普段乗れてなかったアレに乗ってみたら発見があった #日産ブロガー試乗会 （５） 不滅のフェアレディZ
2018.08.13
最後の〆はやっぱりスポーツカーで。
日産の代表車種から好きな5車種を選んで乗ってOKな日産ブロガー試乗会。
最初は軽自動車デイズ、２番目はベーシックカーのマーチ、３番目はセダンのシルフィ、4番目は高級セダンのフーガHYBRID。
そして最後のトリを飾るのはもちろんスポーツカーですよ、Zですよ。
Zは意外と乗ったことないんです。以前のったのは友人が持っていたZ32 300ZX 2by2 ツインターボ Ｔバールーフ。5速マニュアルを駆使して軽やかに環八を走ったら「その運転だと燃費5km/L以下だな」と言われたのをよく覚えています。
流麗なデザイン、そして国産初の280馬力自主規制に到達した金字塔でもあります。
S13やR32と同時期にデビューしたZ32は内装もパワーも高級スポーツとしての貫禄がありました。
それからZ33、そしてZ34へ。さてどんな感じになっているのでしょうか？
押し出しの強いデザイン
Z32がキャビンフォワードで流麗なヨーロピアンデザインだったのに対し、Z34はロングノーズショートデッキの伝統的スタイルを踏襲、マッシブでマッチョなイメージ。
車室内もハンドル中央にZの文字をあしらい、いかにもZ、Zしています。
ミッションは誰でも乗れるようにという配慮からトルコン式7速AT。パドルシフトでマニュアル変速も可能。
ダッシュボードの3連メーターが伝統のスタイルを守っています。
走り出すとまず驚くのがそのエンジン音の轟き方。3.7リッターのNAエンジンはまったくもって獰猛さを隠そうともせず、ドロドロとした排気音を聞かせてきます。メインマーケットが北米なだけあり、マッスルカーとしての文法を守っていますがちょっとくどく、大味な雰囲気。
NVHも軽自動車やマーチの次にうるさいといった状況で快適かどうかといえば、長距離は疲れそうで、スポーツカーではあるけど「高級スポーツカー」という感じではありません。
エンジンルームにおさまるV6 3.7L 可変バルブタイミング＆リフト機構、VVELのパワーのおかげでアクセル全開で約40km/hから約100km/h加速は約5.3秒。
アクセルを踏み込むとキックダウンし、4000回転から一気にレブリミット近くの7200回転へと加速、シフトアップしてすぐに加速完了。流石速い。
気になるハンドリング
軽やかな自然吸気エンジン、そしてパワーは申し分ないのですが気になったのはハンドリング。
これもまたマーチほどではないですがパワーステアリングに多少の違和感が。ハンドルの中立への戻りが弱く、多少ステアが残ってしまうのです。
またその影響か高速コーナーでステア操作をみていると明らかにユラユラと微調整を繰り返しており、一発で決まりません。
確かに北米のマッスルカーとするならば、ハンドリングは二の次になってもおかしくはないのですが、最近のマッスルカーは直線番長なだけではなくハンドリングもシャープだというのがトレンドになってきています。なにせあのアメリカ人が「シフトフィーリング」とか言い出すほど、マニュアルトランスミッションにうるさくなっているというので、よりヨーロッパ的なスポーツカーが求められているのではないでしょうか。
とはいえZ34ももうデビューして10年。いつフルモデルチェンジしてもおかしくない時期で、逆に10年たってもZはZとしてそのスタンスを保っているのがやっぱりZだなあと感心しました。
昨年、次期Zはe-POWERにしてくれ、と日産役員に直談判を繰り返しては鼻で笑われたのですが、最近関係者と色々と話してみると電動化シフトは止まず、まったくないわけではないという雰囲気を感じます。まああくまでも希望的観測ですけど。
スポーツカーは死なず。
エンジンだろうとモーターだろうと、意のままに操れるスポーツカーはいつの時代も必要です。
【動画】40km/h-100km/h加速比較
【動画】NVH（ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス）比較
さて最後にオマケと総括へ。
（もう少しつづく）
