インディジャパン・ザ・ファイナル 公式予選レポート #indyjp
2011.09.20インディジャパン・ザ・ファイナルは決勝レースも大盛況のうちに終わりました。ここで落ち着いて予選を振り返ってみましょう。
今回のもてぎはオーバルではなく、ロードコースを使用。しかし給油施設などの関係からか、オーバルのピットをそのまま使用することにしたので、今回特別にロードコースとオーバルのピットをつなぐピットロードが新設されました。
このおかげで給油・タイヤ交換はいつもと同じ位置、とてもみやすいです。
メインストレートはロードコースそのまま。ピットは通常イン側にありますが、いつもと逆の配置でアウト側になります。
タイヤはレッドタイヤとブラックタイヤの2種類。レッドがいわゆるソフトコンパウンド、グリップがよいもので、ブラックはハードコンパウンド、耐久性に優れるというもの。
レッドタイヤは予選・レースで新品3セットしか使えず、そのうち2セットを予選で使ってよく、1セットは決勝用です。
決勝レースではプライムタイヤとオプションタイヤ両方使う必要があるので、いずれにしてもブラックタイヤを使うためにタイヤ交換しなければならないという仕組み。
予選は3回のラウンドでノックアウト方式。最初はプラクティスの奇数、偶数順位で2グループに分けられて行います。
予選方式についての解説 | INDY® JAPAN THE FINAL | ツインリンクもてぎ最初の予選第1ラウンドは全員でいっせいに走ることはなく、ふたつのグループに分けて15分ずつ、計30分で行われます。当初このグループはくじ引きによって決まっていましたが、速いドライバーと遅いドライバーに偏ってしまうことが度々ありました。そこで今年の第3戦ロング・ビーチからグループ分けの仕組みが変わり、初日のプラクティスの奇数順位と、偶数順位のグループに分けることとなったのです。
第2ラウンドは12台で行われ、トップ6が第3ラウンドに進めるという流れ。
続いて行われる予選第2ラウンドも15分間で行われ、トップ6に入ったドライバーは、予選最終ラウンドとなる"ファイアストン・ファスト・シックス"に進出決定。敗退したドライバーは順に予選7位から12位までとなり、4列目から6列目までのスタート・ポジションがここで決まります。第2ラウンド終了10分後、いよいよ最後となる予選最終ラウンドは10分間で争われ、ポール・ポジションを含むトップ6が確定。ポールのドライバーはレース前のドライバーズミーティングまでに、一列目の左右どちらの位置でスタートするかを決めます。
最終ラウンドまで進む場合、新品のレッドタイヤが足りなくなります。そこでうまくユーストをつかいまわす、またはブラックタイヤでアタックするなど戦略が必要となります。やっぱりクルマはタイヤの使い方が重要、ということにF1もインディも市販車も変わりませんね。
結局佐藤琢磨選手は第2ラウンド進出したものの、11位。武藤選手は17位からのスタートとなりました。しかしこのタイム差は非常にわずか。24台あってもタイム差は約2秒以内と僅差なのがレースを面白くしますね。エンジン、タイヤ、シャーシがワンメイクだからこそでしょうか。チーム戦略にドライバーの腕の見せどころです。
(続く)