リアルなエキサイトバイク! 全日本モトクロス観戦
2016.10.28ぴょーん!
今回はバイクで空を飛ぶ競技、もといオフロードを爆走する競技「モトクロス」のご紹介です。
スポーツランド菅生 モトクロス場で開催された、2016 JMX MFJ-GP 第54回MFJグランプリモトクロス大会・2016全日本モトクロス選手権シリーズ第9戦をヤマハ発動機様のご招待にて観戦してきました。
モトクロスとは?
古いファミコンファンであればご存知初期の名作「エキサイトバイク」、あれそのものです。
え、全然違う? まあファミコン向けに相当デフォルメされていますが、おおむねあっているといっていいでしょう。ほら、この光景。
ゲームっぽいでしょう、高さ何メートルなんでしょうね。
「モトクロス」競技とはこのように凸凹、ジャンプ台のあるオフロードを駆け抜けてだれが一番早いかを競う、非常にシンプルなレースです。
普通のレースでは予選で出走順を決めますが、モトクロスはなんと一列の横並び。
競馬と同じくバーがあって、スタートした瞬間このバーが下りてスタート。フライングするとこのバーにひっかかって前に進めない仕組みです。
それではスタートの動画をみてみましょう。
数十台が一斉にスタートし、1コーナーめがけて飛び込んでいく姿はもうなんというか、ど迫力。1台ウィリーして転倒してしまいましたが、再スタートきれましたね。
モトクロス専用バイク「モトクロッサー」
モトクロスバイクは「モトクロッサー」と呼びますが、このような野山だけを走るためだけに特化し、公道用の装備はついていません。
こちらはヤマハチーム、平田選手のマシン。灯火系、ヘッドライトやウィンカー、サイドミラーはないし、当然リアにナンバーはついていません。スタンドもないので、台に乗せてます。
実際に販売されているモトクロッサーにバイク女子にまたがってもらったところ、もはや宙にういている状態。
公道で足つき性は重要ですが、モトクロッサーではむしろロードクリアランスを重視して車高は高くしています。どうせレースではスタートしたが最後、パドックに戻るまで足はつかないから、これでいいのです。
しかし実際にレディースクラスの女性や、中学高校生などはこれでは困ります。ということでスタート地点は多少えぐれている上、地面に足置きをおいてそこに足をのせている風景が一般的でした。
泥遊びは大変だ
さてこのモトクロス、オフロードを走るためにとにかく汚れます。まさに泥んこあそびといっていいほど。マシンはもちろん泥だらけなので走行するたびに高圧洗浄機で洗います。
ウェアも当然泥だらけ、こちらも高圧洗浄機で一気に落とします。ある意味、究極のアウトドアスポーツといっていいでしょう、汚れ的には。
ピット
レース場の裏手にはテントによるピットが繰り広げられています。ヤマハはもちろん、ホンダ、スズキ、カワサキ、KTMなど各メーカーがずらり。
ピットは観客から見えるところに設置され、ファンとの触れ合いも活発。観客が少ないこともあり、ファンサービスはかなり手厚く、レース後であれば気軽にサインにも応じてもらえます。
その他グッズの出店やコース内には屋台もあり、1日楽しく過ごせる環境です。
面白いのはこの賑わいはレース期間のみ、すべてテントによる仮設なのでレース後は完全な更地、駐車場へと戻ること。まさにお祭りですね。
本能に訴える原始的な欲求
モトクロスはF1やスーパーGTなどと違い、日本ではかなりマイナーなモータースポーツ。歴史的経緯をみるとオフロードを二輪で走る競技の歴史は長く、いやむしろ二輪が出てきた瞬間からレースは盛んに行われていました。
モトクロスはオフロードを走る中でもスピード、パワーを要求されるスプリントレースですが、他にも足をつかないで走破するトライアル、長時間走るエンデューロなど様々。その昔、二輪がもっと自由だったころはそれこそ河原や造成中の住宅地のオフロード、舗装されていない林道などをオフロードバイクが駆け抜けていた時代がありました。
しかし都市化が進むにつれ、オフロードバイクが自由に走れる場所はなくなり、今ではオフロードバイクのラインナップも縮小傾向です。モトクロッサーは競技目的のオートバイのために各社ラインナップをしていますが、公道を走ることができないのでまさに競技専用。移動するためにはトランスポーターが必要となってしまいます。
そうなると気軽にやろう、とはなかなかなりません。そういったことから限られた愛好家たちのマイナースポーツとなってしまいました。
しかしこれほどまでレースの面白みがあるものもありません。レースのシステム自体は競馬とほぼ同じであり、本能に訴えかけます。なんか人間の原始的欲求、だれよりも速く愛馬と駆け抜けたいという気持ちが伝わってきます。
それだけに熱くなるわけで、アメリカやヨーロッパでは愛好家が多いのもうなづけます。
特に都会では走れる場所もないし、埃だらけで泥だらけになるわけで、おいそれとは始められないスポーツですが、間違いなく楽しいです。見てるだけでも楽しいのに、やってみたらもっと楽しいはず。
私も親子で練習にいったりしましたし、山本さんはオフロードレースに参加。
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オフロードを走る時ヤマハ・セローはぴったりなバイクです。
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みたり体験しないとわからない面白さがオフロードにありますね。
バイク自体がそうなのですが、こうやって活字にしてもなんというか伝わりにくいというか。まさに百聞は一見に如かず。ぜひ機会を作って体験してほしいものです。