官邸ドローンテロのその後
2015.04.28官邸にドローンが墜落したというニュース、出頭した男のブログが判明して当日の様子やその後の落胆ぷりが話題となっています。
「帰宅後ニュースを見るが報道ない」「警備も無能で悲しい」 首相官邸ドローン事件、容疑者「官邸サンタ」ブログに経緯 - ITmedia ニュース
首相官邸にドローンを墜落させた男 ブログで「遅せーよ」と憤り - ライブドアニュース
当日の模様と墜落原因
4/9
01:00 港北PA到着・・・待機
03:00 港北PA出発
03:30 赤坂到着
昨日はほとんどいなかった客待ちタクシーがズラリ
雨の日はタクシー忙しいのか・・・今日は暇そう・・・邪魔・・・
離陸地点を通りから入った駐車場に変更・・・ビルの合間・・・電波が心配・・・
迷わず離陸・・・メンタル問題なし
GPS感度が悪くてビルスレスレで上昇
官邸上空・・・中庭・・・全く見えない・・・真っ暗・・・
官邸の輪郭すらつかめない
電気つけとけよ・・・節電か・・・じゃあ仕方ない・・・
HOMEを現在地に再設定する操作をするが設定できない・・・想像以上に電波が悪い
カメラ画像にノイズが乗る・・・
目標を官邸前庭に変更
前庭のライトめがけて下降・・・画像電波ロスト・・・
なぜかDJIアプリダウン・・・再立ち上げ
操縦用の電波は微妙に拾っててスティックを下降させ続ける
そのまま完全ロスト・・・
しばらく待つも戻らず・・・現場離脱
04:00 渋谷
10:45 小浜
帰宅後ニュースをみるが・・・何も報道ない・・・
第2の矢・・・行方不明・・・
第2の矢とは、官邸に墜落したPhantomのこと。
やはり作為的に落としたというよりも、ノーコンにより墜落しています。
なぜドローンはホイホイ落ちるのか!? その欠点と充実する保険制度 | FUTURUS(フトゥールス)もちろん機体を黒く塗り、放射性物質を搭載し首相官邸上空で飛行させているのだから、元々テロ目的なのが明らかであるが、なんらかの理由でノーコントロール状態となり墜落してしまったことも考えられる。
ドローンテロは実践的か?
ドローンによるテロが脅威として取りざたされており、すぐさま法規制の話が出ています。しかし実際ドローンによるテロの脅威はどれほどあるのでしょうか?
以下のページがよくまとまっています。
官邸ドローン、"オモチャ"相手に騒ぎすぎ | トレンド | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイトしかし、あの手のドローンは、何かの武器、たとえば今回使われた放射性汚染物質を詰めた「ダーティ・ボム」や爆弾、あるいは化学兵器を搭載して何処かに突っ込むには全く不向きである。まずペイロード(搭載重量)が決定的に足りない。現状では、市販されているホビー・クラスのドローンのペイロードは、ほんの数百グラムに過ぎない。
官邸ドローン、"オモチャ"相手に騒ぎすぎ | トレンド | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト日本人は、地下鉄サリン事件で、化学兵器の恐ろしさを嫌というほど知ることになったが、地下鉄サリン事件の場合は、それが地下鉄車両、及び地下鉄駅構内という密閉された空間でばらまかれたから犠牲者を増やすことになった。化学兵器は、地上ではあっという間に拡散する。これを地上でやって殺傷効果を得るとなれば、求められる量は、たかだかドローンで運べるものではない。何キロという重量になる。生物兵器にしても、電車の中でこっそり撒いた方が効果的であることは、言うまでも無い。
ペイロードの少なさ、航続距離の短さ(滞空時間の少なさ)によりその威力はかなり懐疑的にならざるを得ません。また今回墜落したことからも分かるように、確実性が低いのも(テロリストにとって)大きな問題です。
ドローンテロ迎撃態勢
それでもどうしてもドローンの攻撃から防御したい、迎撃したいという向きに可能性を論じます。
官邸ドローン、"オモチャ"相手に騒ぎすぎ | トレンド | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイトたとえば首相官邸のような都市部で、対空機関砲をぶっ放すわけにもいかない。レーザー兵器はいよいよ実用レベルに入って来た。比較的安全に、付随被害を出さずにドローンを撃ち落とせるだろうが、残念ながら官邸の周囲には高いビルが多すぎる。ちょっとでも外れたら、周辺のビルで働く市民を傷付けることになる。
