フロントエンジンとリアエンジン、その重さの違いとハンドリング
2013.02.25天気も良かったので、ワンドラ・カスタム・オーリンズを装着する我がS2000で奥多摩は小菅の湯まで温泉入りに行ってきました。
温泉にいく、といってもその道中はなかなかにしてハードなワインディング。路面は継ぎ接ぎだらけ、広くなったり狭くなったり、速度域も超低速から中速コーナーまで様々。ここをどれだけ破綻せずに走れるのか、サスペンションセッティングを試すにはとてもいい場所です。
最近はリアエンジンのポルシェ911をロングタームで乗っていますが、それと比較すると改めてこの50:50の重量配分のFRのS2000のハンドリングと、そしてリアエンジン車の特徴が際立ちます。
S2000に乗ってみると自分好みにセッティングしたオーリンズサスペンションによって実に具合がいいわけですが、フロントの入りのタイムラグが気になってきました。今までは一切気にならなかったというわけではありませんが、フロントエンジンの中では格段にフロントの入りがよく、ハンドル操作に対して素直に曲がるといった印象でした。
しかしフロントにエンジンがないポルシェ911と比較すると歴然、やはり一拍おいてから動くという感じです。
S2000は1240kg、50:50の重量配分なので、フロントの軸重は640kg。
一方ポルシェ911は約1400kg、フロントの軸重は約450kg、リアの軸重は約950kgです。
つまりフロントだけでいえば200kg近く911の方が軽いことになります。
ちなみに昔乗っていたジムカーナ仕様のGA2シティ。車両重量は約700kg、フロントは450kg、リア250kgなのでフロントだけで考えるとなんとこのシティと同じです。
もうひとつ、気になったことがスプリングレート。
GT3 RSはかなりハードなスプリング、といってもフロント4.5kg、リア9.5kg前後となっており、想像よりも硬くない設定値です。
ポルシェ911のすべてを知るにはこの一冊「ポルシェ911ストーリー」【ワンダードライビング】GT3 RS スプリングレート [N/m] F45 R95(可変)
レバー比があるため一概には比較しにくいのですが、ワンドラ・カスタム・オーリンズの17インチ仕様はフロント 8kg、リア9kgとなってます。
S2000はハンドルを入れてロールしてから回頭するまでワンテンポあるのに対し、911はハンドルをいれたらすぐに回頭しはじめる印象です。まったくタイムラグがないという感じ。
ハードなスプリングにする、スタビライザーを強化すればロール量が減りこのタイムラグは少なくなるし、ショックアブソーバーの圧側を高めればクイック感がでます。とはいえ、路面が冷えていてグリップ力が低下していたこともありリアが出やすいFRの特性を考えるとこれくらいで十分クイックといったところで、これ以上早いとスパーンといっちゃいそうでした。
どちらが優劣ということではなく、重量配分にパッケージングの違いによってこうも変わるのかと、感慨深いです。
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