歴史への理解と乗り物を堪能する父子旅 Day1 (part1) ウェーブピアサーあかねで佐渡島へ
2016.04.04
毎年恒例となっている春の父子旅。今回は新潟、佐渡島へ高速カーフェリーのウェーブピアサーで渡ります。
目的地設定
キャンプをするのが多い父子旅。しかし季節は春、まだ寒い時期で場所を間違えると完全冬装備ではないと風邪をひきそうです。残念ながら冬用シュラフがないためにキャンプは断念、普通に宿に宿泊ですが問題は行き先。どこにいくか悩んで子供にきくと、
「いつもお台場とかの海にいっているけど、たまには逆側の海をみたいな。新潟？」
お台場の逆は新潟なのか、新潟なのか？ 小学６年生、今度中学になろうとするのにその地理感覚で大丈夫か？ まあ確かに逆といえば逆なので、素直に目的地を新潟に設定。
ところが新潟といっても広く、観光地っぽい観光地は散在している模様。街はコンパクトなのに、城があるわけでもなく、イマイチピンときません。
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そんな時にひらめいたのが佐渡島。こちらは観光地がぎゅっと凝縮されており、景観よし、歴史あり、文化ありと2泊3日でいくにはちょうどいい感じです。
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佐渡金山は江戸時代の手彫りから、実質の精錬所・造幣局となる佐渡奉行所、明治の近代化遺跡まで多彩。簡単にいうと石垣からレンガ、コンクリートに鉄骨と土木系的にも見どころ満載。
しかもたらい舟に砂金とりなど、子供が喜ぶ体験型観光も可能。宿根木は古風な街並みでまるでテーマパークのよう。
しかも、この佐渡島へのアプローチ、昨年就航したばかりの高速カーフェリー、ウェーブピアサー「あかね」があるじゃないですか。もう佐渡に決定です。
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ルート
1日目の行程は以下のとおり。
・八王子を出発、圏央道ー関越ー長野道ー上越道
・直江津市街をさまよう
・高田城見学
・春日山城にちょこっとだけ寄る
・ウェーブピアサー 佐渡汽船「あかね」乗船
・小木到着、たらい舟体験
・宿根木散策
・相川の宿へ
移動距離 342km+72km（ウェーブピアサー）+56km = 470km
ウェーブピアサーとは？
ウェーブピアサーとは日本語で「波浪貫通型船」、つまり波の上を浮かんで走る通常の船とは異なり、鋭い船体がが波の中を切り裂くように進むものです。
船舶工学 - Wikipediaウェーブ・ピアーサー
双胴船や三胴船での下部船体を特に細長くすることで造波抵抗を減少させ、超高速航行を可能にした船型。
単胴船では船体を極端に細くすると横波に対する十分な復原力が得られず容易に転覆する危険があるため、ウェーブ・ピアーサー（Wave piercer）は多胴船に採用される。
（中略）
船体が細長くなるため貨物の量や幅に制限が生じることから、主に積載量より速度を重視する超高速フェリーや高速航海記録に挑戦する特殊なレース船など、外洋を超高速で航行する船に採用されている。
（中略）
オーストラリアのインキャット社は主にウェーブ・ピアーサー方式の船を建造している造船会社である。
一時話題となったシーシェパードが用いたアディ・ギル号がこのウェーブ・ピアサー型。調査捕鯨船に嫌がらせをしてしまいには衝突、沈没。その損害賠償請求まで日本に対して行ったことで有名ですが、この独特の形状のウェーブ・ピアサーに引きつけられました。
日本ではインキャト社のナッチャンRera、ナッチャンWorldが青森-函館航路に就航したのも束の間、あっというまに運行停止、売却となってしまいその雄姿を見ることができませんでした。
この2隻は 112m級と大きく威風堂々としていましたが、佐渡航路ではこれを一回り小さく、コンパクトにした 85m級のものを独自に注文、就航しました。これは乗りに行かねばなるまい！ となるのも自然の流れ。
ウェーブピアサーあかねの予約
ウェーブピアサーあかねはネットで予約可能。
今回は行きは直江津-小木のウェーブピアサー、帰りは両津-新潟の通常フェリーを使う「回遊」としました。
ウェーブピアサーは「高速カーフェリー」のため急行料金が加算されます。しかしその価値はありますよ、なんてったって巡航速度が違う！
通常のカーフェリーは30km/hですが、ウェーブピアサーはなんと 70km/h！
（大迫力のジェット噴流）
船舶の最高速度ではなく巡航速度ですからね、この速度で安定的に走れるのですから本当にすごいんです。
ウェーブピアサーあかね参考リンク
外観はこちら。
佐渡汽船旅行ツアー情報ブログ | 新造高速カーフェリーあかね建造状況《1月30日現在》
艦内はこちらをどうぞ。
佐渡汽船新造船「あかね」見学会へ - ひとことだいありプラス１
乗船方法
あらかじめネットで予約した場合、QRコードをこちらの無人チェックイン機にかざせば発券。
そのチケットをもって乗船の待機列に並んで待っていればOK。有人窓口に行く必要はありませんし、車検証を見せなくても大丈夫。
ウェーブピアサーあかね乗船・下船動画
ウェーブピアサーあかね、上・下船の動画はこちらから。
離岸、船内の様子はこちら。
驚くスピード
ほぼ70km/hで走行可能でコンスタントに60km/hオーバーで巡航しています。そのため１時間ちょっとであっという間に小木の近くまで来てしまいました。
この速度は沿岸部を自動車で50～60km/hで走るよりも早く、しかも直線的なので圧倒的なスピードを誇ります。すべてのフェリーがウェーブピアサーになったら、日本の物流はもしかしたらイノベーションが起きるかもしれませんよ。なにせ平均時速70km/hでるのなら、80km/hに制限されるトラックとさほど変わらない上に、輸送効率がいいわけですからね。
ということで、ウェーブピアサーあかねの素晴らしさに衝撃をうけた佐渡汽船体験でした。
しかしなぜ萌えキャラ。
（つづく）
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