新型スカイライン・ターボ 200GT-t発表:2リッターターボエンジン詳細 #NISSANJP
2014.05.27今回の目玉はダイムラーから提供される次世代ダウンサイジングターボエンジンとミッション。
R32当時の1.8リッター4気筒エンジンのように中はスッカスカかと思いきや、タービンに吸気の配管でエンジンルームはそれなりに埋まっています。外観も違いはないので、昔のようないかにも4気筒=廉価版というイメージはまったくありません。マフラーも相当太いです、サイレンサーまでメインパイプが2本きているような気がしますが、気のせいでしょうか。
エンジンスペック
型式 274930
ボアxストローク 83x92mm
排気量 1991cc
圧縮比 9.8
最高出力 155kW(211PS)/5500rpm
最高トルク 350Nm(35.7kgfm)/1250-3500rpm
燃料供給装置 電子制御燃料噴射装置
使用燃料・タンク容量 無縁プレミアムガソリン・80L
変速比
ハイブリッドモデルとはミッションが異なるために、ギア比の数値も異なります。ただ5速で直結、1.000となるのは共通です。
ハイブリッドモデルはモーター出力があるために100km/h、7速巡航時は1600回転前後とかなり低回転に対し、2リッターターボモデルは2000回転前後と比較高めです。ただトルクバンドにはどんぴしゃに入っているため、高速走行時もパワー不足ということはなさそうです。
(他社)エンジンを載せる技術
長谷川開発主管と話していて興味深かったのは、確かに自社でエンジンを開発してそれを使えるのは最高だけど、これだけ世界競争が激しい時代になったらそうもいっていられない、自動車メーカーもスマホやPCと同じように色々なメーカーから部品をもってきて組み立てる時代になっているということ。
その時「エンジンを載せる技術」が必要になってきて、そのためにも今回のは非常に勉強になったそうです。
つまり、ひとつのメーカーが自動車の部品すべてをつくる、というのはすでに前世紀のものということ。確かに日産が再生するときにまっさきに行ったのは系列を壊すこと。系列的な発想では一見ライバルと思える企業、車種と業務提携することはありえなかったことでしょう。
このエンジンは今後日産の北米工場で生産され、日本とドイツ、ダイムラーに提供されるとのこと。エンジンも自動車も世界を巡る時代です。