普通はないですが、このQ2なら可能。重心が高い、重い、曲がらないというSUVの常識を覆す、その意味でも「型破り」でした。

以下、試乗直後のメモです。

Audi Q2 1.4TFSI cylinder on demand sportの衝撃(メモ)

・個人的にはSUVには興味ない
・車高高くって重心高いんでしょ、食わず嫌い
・期待せずに乗ってみた
・ん、意外とよく走る? いや、そんなレベルじゃない。
・後部座席でも伝わってくる接地感のよさ
・峠で走らせてみた
・うお、すげえまがる! S2000よりまがる!
・タイヤはもちろんハイグリップ・・・ってPRIMACY3かよ! 215/50R18サイズ。
・ハンドルの舵角を入れていくと綺麗にロールしてグイグイ曲がる
・曲がるから峠のコーナーでブレーキいらないじゃん、でもこのブレーキがこれまたよくきく
・スペックみたら1340kgだった。昔のA3とかより軽い
・ルノーカングーの時以来の衝撃、まさにoutstanding handling
・このハンドリングの良さ、NDロードスターとか乗っている場合じゃないかもよ。ND以上。初心者はみんなこれ乗ろう。
・乗り心地もgood。室内空間も必要十分
・これが299万円からだと? 試乗車はS-lineで495万だけど。
・500万ならここまでよく出来てても仕方ないけど、299万の1Lモデルが気になる
・立体駐車場も入る全高1520mm。ってアバルトより車高低かった。

これが本当の自動車だというのなら、今まで乗ってきたSUVは自動車を模したナンカべつの物体、という気になるほど衝撃でした。待ち乗りから峠、高速道路まで、ありとあらゆる道を厭わず走れるオールラウンド性。本当にオススメです。


高速道路試乗動画

主にアダプティブオートクルーズ(前走車追随式)を試してみました。

試乗車スペック

Audi Q2 1st edition
1.4TFSI cylinder on demand sport

車両本体価格 4,050,000円

オプションカラー(マコウブルーCE) 110,000円
オートマチックテールゲート 70,000円
バーチャルコックピット 50,000円
セーフティパッケージ 130,000円
ナビゲーションパッケージ 350,000円
1st edition特別装備 190,000円
 デコラティブパネルフォーマット、アンビエントライティングステアリング、ホイール3スポークレザーマルチファンクションシフトパドルフラットボトム
 S line パッケージ

試乗車価格(税込) 4,950,000円

スペック抜粋

全長 4,205mm
全幅 1,795mm
全高 1,340mm
ホイールベース 2,595mm
車両重量 1340kg

エンジン 1394cc 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
最高出力 150馬力/5000-6000rpm
最高トルク 250Nm/1500-3000rpm
ミッション 7速Sトロニック
タイヤ 215/50R18


この記事を書いたライター

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のりものブロガー

野間恒毅

スーパーカーと美女が好き。 日々RR, FR, FFと駆動方式を選ばずドライビングスキルを磨き、ドライビングプレジャーを追い求めています。リターンライダーとして大型二輪免許取得、大型バイクに乗っています。ミニ四駆、ラジコン、ドローンなどホビーも幅広くカバーしボート。個人ブログはこちら(のまのしわざ


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