シティターボ2の再来。アバルト595 (5AT) ロングタームレポート開始
2017.02.20今回アバルト595 tourismo limited (ATモード付5速シーケンシャルトランスミッション)を購入したので、ロングタームレポートを行っていきます。
現代のシティターボ2 ブルドッグ?
そもそもこのモデルを選んだのか。色々と行きがかり上の理由はありますが、とにかくそのボディサイズにあります。
ここ最近、仕事柄モビリティの未来について考察しているのですが、その中で色々な問題点が見えてきています。そのひとつがディメンジョン。この自動車のサイズが適切ではない、ということ。人一人しか運ばない、移動しないのになぜこうも大きく、かさばり、エネルギー効率が悪いのか。
この点オートバイは効率よく、ハイブリッドなどの特別な技術を使わなくともスペース効率、燃費ともにミニマムです。ところが安定性、安全性、そして耐候性の問題があり先進国ではこれ以上の伸びしろはありません。
また日本における道路事情は狭い道が多く、また高速道路は100km/hという諸外国に比べても低く制限されている状態。バスやトラック、軽自動車が追い越し車線を走っている状況において、例えばアウトバーンを200km/h巡航できるように作られたハイスペック車はオーバークオリティということもよくわかりました(特に911 GT3 RS)。
そうなってくると手頃なサイズで街乗りから高速移動までできるものはないか、となるとレストアが済んだGA2型ホンダ・シティなんです。
これまで使ってきたMINI Clubmanも5ナンバーサイズ、4m以下の全長でコンパクトなのですがさすがに9年も乗ってきて色々とやれてきました。新しいMINIは3ナンバーサイズとなり、高速安定性からハンドリング、そして剛性とすべてにおいて車両として正しい進化を遂げているのですが、どうしてもこの横幅が1700mmを超えている点が気になり逡巡。あと値段が高い。
そこで見つけたのがFIAT500をチューンしたアバルトというわけです。
ホンダ・シティと並べても遜色のないそのコンパクト感。それもそのはず全幅は同じ162cm、全長もほぼ同じと365cm。
全高は134cmから151cmと高くなっていますがこうしてみると何かを彷彿とさせます・・・トールボーイ、初代シティのターボモデル、インタークーラー付きとなったブルドッグ。
ホンダ・シティは絶滅してしまいましたが、まさかイタリアにシティターボ2があるなんて!
厳密にいえばシティはその後ロゴを経てフィットになりましたがその過程で5ドアの荷車になってしまいました。もともとフィットという名前はシティ・フィットという特別仕様グレードの名前で、街乗りに特化した仕様です。
しかし私が欲しいのはコンパクトなホットハッチ。リアドアには抵抗があるので3ドアハッチバックがいいんです。
その条件に唯一かなったのがこのアバルト595だったというわけです。
その出会いは運命的でしたが、その第一印象は必ずしもよいものではありませんでした。
(つづく)