新型スカイライン 350GT HYBRID Type SP 試乗レポート(1):快適さと安全と心強さと
2014.03.10今回日産のご招待により、新型スカイライン 350GT HYBRID Type SPで箱根ターンパイク、西湘バイパスを試乗してきました。
試乗車は19インチタイヤホイールを装着した Type SP、色はハガネブルー、希望小売価格526万円(税込)のもの。
全方位の安全性能
今回の新型スカイラインには自動運転技術を彷彿とさせる安全技術が盛り込まれています。
もはや常識となってきた追突防止ブレーキは当然。全方位ということで左右のブラインドを走る追走車の検知やバック時に後方を通過する車両の検知。
さらには前走車の1台前を走る車両の動きを察知し、前走車がスピードダウンしていなくとも1台前の車が接近した場合に警告する機能までついています。
これを実現したのがミリ波レーダー。このミリ波レーダーが前走車と地面の隙間から、1台前の車両の動きを察知するのです。
本来これらの「予測運転」はドライバー自身が行うべきものですが、運転者の高齢化による反射神経の衰え、ウッカリなど集中力の低下や居眠り時の危険防止に役立つ機能といっていいでしょう。
ステアリング・バイ・ワイヤー技術
今回の大きな目玉はアクティブステアリング、ステアリング・バイ・ワイヤー技術である「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」。
物理的にハンドルとステアリングが切り離され、電気信号とセンサーを3つのコンピュータを介してやりとりするシステムです。
コンピュータが3つあるのは、障害対策。お互いがお互いを監視していて、エラーが起こればハンドルとステアリングの間にあるクラッチを物理的につなげることで、フェールセーフを行います。つまり壊れたらハンドルでステアできるので安全・安心。
通常は物理的に完全に切り離されているため、何がいいって轍にハンドルがとられないこと。そしてレーンキープアシスト「アクティブレーンコントロール(ALC)」がハンドルによって実現できたこと。
つまり白線をみて逸脱しそうになったら警告を出すとともに、ステアリングを多少切ってレーンの中に収めようとしてくれるのです。いままではブレーキ制御しかなかったものの、ハンドルがステアリングと切り離されたおかげで、ステアリングを直接自動車がコントロールできるようになりました。
そしてこの制御、勝手にステアリングが切れている時もハンドルは直立のまま。ハンドル側に不快な振動やフィードバックはありません。警告音がそれと知らせてくれるだけです。
超扁平の幅広タイヤだと轍によって直進性が悪くなってしまうことがありますが、少なくとも新型スカイラインは例外です。
245/40RF19のタイヤでいかにも轍を拾いそうですが、ピタッと真っ直ぐ走ります。これは非常に楽で、運転に緊張を強いられません。
運転といえば、特に長時間運転の時に気になるのはシート。シートについても実はかなりのレベルアップをしていたのです。
(つづく)