新しい移動体の形:NISSAN New Mobility Concept 横浜元町試乗レポート(1)
2011.11.07長かった~苦節1年?
昨年初めて出会ったときそのシンプルさに感動、試乗したいと思ったのです。その機会がようやくやってきましたよ。
まずこの NISSAN New Mobility Conceptの概要から。
二人乗りのEV、変速機はありません。プロトタイプはガルウィング式サイドバーがありましたが、今回公道を走行する実証実験では
・ガルウィング式ドア(窓がなく下半分のみカバー)
・サイドバーすらない、フルサイドオープン
の2種類用意されていました。オープンはゴルフカートみたいですね。
前からみるとほぼ同じですが、ドアミラーのマウント方式が違います。サイドバー(ドア)ありはドアマウント(写真右)、サイドバーなしは当然ですがボディマウント(写真左)です。
駆動方式はリアモーター、リア駆動のRR。
フロントの小さなメンテナンスハッチにウィンドウウォッシャー液とバッテリーケーブルが格納されています。
日産リーフと違うのはケーブルが内蔵されている点、簡単にいうと「掃除機」みたいな感じでコンセントにプラグインします。プラグは今はヨーロッパタイプが装着されていて、変換アダプタをつかって接続、充電します。
装着タイヤはコンチネンタル コンチイーコンタクト(Conti-eContact)フロント125/80R13、リア145/80 R13の前後異径サイズ。ブレーキは前後ともディスクブレーキ。
サスペンションはフロントストラット、リアはよくわかりませんが、同じくストラットのようです。
座席は2つ。リアシートはミニマムで足をガバっと左右に開いて乗る必要があります。タイトスカート、ミニスカートは厳禁。
フロントシートはリクライニングしません。前後スライド調整機構のみ。
元々ヨーロッパ仕様のためかシートベルトは左側から右下につける3点タイプ。そして普通のシートベルトとちょっとだけ違うのが、転倒時にずりおちるのを防ぐために右側にも肩を通すベルトがある点。いわば簡易4点式シートベルトというところでしょうか。これはあくまでも暫定仕様とのこと。
運転席の上にはスピーカーが2つ、これはBluetoothスピーカーでスマホと接続すると音が鳴らせるというものです(ただし試乗車では試すことができませんでした)。
ハンドルまわりは自動車そのもの。やはりヨーロッパ仕様だけあって、左ウィンカーレバー、右がワイパーです。
サイドブレーキは左側の下で、引くタイプ。昔ながらのサイドブレーキを彷彿とさせますが、解除は回転ではなくボタン式。
ペダルはアクセル、ブレーキしかありません。EVなので変速機もないのでオートマと同等。
オートマと違うのはレバーではなく、ボタンでD(前進)、N(ニュートラル)、R(リバース)を切り替えるところ。NにするにはDとRを同時押しです。
エンジンもとい、電源始動はハンドル右のキーをひねって数秒そのままにするという、エンジン自動車と同じ方式をとっています。
詳細の操作説明は動画でどうぞ。
メーターパネルもシンプルそのもの。速度計とモーターパワーを示す3段階インジケーター、そして電池残量。アクセルをオフにして回生を使うと電池の方に矢印が表示され、モーターから充電されていることを示します。
ブレーキもハンドルもパワーアシストなし。とはいっても車両自体が軽いので問題なし。そういえば免許をとって最初にのった車はパワステなしでした。
多少クセはありますけど、まあ至ってフツーです。着座姿勢からペダル配置、操作系は完全に自動車なので違和感なく操作できます。ウィンカーが左なのも普段乗っているのが輸入車なので問題なし。
唯一気をつけなければいけないのがリアタイヤ。ボディが絞り込まれていて、タイヤがはみでている、いわゆるオープンホイールの形式、クラシックカーやフォーミュラ・カーに近い形状です。そのためサイドミラーでボディに合わせて曲がると意外にはみでた後輪をひっかけやすいとのこと。箱車ではないので、ここは注意です。なお、サイドミラーのみでバックミラーはありません。
ということで操作説明も終わり、いよいよ公道試乗です。どきどき!
(つづく)
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