2016年 勝手に選ぶレストア・ツールズ・オブ・ザ・イヤー
2016.12.29今年を振り返ってみると前半の半年はホンダ・シティ(GA2)を、そして後半の半年はヤマハ・FZ250 PHAZERのレストアに明け暮れた1年でした。まさかこんなことになるとは、2015年の12月は予想していませんでした... しかしいざレストアをやってみると、まさに「今しかできない」こと、という運命を感じるほどでした。まだフェーザーの完成は先が見えませんが、一旦ここでレストアで役だったツール、ケミカルをまとめてご紹介したいと思います。
ツール部門
アストロプロダクツ (首ふり)スイベルラチェット
もともとS2000のシートレール交換のときに固定式のラチェットだとどうしても外せなくて導入したものですが、これが本当に万能。首振り機構が手前ではなく、ラチェットの中央軸上にある(スイベルというらしい)ために狭いところで大活躍です。手締めでいいものはこれで本締めしちゃうほどですが、そんな手荒な扱いで多少ガタがきていますがまだまだ現役。毎回使っています。
オススメ度
使用頻度 ★★★(毎回)
使い勝手 ★★★(最高)
費用対効果 ★★★★★
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SK11 ソケットホルダー
SK11はコストパフォーマンスの高い製品が多いのですが、すぐれものはこのソケットホルダー。ロック機構があるので外すのが簡単。でさらにすごいのはこのソケットホルダーと余り変わらない値段でソケットセットが購入できてしまうこと。差額を考えるとソケット安すぎ。
同時期に KTCのソケットセットを買ったのですが、ホルダーが固くて毎回外すのと、つけるときにストレスを感じてしまうほどです。
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トーニチ トルクレンチ
バイクを全バラメンテすることとなり必要不可欠となったトルクレンチ。どうしても値段が張るために躊躇していましたが安全にはかえられません。そこで選んだのがトーニチ。
素材感、カキッというクリック感、毎回使うのが楽しくなるラチェットレンチでした。50Nmまでなので走行系(ホイール、スイングアームなど)はカバーできませんが、バイクでの使用頻度は高いです。
オススメ度
使用頻度 ★☆☆
使い勝手 ★★★(最高)
費用対効果 ★★☆
SK11 2馬力コンプレッサー
毎回お向かいさんやお隣さんに借りていたエアツール。しかしサンドブラストを購入するに至りさすがに必要だと思って購入したエアコンプレッサー。買ってみたらこれはレストアには必須なもの、どんな場面でも大変に便利でした。高いですが、最初に買うべきツールだったかもしれません。
サンドブラストや、キャブレーターの整備、ブレーキキャリパーのオーバーホール、塗装やラジコンの清掃にも使えます。もちろんタイヤの空気圧充填もできますし、万能。
オススメ度
使用頻度 ★★★(毎回)
使い勝手 ★★★(最高)
費用対効果 ★★☆(ちょっと高い)
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TONE ツールボックス
作業をしているときにいちいち工具を取りに行くのが面倒、整理整頓しないと作業性が悪いなどからついに工具箱を導入しました。作業していて効率的なのはもちろん、整理整頓しようという気になり気持ちよく作業ができるようになりました。
工具箱の下にキャスター付きのミニ台車をおき、作業場所までゴロゴロ転がせるようにしています。
オススメ度
使用頻度 ★★★(毎回)
使い勝手 ★★★(最高)
費用対効果 ★★☆(ちょっと高い)
ケミカル部門
世の中には様々なケミカルがあり、レストアを容易にしてくれます。
シリコンスプレー
ゴム、プラスティックなどを潤滑するシリコンスプレー。プラスティックギアなどにも最適ですが、ゴム、プラスティックが混じった部品を清浄する時にもさっとひと吹き。安心して使える上、値段も安いので手放せません。
オススメ用途 ゴム、プラスティックの潤滑、洗浄
【Amazon】KURE(呉工業) シリコンスプレー (420ml) 潤滑・離系剤 [ 品番 ] 1046 [HTRC2.1]
WD-40
世の中には5-56が有名ですが、洗浄能力が高く油分を全部切ってしまいデメリットもあります。このWD-40
