JALとリンクシェアのすごい整備工場見学5:キャビンアテンダントと緊急介護編
2011.09.16 寄稿者: いしたにまさき (元記事)今回の目玉はジェームズ君、いや「スチュワーデス物語」さながらのJALキャビンアテンダントの真剣さと安全への取り組み編です。
まさかジェームズ君が...
いよいよ、整備工場かなあと思っていると、次に案内された部屋は普通の部屋。
そして、そこには先客がいました。ジェームス君です(勝手に命名)。
あとで、ネタはばらしますが、私はすでにこのジェームス君がどういう人で、どういう時に登場する人なのかをわかってました。それもあって、すぐに命名してしまったわけです。
席につくと、さきほどまでと違い、たくさんのキャビンアテンダントのみなさんがいます。そして、お話が始まりました。
そう、キャビンアテンダントの業務とは何か?、そしてその訓練の話です。
前回のフライトシミュレータの訓練もそうですが、飛行機でとにかく大事なのは、緊急時の訓練です。
飛行機の緊急時ってのは、ホントに数秒で生死を分ける世界なわけですから。
新人キャビンアテンダントの訓練の様子をみせてもらいましたが、完全にガチンコです。私語とか笑いとか一切なし。
こちらについては、これも同じ組ののまさんがスチュワーデス物語と絡めて、熱く語っていますので、そちらをどうぞ。
リンク: 教官! わたしはドジでノロマな亀、を追体験?:リンクシェアJAL日本航空機体整備工場見学会 2011 ([の] のまのしわざ).
次にビデオを使って新人訓練の様子。客室乗務員、新人訓練といえば思い出すのはアレ。
さて!ジェームス君がいる以上、このままで終わるわけがないと思っていると、やはりきました。
機内で急病患者発生です。
ジェームス君、すぐに横に寝かされます。
ええ、そうです。このジェームス君、心肺停止した人にAEDと心臓マッサージで蘇生させる訓練のために、われわれの横で寝ていたのでした。
CAのみなさん、動きがホントの早い!もう心臓マッサージが始まっています。
AEDも、すぐにスタート。
そう!AEDは機械が患者の様子を測定して、今やるべきことを指示してくれるんです。だから、人はそれに従えばいいんですね。
ただし、やったことがないとたぶんパニックになります。
途中からは、この整備工場見学会のお客さんも心肺停止蘇生訓練に参加。
ほら、みんな始めての経験だから、完全に腰が引けてます。
ここ
私はあとで、CAさんに「手馴れてますね」とほめられたのですが、このAEDを使いつつ、心臓マッサージをするという訓練。
実は、最近の自動車免許の教習の中で、心肺停止の緊急対応に対応する訓練として実施がされるんですね。だから、私は2回目だったんです。
photo by のまのしわざ
さっき写真の人と、私の心臓マッサージの違いがわかるでしょうか?
要するに心臓のほぼ真上に肩を持っていっておかないと、心臓マッサージってうまくできないんです。
人の体って、特に肋骨の上から心臓マッサージをするわけですから、しっかり体重のせてマッサージしないと、うまくいかないし、ものすごく疲れるんです。
もし、街中でこういうことに遭遇したら、救急車くるまでやり続けないといけないですから、ここ大事なところです。
ホント、こういうことは一度でもやっておくと、パニック度合いが全く変わりますので、これも経験させてくれたことは、とても感謝しています(みんな感謝しよう!)。
でだ、さっきのジェームス君。ホントはアンさんでした。女性じゃないか!
リンク: 教官! わたしはドジでノロマな亀、を追体験?:リンクシェアJAL日本航空機体整備工場見学会 2011 ([の] のまのしわざ).
そうなんです、この救急用人形は突然亡くなられた北欧の女性、Anneさんをモデルに作られたもの。今後このようなことがないようにと名付けられたそうです。
さて、最後にはJALの「定時到着率」世界第一位の発表がありました。
定時というのは、運行の正確さだけでなく、無駄な燃料の節約にもなり、とてもECOだということ。これは知らなかったなあ、気づかなかったなあ。
ということで、いよいよ次回こそ整備工場に辿りつくはず!
【JALとリンクシェアのすごい整備工場見学】