ダイハツ新型コペン試乗会レポート(1):いいクルマを作るには骨格、土台が大事 #copen
2014.04.03ダイハツが新型軽オープンスポーツカー「COPEN(コペン)」を6月に発表予定です。それに先駆けて新技術発表・特別試乗会を開催、znug designの根津さんのご紹介で参加させて頂きました。
新骨格構造「D-Frame」
東京オートサロン2014のダイハツブースでもひときわ目立ったのがホワイトボディ、骨格そのままの姿。誰も振りかえらないのですが、フレームオタクとしてはとても大事な部分。今回外装パネルを樹脂製でとり替え可能とするために、内部骨格で剛性を出す必要がありこれまで使っていたリアクォーターパネルを取り去り、改めて内部に骨格を作ることとなりました。
簡単にいうとモノコック構造から、フレーム構造への変換です。これを実現したのが新骨格構造「D-Frame」というわけです。
いやー、カツいわー、ダイハツさん、本気やー
表面でもこれだけボディのあちこちに補強を入れているのに加え、さらに驚いたのが裏面。フロア下です。
見てみてみて、これみて!
指先にあるのはX字となった補強バー。こんな武骨でぶっといの、初めてみた!
フロア縦方向に深い4本のフレームを増設したのをX字にI字の補強バーで連結。リアサスペンションの取り付け位置にもフレームから伸びる補強バー。
フロントサブメンバーにも補強バー。これでもか、これでもか!
考えられるところはすべてやったんじゃないかと思うほどのボディ骨格。
最初からこうするつもりだったのですかと質問したところ、リアセクションとフロアのバスタブ構造化、サイドフレームにより剛性を出すといった方向性が決まっていたが、実際には作りこみながらやっていったら最終的にこうなった、というもの。しかもフロアとサイドパネルで剛性を出すというのはポルシェ911の設計手法にも通じます。
数値的にいえばなんと。
曲げ剛性 3倍!
ねじり剛性 1.5倍!
えええ! パーセンテージでいえば +200%に +50%ですよ、末恐ろしい...
この何が凄いって、予め数値目標を決めてからボディを作ったというものではなく、ハンドリングを見ながら作った結果の数値ということ。そうなんです、目標と手段をちゃんとしているということです。数値は目標ではなく結果。目標はあくまでもクルマとして大切なハンドリングであり、手段はボディ補強ということだったのです。まずそこがいい、これでもうこのクルマの走りは間違いない、というか、クルマはボディがすべて。ここがきちんとすれば、もはや貰ったも同然でしょう。
しかも表向きフロアはミラ・イースと共用ということでしたがここだけの話、実はボディ補強しすぎて新しく型を作ったくらい別モノだそうです。内緒ですからね、言っちゃだめですよ。
そんなわけですから、とにかく走りが凄いんです。
次回、試乗編に続きます。