ルノーラグナクーペ・イニシャル V6 dCi240 レポート(1)機構編
2012.08.15流麗なフォルムです。
日本正規導入されていない、ルノーラグナのクーペ。しかもターボディーゼルをオーナーの強い希望によりシーフォさんが輸入、日本の長期排ガス規制をクリアしました。
堂々とした独特のフォルム、Lサイズクーペという日本では珍しくなったジャンルでヨーロッパではBMW 6シリーズなどと同じセグメントのこと。そのため比較的高価なプライスだったのですが、昨今のユーロ安のおかげでリーズナブルな価格に落ち着きました。
【V6 ターボ・ディーゼル】
大きなボンネットに収まるのはV6 3000cc ターボ・ディーゼルエンジン、dCi 240という名前から分かるように 240馬力を発揮する高出力エンジンです。しかしハイライトは馬力ではなく、そのトルク。450Nmを1500回転で発揮、まさに低速からモリモリくるパワーでその結果、0-100km/h加速は 1600kgオーバーの巨体をものともせず7.3秒で駆け抜けます。0-400m加速は 15.3秒、最高速は242km/h。
一方燃費はというと 市街地 10.0L/100km、高速 5.6L/100km、混合モードで 7.2L/100km = 13.9km/Lという低燃費。しかも燃料はガソリンよりも安い軽油なのでパフォーマンスを考えると信じられない経済性です。
↓以下詳細スペック。
▼RENAULT Laguna Coupe 3.0 V6 dCi (2008 - Present) Technical Specifications & FeaturesRENAULT LAGUNA COUPE 3.0 V6 DCI (2008 - PRESENT) DIMENSIONS, GROUND CLEARANCE, FUEL, ACCELERATION
GENERAL
CYLINDERSL4 DISPLACEMENT 2993 cm3
POWER177(241)/3750 KW(hp)/RPM
TORQUE331.9/1500 lb-ft/RPM OR 450/1500 Nm/RPM
FUEL SYSTEMCommon Rail FUELDiesel
CO2 EMISSIONS185 g/kmPERFORMANCE
TOP SPEED150.3 mph OR 242 km/h
ACCELERATION 0-62 MPH (0-100 KPH)7.3 s
FUEL CONSUMPTION CITY22.1 mpg OR 10.6 L/100KmHIGHWAY41.2 mpg OR 5.7 L/100KmCOMBINED32.6 mpg OR 7.2 L/100KmTRANSMISSION
DRIVE TYPEFront Wheel Drive
GEARBOXAutomatic, 6 SpeedBRAKES
FRONT Ventilated Discs
REARDiscsTIRES SIZE215/50 R 17
DIMENSIONS
LENGTH182.7 in OR 4641 mm
WIDTH71.3 in OR 1811 mm
HEIGHT55 in OR 1397 mm
FRONT/REAR TRACK60.9/60.7 in OR 1,547/1,542 mm
WHEELBASE106 in OR 2692 mm
GROUND CLEARANCE4.7 in OR 119 mm
CARGO VOLUME14.9 cuFT OR 422 LCD0.3WEIGHT
UNLADEN WEIGHT3593.5 lbs OR 1630 kg
GROSS WEIGHT LIMIT4519.4 lbs OR 2050 kg
【4control】
リアサスペンションに見慣れないアクチュエーターがついてます。なんでしょう、これは?
ピポッドを介してアクチュエーターの反対側は左右にリンケージが伸びてます。
リンケージはリアハブに接続され、押し引きすることでトーを変化させます。
そう、これは日本人の誰もが憧れた「4WS(四輪操舵)」だったのです!
古くはプレリュード、カペラC2、セリカといった純粋な4WS機構と非常によく似通ったシステム。これをルノーは「4control」と呼び、現代に復活させたのです。ルノーとルノー・スポールの共同開発なのでハンドリングは折り紙つき。
▼Renault.com - 4Control chassis
(原理)
60km/hを境に逆位相、同位相を切り替える電子制御式。左右でミューが異なる滑りやすい路面ではリアステアで姿勢制御をするといった車両安定装置(横滑り防止装置)的役割もあります。
これにより
・ハンドルの舵角が減る
・高速安定性が増す
・小回り性能向上
といったメリットがあります。
(実際の走行)
Lサイズセダンとは思えないほど俊敏なスラローム、そして峠道のヘアピンにありがちなタイトコーナーをスムースにクリアしていきます。これはフランスのような狭い市街地からアルプス越えといった山道、高速道路まで広く使えることでしょう。
次回はインテリア・エクステリアの詳細レポートです。
(つづく)
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流麗なフォルムのルノーラグナクーペ・イニシャル V6 dCi240にご興味のある方は、シーフォさんまでどうぞ。