親子の絆復活? 再びタミヤRCカーGP 親子グランプリ参加レポート(2)レース編
2015.12.17(これまでのあらすじ)
子供が機嫌を直し、親と一緒に出てもいい、しかしちゃんと練習しなければダメだということで、前日を含めレジャーランド厚木で2回練習。満を持して臨む親子グランプリ、果たしてその結果はいかに?
準備編はこちら 親子の絆復活? 再びタミヤRCカーGP 親子グランプリ参加レポート(1)練習編【ワンダードライビング】
ノマウェザー(つまり雨)
練習2回を重ね、万全の体制で臨む親子グランプリは雨。
雨がシトシト、さ、さむい・・・
しかし会場につくと熱気むんむん。過去最高の参加人数ではないかと思うほど、多くの参加者、特に親子連れ、ファミリーが目立ちます。
練習走行
満を持してM2ラジアルタイヤを投入。これでばっちりグリップするといいですね。
新品タイヤだけに最初はスリップするものの、だんだんと慣らしも終わるとグリップしはじめます。しかしフロントがピクピクなのはかわらず、巻き込む挙動をするので運転には慣れが必要。
美女・小嶌さんがいたので記念撮影をパチリ。これでRC担当茂手木さんを悔しがらせる作戦です。なんの作戦だって? いやよく分かりません。
「RCカーグランプリ、がんばるぞ、おー!」
開会式が終わったら、いよいよ予選開始です。今回親子GPは22組エントリー、10組 x 2レースで構成されます。人数多い? ジュニアクラスはさらに激戦、28名エントリーで8名x3レース、ジュニアバギークラスも20名エントリー、10名x2レースで構成されていました。道理で参加人数が多いわけです。
さらに美女・きっしぃさんがいたので記念撮影。もちろんこれも多くのファンを悔しがらせる作戦です。なんの作戦だって? いいんです、私が嬉しいんです。
予選1回目
前列からのスタートとなる予選1回目。
予選1回目は多少他車と絡むも、なんとか1位を獲得。しかし周回数は21周と伸びず。
総合で5位、Aメインは確実視できたので2回目は予選順位をアップさせるべく周回数を稼ぎたいところ。
走行後マシンを確認したところ、なんとスイッチが破壊しかけてました。
それだけ当たりが激しいということですね。
滝博士のRCハイテク講座
毎回滝博士のうんちくがタメになるRCハイテク講座。今回はシャーシの歴史について。
初期の電動RCのシャーシは金属製、サスペンションはないリジッド。シャーシのネジレ、しなりを利用してセッティングするというもの。いわばレーシングカートと同じですね。
写真は思い出深いブラックカウンタック、私の初RCでした。思えば小学6年生、受験が終わってお年玉2万円を握りしめ、本体とフタバのプロポ、充電器とNiCd充電池1本を近くのデパートというか、相鉄ローゼンでセットで買った思い出があります。
走らせる場所は近くの路上。スティック型プロポは行きはよいものの、帰ってくるときに左右を間違えて壁に激突、樹脂製のフロントバンパーを割ってしまい、ボディも破損。バンパーは800円のパーツなもののその800円が出せない小学生、泣いてました。
それに比べてうちの子ときたら、ラジコンし放題とはなんとまあ羨ましい上に甘やかされているんだろうと腹立たしくもなり、いやはや時代の変遷は凄いです。
今もF1タイプのシャーシはリジッドですが、この頃からバギーを転用したツーリングカーが出てきます。
特徴はサスペンションが装着されていること。
TA-01シャーシはバギーのシャーシにツーリングのボディをかぶせ、車高を低くして走らせることになりました。この歴史はミニ四駆の進化とも符合しますね。
今もパーツの適合でよくみるシャーシ、TL-01シャーシ。このときに作られたパーツが今も最新シャーシに使えるというのですから、互換性をよく考えられています。
さて今回面白かったのは、ベルトドライブについて。タミヤは、というか滝博士はずっとシャフトドライブにこだわっており、その理由はRCはスケールモデルだから、実車にないベルトドライブには抵抗があったとのこと。
実際には運転特性はマイルドだし、モーター、デフの回転方向が一致して駆動効率はいいと、レースシーンの世界では主流ともなっています。
それでもシャフトドライブは前後対称、組みやすさとコストの安さからエントリーモデルとして現役。
シャフトもベルトもそれぞれメリット・デメリットがあるので、その違いを楽しむのもホビーならではですね。
シャーシは実車同様硬くしてサスペンションでセッティングする方向になりましたが、ハイスピードになってくるとサスペンションで制御しきれず、再びシャーシをしならせる方向にきているとのこと。実際バイクのフレームでもガチガチではなく、適度にしなった方がいいというのがトレンドですから、実車もラジコンも奥が深いです。
予選2回目
いよいよ予選2回目。後列からのスタートですが、改めて周回数を稼ぐことを狙います。
しかし残念ながらそうは問屋が卸さず。
激しい当たりと混乱でなかなか周回は重ねられず、結局予選1回目の方がよく、予選結果としては総合6位となりました。
子供は走行直前、お腹が痛くなった、トイレいっていいか? とか言いだします。なに、緊張しているの? もう時間ないから我慢しろ、と我慢させます。案の定緊張のための腹痛で、レース後は治ったとのこと。レースは慣れるしかありません。
予選トップはコンデレでも総なめ、チームスバルの雲野選手です。
ワンドラ・ステッカーも貼ってもらってます。ありがとうございます!
