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クワッドコプターDJI Phantom2の特性、注意点まとめ 【追記あり】

2014.04.29

DJI Phantom2 + ジンバル ZENMUSE H3-3Dを導入して約1週間。だいたいの運動特性、クワッドコプターによる空撮で気をつけなければならない点が分かってきたので、中間報告です。

DJI PHANTOM2

DJI Phantom2の特徴

DJI Phantom2はRTF, ready to fly が特徴の最新型クワッドコプター。GPS、ジャイロ、コンパスを内蔵しており、その場で静止、ホバリングする機能の他、通信電波を失った場合にGO HOME機能で戻ってくる機能など入っている、非常に高性能なラジコンヘリです。

そのため経験のない人でもすぐに飛ばせるという簡便さを持っています。

対象年齢は18歳以上ですが、小学5年生※でも初飛行でここまで安定して飛ばせます。着地の際に(おそらく)操作を間違え、スロットルオフ(右スティックを下)をバック(左スティックを下)にしてしまい失敗した他は特段問題ありません。

※ 自動車ラジコン歴8年、室内用小型クワッドコプターは経験アリ

飛行環境

どんなに自動制御が優れているといっても、そこは空モノラジコン。機体の特性と環境には気をつけなければなりません。

・耐用風速環境 風速6m以下

スペックによると風速6m以下となっています。これはだいたい小枝が常にそよぐくらいの風で、大きめの枝まで動きだすとそれ以上というのが目安。木から「ざわざわ」という音がしたら、DJI Phantom2を飛ばさない方が賢明です。

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・静止するといってもピタリと止まるわけではない

ホバリングの精度ですが、高度にして±0.8m、位置は2.5mほどと言われており、クルマ1台分くらいはズレます。

特にGPSを使っている関係で上空の見通しが悪く、誤差が大きくなると当然ズレは大きくなるので狭いところでは注意が必要です。

小学生が駐車場で操縦した際、風に流されてスロットルをOFFにするも間に合わず地面と衝突。プロペラが破損しました。

当て舵、つまり流される方向と逆に舵をあててやれば特に問題はないのですが、さすがにそこまでの操縦技術はなかったようです。

GPSの精度、風の影響、着地時が危険

例え風速6m以下であっても風はつねに揺らいでいます。特に建物がおおい場所、木のある場所、山肌などタービュランス(乱気流)が起きやすく、風の方向もまちまち。こんなときDJI Phantom2は安定するように自動的に制御はかかるものの、それでも上記のようにピタリとはとまりませんので、ある程度の操縦技術と知識が必要です。特に着地時は自分が巻き起こす風で姿勢が乱れるため、制御がおいつかず、流されやすいです。

GO HOME機能を使うには

GO HOME機能は飛び立つ前にGPSで位置を記憶する必要があります。これには電源ONから数十秒待つ必要がありグリーンランプがついたことを確認してから飛ばした方がいいです。

電波をロストした場合にGO HOME機能が作動するのですが、高度20mに一度調整し、そこから元の位置へ移動して、着地するという行動パターンになります。高度20mといえば等身大ガンダム18mよりも高い位置。低く飛ばしていると逆に高く、高高度を飛ばしていると低くなってから移動しますが、20m以上のビルや木があったら当然そこにぶつかってしまうので、過信は禁物。

こういったことからも、周囲になにもない環境で飛ばすことが必要です。

※ まだGO HOME機能は使っていません


電波塔、変電所に注意

凧揚げと同じことで、周囲に電線がある場所は注意、なるべく鉄塔・電線から離れる方がよいです。また一番危険なのはノーコン。電波塔や変電所では強烈な電波が出ているので、ノーコンになる可能性が高いです。

電波の到達可能距離は仕様上1000mとなっていますが2.4GHz帯を使っており、東京のような2.4GHzを使っているWiFi過密地域では通信しにくいことが十分に考えられます。そうなるとやはり通信途絶状態となるので、注意が必要です。

【追記】人混み、イベントに注意

人が一か所に集まるイベント、人混みは特に注意が必要です。スマホユーザーはいちいちWiFiをオフにしないので、常に2.4GHzの電波を発しています。花火大会、マラソン大会、各種イベント。ノーコンになる危険性が高いことを予め認識し、人混みには近づかないのが吉です。

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海、川、湖に注意

仕様を見る限り、クワッドコプターはやはり大陸の文化だなとつくづく思わされます。前提が大陸の安定した気候の中で飛ばすことを前提になっている、というよりそういう場所ばかりなのでしょうね。木や森や山の中、川や海といった場所で飛ばすことを考えて作られてはいません。そこは以前のラジコンと同じ、操縦者のスキルに委ねられています。

となると避けたいのは水上での飛行。

海、川、湖の上は人も高い建物もなく、広い場所なので飛ばしやすいのですが落ちた時の機体の回収が困難。ロスト(機体喪失)の危険性が高いです。機体に浮力がないのですぐに水没してしまいます。

運よくすぐに回収できたとしても、本体からカメラに至るまで水没による故障に悩まされるので、相当注意しなければなりません。

墜落の原因

マルチコプターはヘリコプターの一種なので、推力はすべてローターで得ています。そのため墜落の原因のほとんどは電池切れ。DJI Phantom2の場合公称25分ですが、ジンバルを装備してGoPROで撮影していると実質15~18分程度でバッテリーセーフモードが作動し上昇不可能となります。

このときは速やかに着地させるのが無難、推力がないのでノーコンの原因ともなりますので。

トイオジサンの水没ラジコン(期間限定) : ミイラ取りがミイラに...

また高高度を飛ばすときは飛行10分以下でのみ行い、10分超えてからはなるべく低めの高度で飛ばすように心がけると何かあったときのリスクが低いです。

クワッド(4ローター)の危険性

クワッドコプターの特性上、1つのモーター、ローターが停止しただけで即墜落します。残りの3つだけでは機体の安定や浮力を得ることは不可能です。

モータートラブル、ESC(アンプ)トラブルだけではなくプロペラの破損や変形による推力変化でノーコン、墜落する危険性を持っています。1つエラーになってもすぐに落ちないのは6つ(ヘキサ)、安全を考えると8(オクト)がベターで、あくまでもクワッドはホビー用途と考えた方が良いです。

この特性からも人の頭上を飛ばすのはリスクが高いことを理解しておきましょう。

操縦者の責任

どんなに自動化されていても、最終的には操縦者の「操作」によるもの。周囲の安全確保は操縦者の義務です。

特にラジコンは左右の操作が混乱しがち、向かってくるときはスティックと逆の方向に動くという特性があります。これをきちんと理解、練習しないとあらぬ方向に吹っ飛んでしまうこともあります。練習を積んで、上手くなって大空を自由に飛びたいですね。

いざというときのための保険も必須です。

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レンチドライバーがあるととても便利。



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野間恒毅

スーパーカーと美女が好き。 日々RR, FR, FFと駆動方式を選ばずドライビングスキルを磨き、ドライビングプレジャーを追い求めています。リターンライダーとして大型二輪免許取得、大型バイクに乗っています。ミニ四駆、ラジコン、ドローンなどホビーも幅広くカバーしボート。個人ブログはこちら(のまのしわざ


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