#FZ250 PHAZERレストア phase-18: 油脂・液体の注入、エンジン再始動できるか?
2016.12.17苦節5ヶ月。ついにこの日がやってきました、エンジン再始動の儀式です。
エンジンフラッシングオイル注入
エンジンオイルはエンジン脱着時に抜いていましたが、再度抜きます。やはり多少残っていました。
ここで普通のエンジンオイルを入れるところですが、なにせ15年間走行していなかったことを考えると一度フラッシングしたほうがいいだろうと、愛用しているワコーズのフラッシングオイルを使用。規定量の2/3以上、2000ccが指定だったので1400ccを入れます。
エンジンがかかればそのまま30分アイドリングを行いその後本番のエンジンオイルに交換します。
なぜワコーズがいいかというと、このオイルは基本的に「エンジンオイル」で攻撃性が低いということ。そのためフラッシング成分は入っていますが安心して使えます。これまでMINIやシティで使ってみて、非常に好印象でした。
ラジエータ液フラッシング
エンジンオイルと同じく、ラジエータ液もフラッシングを行います。
ワコーズとホルツを買いましたが、今回はコストの安いホルツを使ってみます。ワコーズはラジエータコアから水漏れはじめたシティに使う予定です。
フラッシング用のラジエータ液を規定量はかりながら作ります。
バケツで約1.5L分作ったら、それを入れていきます。規定量はラジエータ側1200cc、リザーブ側300ccとのこと。
さあ、ジョウゴを使って一気に入れようとしたところ。。。
案の定溢れ出てしまいました。そうでした、管が狭いのでゆっくり入れないと溢れてしまうのです。
そこでそのへんにあった瓶に移し替え、ゆっくりと注ぐことに。
まるでメロンソーダのような色合いですが、「飲んだら死ぬで」です。
ゆっくりと注いでいきます。
中に空気が残ってしまい、エア抜きが必要ですが、フラッシングですので随時補充することにします。エンジンがかかったなら。
マフラー取り付け
エンジンをかけるときに爆音になってはいけないので、エキゾーストマニホールド一体型マフラーを取り付けます。
リア側を仮止めし、エキゾーストの前の部分を順番にボルト止め。
マフラー装着完了。
ガソリン給油
さあこれでエンジン再始動の準備はできました。まずはセルモーターが回るかチェック。
無事セルは回りました。
そこでガソリンを横にあるMT-07から「醤油チュルチュル(サイフォン式手動ポンプ)」で中を洗ったオイルジョッキに移し替え、0.8Lを補給。
ちなみにこのポンプはドクター中松が子供の頃、一升瓶から小瓶に醤油を移し替えるのが大変でこぼさないようにと発明したものが元とのこと。だから「醤油ちゅるちゅる」。真偽は議論が分かれていますね。
エンジン再始動
ガソリンコックをあけ、チョークをひいて、いざエンジン始動です。
キュルキュルキュル・・・
かかりません。いやまだ焦ってはいけません。
ガソリンがキャブレーターを満たすまで入らないといけないし、4つ全部入るには、スタンドかけっぱなしより水平の方がよいです。
キュルキュルキュル・・・
まだかかりません。3番、4番は爆発しているようでエキゾーストがあったまりますが、1番2番は冷たいまま。セルモーターを回す力が弱ってきたので充電器を接続。
CDIトランジスタは1-3, 2-4でつながっているので、トランジスタは問題なさそう。
1番のプラグコードを外し、火花が飛ぶかどうかチェック、問題なし。
点火系は問題ないとなると、燃料系、燃調です。
空気の量が多いのか少ないのか。とりあえずキャブレーターに手をかざして流入量を制限してみると・・・その模様は動画でどうぞ。
か、かかったーー!
苦節30分、なんとかかかりました。
エンジンをかける、魔法の緑の帯を装着(養生テープともいう)。
しかしなかなかアイドリングが安定しません。そこでキャブレーターの調整を疑うことに。
パイロットスクリュー?
「野間さん、パイロットスクリューって調整した?」
のま「パイロットスクリューって何?」
パイロットスクリューとはアイドリング時の空気の流入量を調整するネジで、マニュアルによると全閉じから1.5回転戻しが規定。
ところがそんなことを知らない私は、組んであったのと同じくらい、適当に回して調整していました。でもちゃんとノギスを使って4つとも同じ深さにしている几帳面さですよと。
改めて規定の1.5回転戻しに調整しました。
エンジン始動しなくなる
規定に設定したところ、逆にエンジンがかからなくなりました。
そういえばパイロットジェット、分解したときに通常のS(スタンダード)ではなく、RR(リッチ)になっており、どうしようか悩んだのですが結局元のRRの新品を使用。つまりガソリンは濃い目なのですね。
アイドルスクリューはそれに合わせてかなり開いており、空気の流入量があったのですが、規定の1.5回転に締め込むことで空気量が不足して点火しなくなったようです。
なので逆にスクリューは開く方向で調整しないとアイドリングが安定しないことが分かりました。いやあ、勉強になるなあ。
日が短く寒くなってきたこと、予定があったことからここでタイムアップ、作業終了です。でもかなり頑張った、エンジンは動きそうで希望が持てました。
タイムラプス動画
本日の作業の様子をタイムラプス動画でどうぞ。
次回はアイドリング調整です。
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