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ヤマハFZ250 PHAZER(フェーザー)1985年式 レストア記

#FZ250 PHAZERレストア phase-12: キャブレーター分解、ブレーキキャリパー組立

2016.10.26

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10月はモータースポーツシーズン最盛期。毎週のようにイベントがあり、出かけたり取材したりと大忙しでなかなかレストア部の作業ができません。それでも少しづつ、少しづつ進めてます。

キャブレーター分解

参考サイト キャブレターの掃除 部位別メンテナンス-バイクブロス

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いきなりの写真で恐縮ですが、「やっちまったー」やつです。

キャブレーター分解の最初、フロートを外すにはピンを外すのですがすべてが固着。叩きだそうとプラスティックハンマーで叩いていたら途中から「カーン、カーン」と甲高い音に変わって手ごたえが大きくなって、オヤと思ったらこの有様。

完全に固着しており力が根元にかかってしまったのでした。

あわててヤフオクでキャブレーターを探すも値段は高い、程度は悪いということで諦め。これを修復する方向で検討します。

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フロートを取り外し、フロートについているニードルバルブを外しました。これはフロートと連動し、ガソリンが一定量たまるとフロートがニードルバルブを押し上げ、蓋をすることでガソリンの供給が止まる仕組みです。ガソリンがなくなりフロートが下がるとバルブが下がり、ガソリンが入ってきます。

ガソリンが入る部分はフィルターとなる網がついており、こちらとニードルもゴムパッキンがついていますがヤニっぽいものでかなり汚れた状態。

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外せるニードルは全部外しました。

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なくさないように、100円ショップで買ってきた小箱に整理して入れます。なんかプロっぽい?

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キャブレタークリーナーでニードルを一応洗浄します。全部交換するつもりですが予備として活用する可能性ありますし。

なおキャブクリーナーはゴム、樹脂部品を侵してしまうので、キャブレター同士をつないでいる燃料ラインには吹かないこと。ここはゴムパッキンが使われています。

JBウェルドで金属補修

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折ってしまったキャブレーターを鉄粉入りエポキシ系樹脂で接着します。このJBウェルドはアメリカで有名な接着剤で、

・耐油性
・耐熱性
・耐張力性

が高いとされています。鉄、アルミ全般に使える上、色もグレーでアルミ素材にピッタリ。

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まず下処理でかけてしまった金属片に足つけの意味でヤスリで溝を入れました。すぱっと折れていたので溝をつけることで、溝の部分にエポキシ樹脂を入れるためです。

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本体の方は多少のやすり掛けとアルコール洗浄。

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液剤を等量とります。

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これをコネコネ、よく混ぜます。混ぜ切らないと硬化しないのでしつこくやります。

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ピンを通す場所のため、ピンをあらかじめとおしマスキングテープで位置決めしつつ、エポキシ樹脂を接合面、およびその周囲に厚盛りしました。

問題はここから。硬化がはじまるまで30分、さらに実用硬化まで6時間ということで最初はまるで液体のようにサラサラ。不安になるくらいまったく粘性がありません。

まつこと24時間。

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完全硬化したようで、がっちり。折れた場所をもって本体を揺らしてもびくともしません。これならフロートの軸受けくらいの力なら問題ないでしょう。

とはいえ、振動に弱いという話もあるため、破壊的にとれてしまうことも考えられます。壊れたらオーバーフロー、ガソリンだだ漏れの怖れもあるため、燃料ポンプがずっと作動したら注意しなければなりませんね。

JBウェルドは今回のような用途であれば速乾性の方が向いていると思いました。耐熱性、硬度は劣りますが、数分で硬化が始まるので作業性は高そうです。

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ブレーキキャリパー組立

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塗装が終わったブレーキキャリパーにシール、ピストンを組み付けていきます。

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まずゴムシールを2つ、専用のピンクのグリスを塗布して溝に入れ、その後ピストンにもグリスを塗り挿入します。このグリスはかなり刺激性が強いのでゴム手袋は必須。また揮発性でこちらも刺激臭が強いので安全メガネとマスクをした方がベターです。

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キャリパーの間のオイルラインのパッキン、ヤマハでは部品をとれないということでしたがカワサキでは同じものがとれるということだったので、取り寄せました。

kawasaki 43049-1004 パッキング 6.5x11.5x2.2

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いれてみると多少小さめですが、押されると伸びそうなのでよしとします。

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ブレーキパッドもこの際新品に交換。とはいえヤフオクで手に入れた1セット1000円の安いもの。本当に止まるのでしょうか・・・多少サイズが大きく、鳴き止めのバックプレートを取り付けることができません。今回は装着を見送ります。

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ボルトを仮組し、ブレーキパッドをいれてピンで止めました。

タイムラプス動画

ブレーキキャリパーの組み立て風景です。最後にパッドを固定するバネを入れ損ねたことが発覚。
ボルトは仮組ですので、また改めて組みます。

ブレーキマスターシリンダー組立


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OHキットを使って、新品部品で組み立てます。

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上が使い古し、下が新品。新品にゴムパッキンを組み付けていきます。

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専用工具はないので、シリコンスプレーとマイナスドライバーをつかって無理やりパッキンを入れます。このときパッキンを傷つけないように注意。

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ブレーキランプ用のマイクロスイッチを取り付けます。

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組み上がったピストンを入れ、Cリングを先の細いスナップリングプライヤーを使って取り付けます。これはこの作業には必需品です。そのあとからゴムシールを被せました。

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最後にブレーキレバーを・・・と思ったらなんとカラーがありません。なくしたのではなく、最初っからなかったことが発覚。しかもボルトを受けるナットもないことも判明。部品を改めて注文です。

ブレーキレバー取り付け

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せっかくなのでブレーキレバーも新品(上)に交換。

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新品のレバーにグリスを塗って新品のカラーを取り付け、バネとボルトを移植。

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最後にボルトで固定です。逆側には取り寄せた新品の回り止めナットで共締めしています。

・・・

まだまだ夜の作業は続きます。


この記事を書いたライター

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のりものブロガー

野間恒毅

スーパーカーと美女が好き。 日々RR, FR, FFと駆動方式を選ばずドライビングスキルを磨き、ドライビングプレジャーを追い求めています。リターンライダーとして大型二輪免許取得、大型バイクに乗っています。ミニ四駆、ラジコン、ドローンなどホビーも幅広くカバーしボート。個人ブログはこちら(のまのしわざ


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