雨天でも快適・一体感のある走り。ヤマハ TMAX 530 雨天試乗レポート
2017.04.16実はあまりスクーター乗ったことがありません。
好きとか嫌いとか以前の問題として、あまり馴染みがなかったということが一番です。あとオートマということも興味をそそられず、経験があるのといえば50ccの原付、125ccのトリシティ、そして教習所で乗ったちょっと古めのホンダのビッグスクーターくらい。
昨今片道50kmくらいの距離をバイク通勤する機会が増えてきて、MT-07で通っているのですが荷物の積み下ろしや渋滞の中のギアチェンジがちょっと大変で、スクーターに興味が湧いてきたところだったのでこのTMAX530の試乗はかなり楽しみでした。
雨の中で真価を発揮する電動ウィンドスクリーン
しかし天候はあいにくの雨。かなり残念な条件ですが、むしろここで雨だろうが走らなければならないコミューターの真価を発揮です。
豪華装備のDXグレードでは、ウィンドウスクリーンは電動。スイッチひとつでスクリーンの高さをかえることで、普段はオープンエアを楽しみ、雨天や高速巡航時はヘルメットまで防風することが可能です。
電子制御スロットルはモード切替、スポーツ(S)とタウン(T)を選ぶことが可能。トラクションコントロールもあり、たとえばスリッパリーなヨーロッパの石畳でも真価を発揮するとのこと。そのためこんな大雨の中の試乗であっても安心安全。
延長されたサスペンションアームやリンク式サスペンションにより路面追従性はアップ、乗り心地もかなり快適です。
スクーターに期待される積載性も十分。フルフェイスヘルメット1個と小さな手荷物を入れることが可能な大容量ラゲッジは通勤に最適。
実際の乗り味は?
スクーターはどうもニーグリップができないから違和感がある、と思っていました。特に腰でちょこんと乗るとバイク本体とライダーの体がバラバラに動きがちで一体感がありません。
このTMAX530はセンタートンネルが高く太いため、実際にのるとかかと、太腿で挟み込むようなライディングとなり、ニーグリップならぬヒールグリップが効きます。そのため身体とバイクの一体感が出て、下半身で動かし、上半身はリラックスすることができました。
バイクはセルフステアをつかうとうまく走れますが、そのためには腕、上半身の力を抜くのがポイント。その点このTMAXはヨーロピアンタイプのバイクのような感覚でライディングできました。
パワー感は雨だったのであまり試せませんでしたが、とにかくその雨の中でも体全体がおおわれる大型電動ウィンドウスクリーンは快適。雨粒がスクリーンにつくのを撥水剤などでなんとかすれば、身体自身にほとんど雨の影響はないでしょう。
またDXに装備されているグリップヒーター、さらにはシートヒーターのおかげでポカポカ。冷たい雨でもまったく気にせずクルーズできそうです。
これなら50km、往復100kmのバイク通勤も楽にこなせそう。ということでかなり気に入りました。
最大の問題はお値段でしょうか... とはいえ防犯にも役立つキーレスエントリーが装備されていることやこれだけの装備がつくと最早2輪という名の四輪も同然。そう考えると価格はリーズナブルです。
動画インプレッション
試乗の様子を動画でどうぞ。
(車載カメラ映像)
(試乗インプレッション)