#トリシティ でリターンライダー(3)ファーストインプレッション #TRICITY #ナニコレー
2014.09.18「(2)思い出編」でかいたように、20数年ぶりのリターンライダー。もともとのバイク歴も原付と250ccの2台、1年4ヵ月とまさに流星のように煌めき燃え尽きたわけなので、実質上ほぼ新人も同様。そんなフレッシュな視点から今回のトリシティをモニターしております。
3輪らしくない?
2輪の感覚もほぼ覚えてないほどご無沙汰なうえ、スクーターというものはほとんど乗ったことがありません。友人のを借りたのが1回、レンタバイクで1回程度。そういうわけでトリシティに乗って走りだしても、他のスクーターと比較してどうこう、というのはありません。こうなんというか自然というか、特に違和感なく非常にスムースに乗れました。
前2輪の3輪なのですが、なにか特殊な操作やコツも必要なく、スクーターと同じようにリーンして乗れるものです。乗ってしまえば前に2輪ついていることを忘れてしまうほど。
2輪ではない
とはいってもやっぱり2輪ついているのは事実。これにより何がよくなっているかというと、まず重量配分。通常バイクはリア荷重が高いですが、このトリシティは前後50:50と乗り物として理想的な重量配分となっています。
これによりフロントのグリップ、手応え感がアップ。これは安心感や、雨の日といった路面グリップの悪いときには有利。
また下り坂のコーナーといったところでフロントが逃げるのが怖くなるような場面でも、安心してバイクを倒して曲がることができます。これでパワーが多ければアクセルでリアが逃げてしまうのではないかと思うほどですが、適度なパワーと穏やかな反応でそういったこともなく、安定しています。
4輪でもない
ながらく4輪だけを乗っていた悪い癖で、フロント2輪あるとハンドルを舵として使ってしまおうとします。つまり車体を傾けずにハンドルを腕の力で曲げようとしてしまいがちですが、それは失敗。
このトリシティはあくまでも車体を傾ける乗り物。ハンドルはハンドルであって、ステアリングではありません。荷重を左右に動かすことで、自由自在に曲げるバイクなのです。
ハンドルは軽く手を添えるだけで直進からコーナーまで全部こと足ります。コーナリングは車体の傾け方とアクセル開度でコントロールするのが正解ですし、しかもそれが楽しいです。
走り方のコツ
コーナーリングの時、車体を倒すと自重があるため予想以上に倒れていくのですが、そこでアクセルをあければすっと車体が起きてきます。
注意したいのは発進時。アクセルをちょっとしかあけないと左右のどちらか、もしくはどちらも振れてしまいがちで、安定してまっすぐ出るためにはアクセル開度はあけ気味に。トルクを十分与えると車体は安定して真っ直ぐ進みます。
エンジン
普通の125ccエンジン、12馬力の出力は重量があるトリシティには必要十分といったところ。過剰なパワーはなく、どちらかというと燃費指向です。
そのため加速はそこそこですが、巡航速度は50~60km/hくらいがちょうどいいという印象でした。それ以上になると重量があるためにブレーキで止まり切れないんじゃないかという、ビビリミッターが作動。実際にはもっと出るんでしょうけど、法定速度のことも考えるとちょうどよいところ。
他車との比較でいえば、軽自動車と同等以上の加速で、交通の流れには十分乗れます。
バイクっぽい、積極的な加速をするというよりも、交通の流れの中に溶け込む方ですね。
車体の大きさ
横幅がありそうに見えますが実際にはそんなになく、2輪と同等。ちょっと気をつけなければならないのは、意外と全長があること。リアボックスをつけているとなおさらで、125ccクラスというよりももう一つ上のクラスに見えます。
ブレーキ
右レバーでフロント(のみ)、左レバーはフロントとリアのコンビブレーキ。どちらも結構重く、相当力を入れないと制動力がでてきません。ですのでなかなかブレーキロックはしにくいような感じでした。
逆に4本指でギュッとしっかり握らないと制動力が出て来ないので、それは意識する必要があります。この原因はおそらくは車両重量からくるものかと。いわゆるパニックブレーキで「握りごけ」はしにくいタイプのブレーキセッティングのようです。
まずは街中の移動で使ってみたところの印象でした。
中距離ツーリングなどでどういう感じになるのかはまた追々。