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ヤマハFZ250 PHAZER(フェーザー)1985年式 レストア記

運転が上手になる、コツがわかる:車庫入れが正確になる練習法

2011.08.24 寄稿者: のま元記事
のまのしわざから、定番コンテンツ「車庫入れが上手くなる方法」のご紹介です。


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「車庫入れが苦手」「車両感覚がよくわからない」というお悩み相談が最近多いです。そこで今回は

・車両感覚がつかめ

・車庫入れが上手になる

練習方法、コツをお届けします。

まず最初に大事なこと。それは

4つのタイヤの位置を正確に把握すること

です。クルマは当然タイヤの4点でしか路面に接触していません。曲がるも止まるもタイヤだけでなしえてます。アクセルもブレーキもハンドルも結局はタイヤを制御しているに過ぎません。ですから車庫入れも一番肝心なのはクルマのボディやバンパーじゃなく、タイヤなのです。タイヤを意識することがまず最初。

【運転席の位置とタイヤの関係】

普通のクルマは運転席がクルマの中央にありません。必ずどこかに寄っています。ですから右前、左前、右後、左後の各タイヤへの距離は全部異なり、それがさらに運転を難しくしています。(右ハンドルの場合)一番遠い左後のタイヤがどこを通っているかなんて、まずわかりません!w

【タイヤがどこを走っているかを把握しよう】

タイヤがどこを走るか、地面のどこを踏んづけているかを把握することがまず一歩です。その練習方法は非常に簡単。

(以下、右ハンドルの場合。左ハンドルの場合は左右逆にしてください)

まず車線の右側のライン(白線)の縁に右タイヤを合わせるよう練習します。道路の車線の中はどこでも走っていい規則なので、免許をもっている人は誰でもそれはできるのですが、右の白線に沿って走るとなるといきなり難易度が違います。最初のうちはいったりきたり。意外と難しいものです。まずは「白線はここだ」というところにクルマを寄せます。

白線にそっているかどうかを確認するには、ドアミラーを使います。予めドアミラーをちょっとだけ内側、下側によせてボディと白線が映るように調整します。そしてチラっとドアミラーをみて沿っているかどうか「答えあわせ」、つまり確認します。行き過ぎてたり、足りなかったりするので、感覚を調整していきます。

直線でできるようになったら、次はコーナーです。曲率に合わせて車をなだらかに曲げていきます。

右側ができるようになったら、次は左側です。運転席から遠いのでタイヤの位置がわかりにくいです。しかし同様に左側の白線の縁を踏むようにして、左側のドアミラーで確認しましょう。左側は歩行者や自転車などがいるので、特に注意して無理のない範囲で練習します。

練習しているうちに気づくと思うのですが、道路の車線、白線は実は少しだけ盛り上がっています。白線に乗ったり、降りたりするとそのたびに「コツ」といった手ごたえがハンドルに伝わってきます。慣れてくるとその手ごたえで確認するという手段も使えます。

同じことで、マンホールの段差などを「狙って踏む」ようにするのも練習となります。

ここまでできるようになったら、もう左右の車両感覚はバッチリです。

【車庫入れ】

車庫入れの基本はバック(後進)です。車庫入れが苦手という人は車(ボディ)を駐車場に入れようとしてバンパーなどを気にすると思いますが、実は一番気にしなければならないのは、

タイヤを車庫のどこに収めるか

なのです。特にハンドルがついてなく、クルマにまっすぐ固定されているリアタイヤの位置。車庫入れはこの「リアタイヤ」の位置をどう合わせるかという一点につきます。

練習場所は自宅駐車場。

まず自宅駐車場で、理想の駐車位置を決めます。ドアが開けやすく、隣の車のドアにぶつけられにくい絶妙の位置があるはずです。その理想の駐車位置に

毎回、必ず、まったく同じ場所に

とめてください。許容誤差は±1cmが目標です。え、そんなの無理!というかもしれませんが、自宅なのでいいんです、

できるまで何度でも停め直せば!

以下の練習をつめば、だいたい2~3回の修正で誤差1cm以内に収まります。

【バックの駐車方法】

まずクルマを駐車位置に対し、左側に寄せてとめます。

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次に前に進みながら右に頭を振ります。

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左のドアミラーで、左側の車に対してある程度の間隔ができるようにします。左側の車が被っていたらダメです。

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(被っていたら、直進バックでぶつかります)

そしてバックの基本は、

バック中はハンドルを切らない

です。え?と思われるかも知れませんが、バックの基本は直進で後退です。理由は簡単で、バックしているとき、リアタイヤは左右に切れないからです。つまり進む向きについているタイヤが左右に動かないから。

どんなにフロントタイヤを切っても、リアタイヤは左右には動きません。進めばそりゃずれますけど、調整量はフロントに比べて微々たるもの。ですからバック中にハンドルを切って調整するのは無駄というか、非効率というか、無理があるのです。

ハンドルを切るのは前進中のみ

といいかえてもいいでしょう。

とはいえ、一度だけハンドルは切ります。直進でバックし、左側の車の右前のバンパーの真横にリアタイヤがきたら、そこでハンドルを思いっきり左に回します。

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なぜバンパーの真横にリアタイヤがきたらか、というとリアタイヤは左右には動きません。ですからここでどんなにハンドルを切ろうが、左側の車にぶつかることは決してないのです。そのために前に左側の車との間隔を確保しています。

