#名車シティ再生 (34) R12のエアコンガス補充はどうやるの?
2016.05.13夏本場になろうかという暑いゴールデンウィーク。そろそろエアコンをつけた人も多のではないでしょうか。
いうまでもなく、1992年製のホンダ・シティのエアコンはフロン12を利用しています。オゾン層を破壊するということで生産中止、いまでは在庫のみが流通するために高値安定です。
前オーナーからは「曇りはとれるけど、効きはよくない」と聞いていたので、エアコンガス補充を検討しました。
フロン12を入手して補充
一番確実なのは、希少なフロン12を購入して補充する方法です。
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容量250gで5000円前後とかなり高価。実際にはこれを補充で1缶以上使うため、最低でも1万円以上かかってしまいます。
ほかのフロンを入れるのはリスクが高い
間違ってもいれてはいけないのはR134aや代替フロン。その理由は以下のとおり。
R-12代替ガスで修理は故障の元?! | 車の故障 トラブル注意報!冷媒によって、カーエアコンのコンプレッサーの中に入れる
潤滑油=冷凍機油の種類が異なってきます。・R-12 →ナフテン系鉱物油
・R-134a →化学合成油(PAG=ポリアルキレングリコール)
・代替ガス →上記鉱物油or化学合成油なぜ冷媒によってオイルが変わるかというと、
エアコンのシステム上の都合から、
コンプレッサーを潤滑する冷凍機油は、
冷媒と一緒に配管内を回ってしまうんです。だから冷媒にオイルが相溶(溶け込む)をしないと、
冷媒と一緒に配管内をスムーズに移動することができない
=オイルが配管内のどこかにたまってしまい、
コンプレッサー内部にオイルがなくなっちゃう→焼き付き!!
という怖い結果になってしまうんです!
組成が異なるため、潤滑が違うんです。特にR12は塩素がついておりそれ自体が潤滑性があるため、油に性能は求められていません。そのために潤滑性のないR12以外のものにすると潤滑性能が低下、コンプレッサー焼きつき破壊という結果に陥る可能性があるということです。
レトロフィットキット
R134aが使えるようにするのがレトロフィットキット。
王道なら、配管洗浄、レシーバ交換、コンプレッサのオイル入れ替え、若しくは、POEオイル+Oリング交換と言う作業が必要ですが、最近はそんなの無視できる商品が売っている。という事を以前サイトで確認していた。
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本来コンプレッサー、配管、オイルやOリング交換などおおがかりに装置を入れ替える必要がありそうなのを全部なしにして、R12用システムを使えるというものです。
R12用代替フロン
R12用システムをR134aに対応させるのがレトロフィットキットとすると、逆にR134aを使ってR12用システムに対応させようというのが代替フロン。中身は99% R134aで、残りの1%に潤滑油などを配合している模様です。
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代替フロンはR12のように単純に入れるだけ。配管やバルブといった部品もR12用と共通です。
ということで、今回はこれを使って補充しようと考えました。
エアコンを作動させたら・・・
念のため現状確認、エアコン(クーラー)を作動させてみたら、なんと意外、想定以上に冷えるではありませんか。
エアコンの配管を触ると冷たくなっているのが確認でき、冷風もちゃんと出てきます。冷え自体は1993年当時に乗っていた、同じく黒いシティCZ-iと同等。エアコンの性能自体は低下しておらず、
・黒いボディで温度上昇が激しい
・内張り(フロアカーペット)が除去されているため、熱しやすくなっている
ことから容量が足りていないのだと思います。合掌。
ということで、もうしばらく様子見です。