#FZ250 PHAZERレストア phase-03: ドレンからラジエータ液が出てこない?
2016.08.02梅雨もあけ、夏本番。湿度も温度もぐんぐん上がりますが、それでもレストア部の部活は続きます。
まずは打ち水で気持ち的に少しクールダウン。
今日ははここからスタートです。
配線外し
バッテリーケース、配線を外していきます。
バッテリーケースは破損していたので、ヤフオクで中古を競り落とします。
リレーやヒューズなど分散してついているので外していきます。
リアブレーキセンサーの配線が錆びて固着。いろいろいじっていたら、、、
プツン!
根元があっけなく切れてしまいました。もう片方も錆びて外れないのであきらめて切断、ここは改めてギボシ端子で作り直します。
配線は無事とれました。
ラジエータの罠
リザーブタンクは空。
キャップから中をみてもラジエータ液が見えません。
まずはドレンボルトからラジエータ液を抜こうと、ジャッキアップ横にあるフレーム下部のネジを外します。そう、このFZ250 PHAZERはラジエータ液がフレーム内を一部通っており、ドレンボルトはフレームについているのです。
そのドレンボルトはグレー塗料で刷毛塗りされており、メガネレンチがかかりません。ガスケットリムーバーで塗料を落とし、メガネレンチで緩めます。
ところがこのドレンボルトから一滴もラジエータ液が出てきません。あれ、もしかしてすっからかん? ラジエータ液を抜いて保管していたのでしょうか。前エンジンかけたときはもしや空冷だったのかな、よく無事だったなあ、と思いつつ次の作業、パイプを外すはじめます。
上から緩め、ラジエータキャップをはずします。
次にラジエータコアを外します。下側のホースを緩めてすっぽぬくと。。。
ドバドバドバ!!!
ラジエータ液が炸裂、あたりはラジエータ液の海に。入っているじゃん、空冷じゃないじゃん、ドレンボルトは一体なんだったの!?
手順通りやったのに、「ラジエータ液はすっからかん」と思い込んだのが失敗。想定外の液漏れでしたが、無事ラジエータコアを取り外せました。よくみると転倒の後遺症で右側の角が曲がっていました。
水をたっぷり流して中を綺麗にします。
液が残っているということは、当然下側のパイプを外せば、こちらからも漏れてくるはず。ということで当然のようにドバドバ漏れてきました。本当にもう、やんなっちゃう。
フレーム内を通るラジエータ液、こちらもホースの水でたっぷり流して綺麗にします。
結局ドレンボルトはなんだったのでしょうか?
ちょっとつっついてみましたら、やっぱり手ごたえあり。なんのことはない、単純に詰まっているだけでした。
考えてみればこのドレン、メインのルートから外れた盲腸みたいな部分になっており、おそらく沈殿物がたまって詰まってしまったようです。
改めてホースの水であらうと、きちんとドレンからも水が出てくるようになりました。これで次回は大丈夫のはず。
エンジン側の経路も水を通して綺麗にします。ウォーターポンプは外してないので、これは次回エンジンを下ろしたら再度行う予定。
リアフェンダー外し
だいぶすっきりしてきました。
次はリアホイールを外す準備をします。
ブレーキロッドを外します。ドラムブレーキなので構造がシンプル。
さきほど配線を切ってしまったリアブレーキセンサーも取り外し。
ステム分解
ハンドルの根元、ステムを外します。27mmのロックナットをまず外します。するとトップブリッジがとれます。
次にスペシャルツールが必要なロックナットを外しますが、もってないのでシンプルにマイナスドライバーとハンマーでたたいて緩めました。
ゴリゴリしているステムの中身はドロドロ。
幸い、ボールベアリングは錆びてはいません。
ドロドロのグリスをとってみたら結構綺麗でした。
下側も同じくグリスどろどろ。これならグリスを塗りなおして再利用できそうです。
リアホイール外し
スイングアームのボルトをあちこち緩め、次にスプロケットカバーを外します。
これが曲者、完全に固着していて外れません。ツールの使い方は間違っていますが、スクレーパーを無理やり合わせ目に突っ込み叩き入れます。
そして2か所からゴリゴリとテコの原理でカバーを外していきます。
なんとか外れました。
スプロケットカバーはというと・・・
積年のグリスの山。こすっても全然とれません。カラーもこんな状態。
酸にはアルカリを
こういった油汚れはキッチンの換気扇と同じく、塩素系の溶液で溶かすのが一番とのこと。
キッチンペーパーをかけて漬けおきして、あとでヘラでこすり落とします。
リアホイール外し
いよいよリアホイール外し。ボルトを緩めて抜くだけ。
後輪がなくなると保持できなくなるので、スタンドをつかってスイングアームをあげます。
無事後輪がとれました。
ドラムブレーキもぽんと外れます。シューの厚みはたっぷり、交換は不要です。
スプロケット側を外すとゴムダンパーが中に入っており、加減速の衝撃を吸収しています。
こうやってみると錆は多いし、適当な錆隠し塗装が汚らしく、ひどい状態。
「ところでどうやってスプロケット緩めるの?」
あ、やってしまいました。リアホイールを外す前に本来こちらを外すべきでしたね。
くるくる回って固定できないドライブ側のスプロケット、2つのボルトにメガネレンチをかけて回転を抑えて、なんとか外すことができました。危ない危ない。
今日の成果
今日はいつも以上にたくさんの部品を外したので、それぞれ段ボール箱に整理。
見事すっかすかになりました。
タイムラプス動画
作業の様子を動画でどうぞ。
次回作業予定
ここまできたからには、フレーム、スイングアームも分解、塗装をしたいということで、次回はなんとエンジンを完全におろします。
どうやっておろそうかとおもって、YSPさんに相談したところ
「毛布しいて、そのうえに横倒しにして、フレームを抜いちゃうのが手っ取り早いですよ」
とのアドバイス。作業する前にオイルを抜くのが肝心だとか。あとボルトもちゃんと緩めておくことだそうです。
そこまでいけばフレームもスイングアームも再塗装可能、見違えること間違いなし。少し希望が見えてきた!
一方でまだ手付かずのフロントフォークも待っています。まだまだ先は長いですね。
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