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ヤマハFZ250 PHAZER(フェーザー)1985年式 レストア記

運転が上手になる、コツがわかる:ハンドル操作が正確になる練習法

2012.02.12 寄稿者: のま元記事

ワンドラ若手スタッフ「いわっち」と一緒に女神湖氷上ドライブに行ってきました。さてここで気になったのがハンドルさばき

何が気になったかというと、

・ハンドルを持つ位置が不定
・ハンドルがどこでロックするか把握できてない

という点につきます。これはとりもなおさず、ハンドルが今どうなっているか、タイヤが今どの角度なのかが把握できてないことを意味します。

(なお、いわっちの運転技術が特段問題なのではなく、一般ドライバーとして標準的です)

不慣れなドライバーでよくあるのが、ハンドルの位置をまっすぐにしたつもりで、タイヤがどちらかに曲がっているケース。その状態で前進・または行進すれば当然車は曲がり、駐車時にこれをやるといとも簡単に塀や隣の車にぶつかります。

つまり、ハンドルの位置が把握できてない、タイヤの角度が把握できていないということはそういうことなのです。

クルマを正確に操作しようと思ったら、ハンドル操作を正確にすることが必要なのです。

ではどうやったらハンドル操作を正確にできるのか?

ハンドルのロックトゥロックを把握する

ロックトゥロック(lock to lock)とは左から右までハンドルをクルクル回せる回転数のこと。ファミリーカーではだいたい4回転前後、スポーツカーでは3回転程度です。S2000のVGS装備車や BMWのアクティブステアリング搭載車ではもっと少なくなります。

Chassis VGS

Hondaがより理想的なスポーツハンドリングのために開発した、世界初のステアリング機構、VGS。ステアリングの最大回転量を示すロックトゥロックは、従来のクルマの約半分の1.4回転に設定。

[BMW]アクティブ・ステアリング(詳細情報):3シリーズ クーペ320i/325i/335i(E92) アクティブ・ステアリング(サーボトロニック付)*

同じコーナーが2つと存在することはありません。路面状況も常に変化し続けます。そこで、BMW 3 シリーズ クーペは、車速や走行状況に応じて、ステアリング操作に対する前輪の切れ角やパワー・ステアリングのアシスト量を常時最適化するアクティブ・ステアリングを採用しました。

低速時にはステアリング・ホイールのロック・トゥ・ロックは2回転以下となり、わずかなステアリング操作で大きく曲がることができます。一方、高速時には、ステアリング操作に対する前輪の切れ角が小さくなり、走行安定性が向上します。

F1のステアリングは1回転以下ですね。

一般車をだいたい4回転とすると、右に2回転、左に2回転でロックするということになります。

ハンドルの回し方は送りハンドル、クロスハンドルといくつか流儀があります。

株式会社ブリヂストン

第3回 ステアリングはクルマへの鞭。上手く使うためには?
山野哲也 (ジムカーナ&レーシングドライバー)

1.ウデが交差する"クロスハンドル"

これはいわゆる教習所で教わる方法。例えば右コーナー。10時10分からステアリングを切り始めて、左手が12時の位置を超えたら右手を10時の位置に持っていく。ほら、ウデがクロスしたでしょ。左コーナなら右手が12時の位置を超えたら左手が2時の位置にいく。このクロスハンドルのメリットは短い時間でたくさん回せること。早く回したいときには有効ってわけ。デメリットはステアリングを片手(曲がる方向と反対の手)で握っている時間が長く、押さえづらい。より正確に舵を当てるのは難しい。