手前で切り始めるとリアが切り込んで左側にぶつかりますのでご注意を。多少遅いくらいがちょうどいいです。

ハンドルを思いっきり切ってバックしている間、気にしなければならないのは、右後ろ。右側の車にぶつからないかを確認しながら慎重にバックします。右側ドアミラーをみながら確認します。不安であれば、ここで一旦車をとめ降りて確認して下さい。

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降りて確認。

これ基本です。人がたまにみてくれますけど、上達しません。自分でおりて確認が基本。

しばらくバックして右側バックミラーで右側の車とぶつからないほどの間隔が確認できたら、一気にバック・・・してはいけません。ここで停止し、次に

車を前に出します。

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ここがターニングポイント。車がだいたい駐車位置に入ることが確認できたので、今度は「正確に駐車位置に導く」ように調整する作業に入るのです。それまでが「ぶつけないで駐車する」という非常に消極的な目標だったのに対し、これからは「正確な駐車位置にプラスマイナス1cmの誤差で駐車する」という積極的な目標にチェンジするのです。

何度もいいますが、車の位置調整は常に「前進」しながら行います。バックは「ハンドル切らずにまっすぐ」が基本です。ですから、プラマイ1cmの目標になるために、理想の駐車位置の軸線上に車がくるように、前進しながら調整します。

この軸線上、というのは先の右側の白線に車の位置を合わせるという練習が生かされます。入れるべき車の位置から仮想の白線を頭の中で引き、その白線に車を合わせます。これがぴったりいけば、まっすぐバックするだけできちんと入るというわけです。ほら簡単。

とはいえ、現実にはさすがにピッタリにはいかないのでバック中に微調整することになります。ただこのときハンドルを切るのはこぶし一個分ほど。ここでやっているのは「ミリ単位の調整」と考えましょう。ここでハンドルをグルグル回していると隣の車に頭をぶつけることになります。

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考え方をかえると、駐車スペースという狭いところで位置調整するのと、道路上の広いスペースで位置調整するのとどっちが簡単、安全でしょう。答えは自明で、道路上ですね。

バック中、ミリ単位の位置調整をするために、停止して運転席ドアをあけて確認するのも手です。もしここでミリ単位の調整が無理なようなら諦めて車を前に出し、調整しなおします。そう、大きな調整は基本前進しながらです。

この調整をしやすくするため、駐車場には基準となる白線をひく、目印をおくのがいいでしょう。ガムテープで立ち位置を指定することをバミるといいますが、「バミテープ」は非常に有用です。もちろんそのテープや目印は「タイヤ位置」を指定するものです。

輪留めも目印になります。たまに輪留めにドスンとぶつけてとめる人がいますが、あれはいけません。輪留めの前で寸止め、が基本です。輪留めの位置にリアタイヤをあわせることで、リアタイヤの位置感覚がつかめるようになるからです。そのために輪留めにぶつかるまで、そーっと、ぎりぎりでとまるように練習します。

ほら、これでリアタイヤの位置が把握できました。白線を踏む練習とあわせて、左右前輪と後輪の位置が把握できたことになります。

また駐車しおわって車を降りたら、必ずクルマの位置を確認します。ぐるりと1周するのもいいです。これにより、運転席での感覚と、第三者視点での感覚をマッチングさせます。


【斜めにとまっちゃう】

どんなに気をつかっても、斜めになっちゃうんですよ」とはポルシェ乗りの方からのご相談。理由は簡単、ポルシェに限らず、車は正方形じゃないんですよ。

前輪と後輪の幅というのは車によって異なりますが、前輪駆動の場合は前、後輪駆動の場合は後ろが広くなっています。特にポルシェは後ろのタイヤが6cmも前輪よりも太く、幅(トレッド)が広いのです。ですから極論すれば「台形」になっているので、側面を駐車線にあわせたら、斜めに止まってしまうわけです。

これもタイヤの位置を正確に把握しなければならない理由のひとつですね。ボディはあくまでもタイヤを収める形状になっているだけです。

タイヤの位置が正確にわかれば、タイヤに対してボディやバンパーの位置は決まってきますので、バンパーの位置が正確にわかるようになります。つまり車両感覚が正確になっています。

【基本は自宅、応用は街中】

自宅駐車場で繰り返し練習することで、車両感覚がつかめるようになります。一旦車両感覚がつかめてしまえば、目印がない普通の駐車場でも同じような正確さで入れることができます。

お尻が少し入ったら車を前に出して、左右のドアミラーで駐車線(白線)が同じように見えるように調整。あとはまっすぐバックするだけです。

そして降りたらやっぱり位置確認。

PDCAサイクルでいえば、

P=タイヤをどこにもっていくかイメージ
D=駐車作業。タイヤを操作
C=タイヤ位置確認
A=ズレた原因究明、感覚の調整

となります。

【まとめ】

・クルマはタイヤの位置が基本

・タイヤの位置を正確に把握する

・バックは基本直進

・タイヤ位置をバミる

・仮想のラインにタイヤをあわせる

・何度でも調整、降りて位置確認


「駐車が(偶然)一発で決まる」ことよりも、「誤差なく正確に毎回同じ位置に止められる」ことが大切です。そのためには何度でも調整し続けましょう。私は今でも納得できるまで、何度でも調整しなおします。


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