レース
混乱の多かった予選組に対し、上位10名が集まる決勝Aメインレースなら混乱は少ないはず。6位と中盤スタートですが、うまくスタートを決めて子供にバトンタッチすればそこそこいいポジションにいけるはず。
目標は表彰台、ということで落ち着いてレーススタート。うまくスタートを決めて・・・ってえっ!?
詳しくは動画でどうぞ。
1周目を過ぎたところで横転、最下位転落・・・
横では子供が
「またオヤジがやらかしたよ・・・」
と溜め息&もうレースは見ずにずっとそっぽを向いていたとのこと。
トップの雲野選手は快調そのもの、あっという間に追いつかれます。抜かされてあとをつけて動画に収めようとしたものの、あっという間に見えなくなりました。速い、速過ぎる!
最下位で2分を走り切り、子供へとバトンタッチ。
どうしても荒れやすい子供スティント、子供は2回ほど横転を喫するも混乱を上手くぬけてジャンプアップ。ふと気付くと予選よりも1位ジャンプアップして5位フィニッシュとなりました。
結果的には悪くないのですが、内容は最悪。特に親。
「はあぁあ」
溜め息ばかりついてます。
「今日は何もいいことなかった」
不満爆発。
親子揃って泣きます(演技)
マシンセッティング
優勝した雲野選手にマシンの秘訣を聞いてみました。すると、
・アクセルは戻さず、すべてのコーナーを全開で曲がっていた
・リアダンパーは柔らかくしてトラクションを稼ぐ
・ボディはSUBARU BRZがいい!(本当に?)
・ピニオンギアは新品に交換、駆動系のフリクションは少なく
・ギアデフはフリー(セラミックグリス)
とのこと。基本に忠実な素直なマシン作りですね。
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これに対しうちのマシンは
・アクセルを戻してコーナリング
・フロントバネが弱く、フロント荷重多め、舵が効きすぎ
・ボディはNSX
・ギアデフはガムでほぼフロントデフロック、フリクションが大きそう
となっていました。策士、策に溺れるセッティング・・・なんか自信なくしそうw
バギーの方が速い、バギーで出る、といっていたのはあながち間違いでもなかったようです。なぜならバギー TT-02Bの方はデフはフリーでコーナーは安定、直線の伸びが良かったからです。
それでもツーリングカーにしたのは、走ってみたかったから、というのとバギーの方が横転しやすいから。結局ツーリングでも横転数回しているので同じだったわけですけどね。
次回は基本に忠実、素直なセッティングで様子をみてみたいと思います。
親子・反省会
子供は残念な結果にずっと落ち込んだまま。
「今日は何もいいことなかった、お父さんは何かいいことあった?」
私「あったよ、例えばほらこれ。ごはん。ギョーザにチャーハン、おいしかったし、美女2人と写真を一緒にとれたし、よかったなあ」
子供「ぼくはひとつもない!」
いやいや、K選手と一緒のゲームやったり、マリオカートに行ったりして遊んでいたじゃないですか。余りにも負けたことを悔やんでいるのでそろそろお説教を。
私「あのねえ、レースってのは優勝した人以外は全員負けなんだよ。10名やったら、優勝以外9名は負け。でもその負けの中から次のレースにつながるものを探すんだよ。失敗を悔やんでばっかりじゃなくて、いいところも探しなさいよ。
今回は(親のせいで)最下位に一回落ちたけど、そこから(子供が)5番手も挽回して5位に入ったじゃない、それだけ君がうまくマシンをコントロールしてたってことだよ。」
子供「そんなの、前から出来てる!」
さすがは自信家、そうでした、本人一番うまいつもりでした。それだけに表彰台にかすりもしなかったことが悔しいんでしたね。
私「今回は例えトラブルがなくてもマシン自体が遅かった。優勝したマシンに抜かれても、ラインは違うし、全然追いつかなかったよ。だからマシン自体を速くしないと勝てない、ということが分かったから。次回マシンを速くしよう。
それにだいたい、ツーリングカーのレース、オレ初めてだし、君だって2回目じゃない。その割には上出来じゃないの?」
子供「そうだったね」
ということで、再び親子の絆崩壊寸前でしたが、なんとか踏みとどまりました。
今年のタミヤRCカーGPは今回の大会で終了ですが、来年もまた、会場でお会いできるといいですね。
それではよいお年を!
(2015シーズン、終了)