九州ツーリング Day4: 石橋(眼鏡橋)、山都〜阿蘇〜大分
2016.12.03あっというまに九州最終日。実家を旅立ち、阿蘇を経由して大分のフェリーターミナルに向かいます。
あちこちにある石橋(眼鏡橋)
木橋とおもっていたらちゃんとした石橋。市木+橋、市木石橋とも呼ばれます。いわゆる眼鏡橋ではなく、石桁を段々に積んでいった構造。
(山崎橋 架橋1831年)
宇城市には道沿いの川をみると小規模の石橋がたくさんかかっています。
もともと橋は物流や交易、移動といった手段の要所。木橋では大雨で流されるために、石橋に変わった経緯があります。
薩摩渡は街道筋にあたるので分かりますが、多くの橋は民家と民家の間だったりと、どちらかというと地元の有力者が利便性を高めるために私費を投じてかけていることが伺えます。とはいえ私物ではなく、地元民は自由に使っていたのでしょう。ある意味地元への貢献です。
二俣五橋
二俣橋(ふたまたばし)、二俣二橋(ふたまたにきょう) |美里町
美里町の二俣五橋で驚きの発見がありました - 熊本・天草釣り三昧日記
二俣橋は釈迦院川と津留川が合流するところにかかった2つの石橋。そのうちの1つが地震の影響で崩れてしまいました。
しかしアーチの部分はしっかりと残って居ます。そう、石橋、眼鏡橋の要はこのアーチ部分。このアーチさえ健在であれば、あとは石を積み直すだけ。まだまだ復活できますよ。
この石橋のほかにコンクリート橋が横に1つ、そして国道筋に鉄橋1つ、さらに今は使われてないけれどももともとの眼鏡橋が1つと合わせて5つあるので五橋。
はやくもとの姿にもどることを願っています。
通潤橋 架橋1854年
水道橋として使われているのが通潤橋。
見事な姿ですが、こちらも地震の影響で今は立ち入り禁止。普段は欄干のない橋の上まであがることができ、中央部からの放水はダイナミックでなのですが、こちらも完全復旧が待たれます。
通潤橋にひいている水はこの聖橋の横を入った先にある円形分水を通して分けられています。水の分配は公平性が期されるため、構造的に360度の円形のうちの何分の一かビジュアルにわかる円形分水は非常に合理的です。ピザのとりわけの液体版と考えると分かりやすいかと。
(霊台橋 架橋1819年)
このように阿蘇にいく道すがら、大小問わずアーチ状の石橋はいたるところにかかっています。よく日本は木の文化と言われますが、インフラとしての石の活用は戦国時代の城塞の石垣からはじまり、民間でもよく利用されていました。
聖橋、霊台橋は国道筋で、昭和中期までは現役で活躍。トラックを通すために平坦に直されて利用されていましたが、その後現役を退いてからは元の姿に近い形を復元されています。
こうやって石橋を探して見つけるのも、ツーリングのひとつの楽しみです。
阿蘇
山を抜けて向かった先は阿蘇の大観峰。
観音様の寝姿に見えることからこの名がつきましたが、本日は雲がかかって羽毛ぶとんのようになっていました。
とにかく浮世離れした光景に、日本のグランドキャニオン的な壮大さを感じます。そりゃ地震に噴火がいつおきてもおかしくありません、だって阿蘇は生きているもの。
阿蘇周辺の道路、ミルクロードを使い、一路大分へ。ワインディングがすばらしく、紅葉といいまさにバイク日和でした。
わすれちゃいけない湯布院で温泉
石橋をめぐりすぎて時間がショート、フェリーまであと30分くらいしか余裕がないのですが、無理やり湯布院によりました。
基本は温泉宿で、東京近郊に見られるような日帰り湯は見つけられず、ようやくみつけた共同浴場「下ん湯」は洗い場なし、湯船と脱衣所が一緒になっているとてもシンプルなもの。当然混浴です。湯船に屋根と塀をつけただけ、反対側は塀はなく、完全に露天になっています。
ここでお湯につかり、よくあったまりました。地元のひとに「もっとゆっくり入って行きなさい」といわれましたが、次回は時間に余裕をもってきたいと思います。
このような共同浴場は何箇所かあるようです。
由布院温泉「下ん湯」 | スッチーの混浴露天風呂体験記~温泉画像付
大分フェリーターミナル:さんふらわあ
それにしても阿蘇から湯布院、別府までずっとワインディング。さすがの私でもハーフウェットに紅葉の季節で濡れた落葉がある路面では神経を使って疲労しました。
別府から大分までは海ぞいの国道が3車線、一般道なのにまるで第三京浜のようなハイスピードでしかも混雑していてこちらもまた緊張します。
無事西大分港フェリーターミナルに到着。
さんふらわあぱーるの紹介
まずは動画でどうぞ。
こちらのフェリーも新造船、カードキーが渡される洋室はプライベート感あふれる2段ベッド。中にはTVも完備、パーソナルに楽しむことができます。
もちろんお風呂も新しく、快適。
お楽しみはごはん、バイキングです。
さよなら九州! またバイクできたいですね!