手をクロスさせないで、切る方向に少しずつ手をずらしていく "送りハンドル"。例えば右コーナー。右手を左手のすぐ右側、およそ11時まで持っていき、右手でステアリングを引き下ろす。このとき左手はステアリングを握らず、滑らせておき、右手が2時まできたら、左手でステアリングをしっかり握りはじめるんだ。なんとなく、"ステアリングを送ってる"って感じでしょ。これは引き手重視の方法だけど、押し上げ重視の方法もある。右コーナーで右手は2時を握ったまま、左手を滑らせながら7時に迎えに行き、押し上げる。どちらでも構わないのでキミに合った操作方法を身につけよう。この送りハンドルのメリットは、ウデが交差しない分、手で握っている時間が長くしっかり握ることができる。正確な操作がしやすい。デメリットは回すのに時間がかかること。素早く大きな舵には向かない。

この2つの回し方は、シチュエーションに応じて使い分けるのがベスト。例えば、スラロームやシケインでステアリングをたくさん回さなければならないときや、急激なリヤのスライドに対するカウンターステアは"クロス"。なぜなら、素早い操作ができるから。低速~中速のコーナーは"送り"でしっかりステアリングを握ろう。もちろん、中速~高速コーナーで持ちかえる必要がないほど、ハンドル角が少ないときは10時10分のままでOKだ。

流儀はともかくとしてここで重要なのは、

・素早く正確に回すこと

です。

ロックトゥロックと素早いハンドル操作をする場合、山野哲也さんもいうように「クロスハンドル」の方がいいです。そして手の位置は10時10分ではなく、9時15分をもつのがいいです。というのはハンドルを持つ位置が手を持ちかえても変わらないこと、一番多く(効率よく)回せるからです。ナイトライダー的ハンドル操作といえばわかりやすいでしょうか。

さらに9時15分なら何度持ち替えても同じ位置なので中立に戻った時に手が正確にまっすぐになるので一番自然なのです。

ハンドルの練習方法はカンタン。広い駐車場やクローズドコースなど、安全な場所でオートマならクリープ、マニュアルなら1速でクラッチをつないだ程度の微速前進でハンドルを思いっきりロックからロックまで左右に回し続けること。クルマは蛇行することになりますが、微速なのでそんなに左右に振れません。

これを10回程度連続して行ってみます。

左右のハンドルの回し方、回す速度が同じであればクルマは蛇行するものの結果的に直進しているはずです。

しかし左右のハンドルの回し方が違う、途中で腕がぶつかってしまう、ロック位置がわからずモタモタする、となるとクルマは直進せずいずれかに寄ってしまいます。これができるようになれば、自然とどこでハンドルがロックするか分かり、どこが中立か体で覚えます。

やってみればわかりますが、結構左右の腕がぶつかりあうんです。しかもハンドルの位置がずれてどこ持っているかも、中立がどこか訳分からなくなりがち。もう練習あるのみです。

このロックトゥロック練習をしているうちに矯正されるのがドライビングポジション。シートが遠すぎる、または近すぎると操作しにくいので、再度シートポジションを見直し、やりやすい位置に調整するとよいです。ロックトゥロックが正確に素早くできるシートポジションがベストです。

これができるようになるとリアが流れてドリフト状態になっても、正確な量のカウンターステアが当てられますし、ロックの位置がわかっていれば「もうこれ以上カウンターがあたらない」ことも予想できるのであきらめてカウンターをやめ、逆にハンドルを切りこんでわざとスピンさせてコース上にクルマをとどめることもできます。

安全な場所で、ロックトゥロック練習をぜひどうぞ。パワステがあるとはいえ、腕がパンパンになりますよ。

株式会社ブリヂストン

こんなことだけど、なかなか身につけるのは難しい。しっかりと身につけるためにはどうしたらいいんだろう?そうだね、イチバンいいのはキミの駐車場でクロスハンドル、送りハンドルを繰り返しやってみることかな。ボクも学生時代は手から血が出るまで!?練習したこともあるよ。この成果はしっかりレースで活かされてると今でも思ってるね。

山野哲也選手、さすがはレーシングドライバーです。

▼こちらもどうぞ⇒運転が上手になる、コツがわかる:車庫入れが正確になる練習法 ([の] のまのしわざ)


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