ただし、クアッド型のドローンの場合、スピードが遅いという欠点があるので、投網のようなものを官邸や周辺のビルからロケットで発射するという手はある。あるいは、こちらもドローンを用意してぶつけるとか。冗談になるが、鷹匠を配置して、鷹にドローンを襲うよう訓練するという手もある。しかしいずれも、費用対効果に怪しい。そこまでして防がねばならないほどの危険は、市販ドローンにはない。
ドローンテロの脅威に先行してさらされているアメリカでは、ドローンの接近を知らせるレーダーのようなものも開発されています。
こちらは探知するだけで、迎撃等を行う統合システムではありませんが、警護・注意をするという意味はあるでしょう。
総務省からの注意喚起
むやみやたらなドローンの使用を牽制するかのように総務省から注意喚起が出ました。
総務省|小型無人機「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱に係る注意喚起無人の小型飛行機である「ドローン」は、普段人の目が届かない民家やマンションの部屋の中などを空から撮影することが可能です。
そして、ドローンを用いて撮影した画像・映像を被撮影者の同意なくインターネット上で公開する場合には、被撮影者のプライバシー及び肖像権を侵害するおそれがあります(注1)。このため、ドローンを用いて撮影した画像・映像をインターネット上で公開する場合には、被撮影者のプライバシー及び肖像権、並びに個人情報の保護に配慮するようお願いいたします。
具体的には、撮影の際には被撮影者の同意を取ることを前提としつつ、同意を取ることが困難な場合には、以下のような措置を取るようお願いいたします。人の顔や車のナンバープレート等(注2)プライバシー侵害の可能性がある撮影映像等に対しては、ぼかしを入れるなどの配慮をすること
特に、ドローンによる撮影映像等をインターネット上で公開できるサービスを提供する電気通信事業者においては、削除依頼に対する体制を整備すること(注1)
ドローンを用いて画像・映像を撮影し、更に被撮影者の同意なくインターネット上で公開した場合、以下のリスクを負うことになります。
民事上、撮影者は被撮影者に対して、不法行為に基づく損害賠償請求を負うこととなります(民法第709条:故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。)。
浴場、更衣場や便所など人が通常衣服をつけないでいるような場所を撮影した場合には、刑事上、軽犯罪法の対象となるおそれがあります(軽犯罪法第1条:左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。同法第23号:正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者)。
個人情報取扱事業者による撮影の場合には、無断での撮影行為は不正の手段による個人情報の収集に当たり、個人情報保護法の違反行為となるおそれがあります(個人情報の保護に関する法律第17条:個人情報取扱事業者は、偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。)。(注2)
表札、住居の外観、洗濯物その他生活状況を推測できるような私物もプライバシーとして法的保護の対象になることがあります。
現行法の中での、公衆における撮影による注意点であり、ドローンの空撮に限る話ではありません。ただしドローンは空中を自由に飛翔できるために、よりプライバシーを侵害することが容易であるので、飛ばす場合には細心の注意をする必要があるでしょう。
またPhantomの製造元であるDJIからは、以下のように飛行禁止エリアの設定がされています。
DJI Japan【最新ファームウェア】
Phantom 2 Vision+ Autopilot System V3.14をリリースしました。
飛行禁止区域に「首相官邸」「皇居周辺」を追加しています。
更新お願い致します。
テロリストがこれをわざわざ行うとは思いませんが、善良な市民が誤って飛行、テロリスト扱いされることを防ぐと言う意味では実効的です。
もともと飛行できるエリアが曖昧な上、このような社会情勢となるとますます肩身が狭いですね。飛行の際は一層注意しなければなりません。
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