の場合は錆落とし、さらに防錆効果もあり、潤滑効果もグリスほどではないですが持続するのがポイント。さらに値段が高くないのがいいところ。プラスティックやゴムにかかっても攻撃性はないので安心して使えます。錆びたボルトにひとふきしてからウエスで拭くと多少錆がとれます。
オススメ用途 ボルト(金属系)の潤滑、洗浄
【Amazon】エステー 超浸透性防錆潤滑剤WD-40 382M
KURE ラストリムーバー
その名もずばり「錆落とし(ラストリムーバー)」です。透明な液体を小皿にとって、それに錆びたボルトをつけると数十分もするとすっかり錆がなくなって綺麗になります。刷毛で塗っても効果がある、水で薄めても使えるとありますが、やっぱり原液にドボンとつけるのが一番効果を感じます。
フェーザーのボルトはほとんどこれで錆がとれました。
オススメ用途 ボルトの錆落とし
【Amazon】KURE ラストリムーバー #1028 420ML
アーマオール
定番すぎて本当に効果があるのか疑問でしたが、これもまたすごい万能かつコストパフォーマンスが高い逸材。多少べたべた、ギラギラしますがよく拭き取ればOK。ダッシュボードといったプラスティック、樹脂カバーからウィンドウシールなどのゴムなど。白くなった樹脂を黒々とさせることができます。ウェスにとって拭くだけでピカピカです。
ただし耐久性は高くないため、定期的なメンテナンスが必要。
GA2シティのインパネ、ドアパネル、ゴムモールすべてとフェーザーの樹脂部分はこのアーマオールで磨きました。
オススメ用途 樹脂、ゴムの清掃、艶出し
【Amazon】ナポレックス(NAPOLEX) つや出し ARMORALL(アーマオール) プロテクタント A-3
ワコーズ ラスペネ
錆びたボルトに必需品。WD-40よりも強力な浸透力で錆びたボルト、固着したボルトもすんなり外せます。というかこれやっておかないと不安、ねじ切ってしまうことも何度もあったのでレストア時は絶対おすすめです。
オススメ用途 錆びたボルトを外すときは必ず吹くこと。前日から吹いておくとさらに安心
ホルツ 塗装はがし液
驚くほどそのまんまの商品名ですが、「強力」というだけあって、超強力です。これを上から刷毛で塗り数分放置するだけで塗装がドロドロになります。フェーザーでは錆びた塗装の上から目隠しにグレーの錆止め塗装がされていたのですが、これ一液で下地の塗装まで全部フニャフニャ、拭き取ったら全部とれてしまったほどです。しかもかなりコストが安い。
オススメ用途 痛んだ塗装を綺麗に剥がす
ソフト99 シリコンオフ
塗装前の大敵は油分。どうしてもちょっと触ってしまってそこだけ塗料が乗らないことがあります。そんな心配を払拭するのがこの強力脱脂剤「シリコンオフ」。ブレーキクリーナーほど攻撃性はありませんが、確実に油分を拭き取ってくれます。ウェスにつけて使用します。
ミッチャクロンも塗装前にいいのですが、耐水ペーパーの足付けとこのシリコンオフさえしておけば特に問題はありませんでした。
オススメ用途 塗装面の清掃、前処理
花咲かGとタンクシーラー
バイクの錆びたタンクの錆を落とすタンク・クリーナー「花咲かG」は定番商品。一度ヤフオクで安物洗浄剤、たぶんラストリムーバーだと思われますが、それを使ったところ効果は限定的。また錆びてきてしまったのでこの「花咲かG」を使ったところ、見事に錆が落ち切りました。
そのままでも錆の再発は抑えられるとのことでしたが、念には念を。
タンクシーラーPOR15はねっとりした塗料みたいなもので、内壁全部をコーティングしてしまうもの。ネジ穴や空気穴まで全部ふさいでしまうので施工には注意が必要。
この2つをセットでやることで、タンクはもう錆の心配はありません。
オススメ用途 タンクの錆取り、防錆
まとめ
いかがでしたでしょうか。レストアに必需品のツールとケミカル。他にも3Mのスポンジやすりも錆落としやの塗装前の下処理に超絶便利で使い倒していました。また研磨剤のワコーズ・メタルコンパウンド、フラッシングオイルも効果抜群。
サンドブラスターはメディアによって効果が違い、それを使い倒すのも楽しみのひとつ。レストアは1/1スケールプラモデルみたいな感じで組み立てること、もとの姿に戻すこと自体が目的。低年式車はトラブルが多くフェーザーが持ち前のジェットサウンドを轟かせて走るにはまだまだ前途多難ですが、根気よくやっていきたいと思います。